有価証券報告書-第74期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/17 16:04
【資料】
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【項目】
116項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、主として提出会社に集中しており、提出会社及び現地販売法人において技術動向・市場動向の情報を集め、提出会社にて開発を担当し、国内外の生産拠点にて生産を行っております。
当連結会計年度における提出会社の研究開発活動は、2事業部に所属し、各事業部に直結した開発部門が市場のニーズに合致した商品をいち早く商品化すべく、研究開発を推進しております。
当連結会計年度の開発人員は94名で、研究開発費として1,150百万円投入しております。
当連結会計年度の各事業部における主な研究開発の概況と成果は次のとおりであります。
<音響機器事業>ハンドヘルドレコーダー市場向けでは、3.5インチのカラータッチパネルと直感的な操作ができるアプリランチャーシステムを搭載し、マイク径14.6mmラージダイアフラムコンデンサーマイクを採用し32bit float録音に対応した8トラックハンドヘルドレコーダーを市場導入しました。急成長している動画制作市場においては、キヤノン株式会社、富士フイルム株式会社、株式会社ニコンとの共同企画によるミラーレスカメラにXLR入力を拡張し、高性能マイクプリアンプによるプロ品質の音声をダイレクト伝送するアダプターを、キヤノン株式会社、フジフィルム株式会社、株式会社ニコンを含むアナログインターフェース向けに、それぞれCA-XLR2d-C、CA-XLR2d-F、CA-XLR2d-ANを市場導入しました。ICレコーダー市場に対してはVR-01、VR-02に続き1.2インチLCDを搭載し簡単操作の実現とスタイリッシュな軽量コンパクトボディにステレオマイクとインタビューマイクを搭載したVR-04と、くっきり見やすい有機ELディスプレーを搭載し薄型でスタイリッシュな軽量コンパクトボディにステレオマイクを搭載したVR-03を市場導入しました。更にポッドキャスト市場に向けて、ポッドキャスト、ライブ配信、イベント収録といった複数の利用シーンで音源の収録からミックスまでをワンストップで簡単に行えるワークステーションにポッドキャスト編集やサウンドパッドの音源編集・割り当てなどセッティングを可能とした専用アプリケーションPodcastEditorをバンドルし市場導入しました。
プレミアムオーディオカテゴリー(TEACブランド)では、Reference500シリーズでは、D/AコンバーターをESS社製のチップにブラッシュアップしたUSB DAC/ヘッドホンアンプUD-505-X、USB DAC/ネットワークプレーヤーNT-505-Xを市場導入しました。またReferenceシリーズ最上位となる700シリーズを新たに展開、ステレオパワーアンプAP-701、USB DAC/ネットワークプレーヤーUD-701Nを市場導入しました。UD-701Nでは、汎用D/Aコンバーターチップを使用せず、オリジナルディスクリート構成のD/Aコンバーター回路を採用し、高音質化を図っております。オリジナルディスクリートD/Aコンバーター技術は、今後の製品への展開も予定されております。
ハイエンドオーディオカテゴリー(ESOTERICブランド)では、新カテゴリーとなるネットワーク DAC/プリアンプN-05XDを市場導入しました。 上級機譲りのマスターサウンドディスクリートDACの搭載による高音質化と、独自電流伝送に対応したプリアンプ機能とバランス駆動ヘッドホンに対応したヘッドホンアンプ機能を搭載し、これまで接点のなかったヘッドホンリスニングのお客様にもご評価いただける内容となっています。また最上位となるGrandiosoシリーズのモノラルパワーアンプM1Xを市場導入しました。独自電流伝送入力を搭載することで、ソース機器からパワーアンプまで電流伝送による高音質を楽しんでいただくことが可能になりました。
当連結会計年度における研究開発費の金額は711百万円であります。
<情報機器事業>指示計/アンプ製品では、ロードセルシグナルコンディショナーTD-SC1を開発し市場導入を開始しました。TD-SC1は、ロードセルの微小な電気信号を、制御装置の仕様に合わせた出力に変換するシグナルコンディショナーです。TD-SC1は、機能を必要最低限に抑えた『薄型コンパクト設計』とし、DINレール固定方式により制御ユニットの省スペース化に対応し、お客様の装置の小型化に貢献します。また、TDSC1は、TEDS校正に対応しています。TEDS校正により、電源投入時にセンサー情報を読込、自動で校正が完了します。
医用画像記録再生機器では、メディカルビデオレコーダーUR-NEXT 4Kを開発し市場導入を開始しました。UR-NEXT 4Kは、内視鏡や手術用顕微鏡の4K映像など医療現場で使用されている4Kカメラの映像記録を可能にした当社では初となる4K解像度に対応したメディカルビデオレコーダーです。7インチのタッチパネルに加え、本機種で初めてジョグダイヤルを採用しました。多彩な機能とシンプルで直感的な操作性を実現しました。
当連結会計年度における研究開発費の金額は439百万円であります。