四半期報告書-第56期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)

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2015/11/13 15:00
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財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、米国では個人消費や雇用情勢の改善が着実に進み緩やかな景気拡大を続けているものの、一部では鈍化の動きが見られ、欧州では外需低迷による輸出減少など景気の持ち直しに不透明感が残りました。また、中国では景気減速が鮮明となって世界経済に影を落とすこととなり、貿易関係が深い東南アジアへの懸念も高まりました。
国内経済は、世界経済の減速懸念や生産の停滞により業況感が悪化するなど、回復基調にあった景気は再び踊り場を迎えています。
このような経済環境のなか、当社グループの市場別販売状況は、好調な北米市場向けを中心に自動車関連製品の販売が増加したほか、通信、アミューズメント向けの売上が増加しました。これらの結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は359億49百万円、前年同期比5億52百万円(1.6%)の増収となりました。
利益面につきましては、日本及び中国において収益が悪化し、営業損益は5億2百万円の損失(前年同期は1億78百万円の営業利益)、経常損益は為替差損等の影響により、14億25百万円の損失(前年同期は4億9百万円の経常利益)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純損益は、業績改善に向けた国内生産拠点の集約及び希望退職者の募集を実施することに伴い、固定資産の減損損失41億28百万円及び事業構造再編費用28億33百万円を特別損失として計上しました結果、84億85百万円の損失(前年同期は71百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントの概況は以下のとおりです。
(日本)
販売面では、通信関連機器(スマートフォン)向けの売上が増加しましたが、国内の自動車生産低迷の影響を受けて、第2四半期以降回復基調ではあるものの上期全体では、自動車関連製品の売上が減少しました。この結果、売上高は212億93百万円(前年同期比3.0%減)となりました。利益面では、生産性の改善や原価低減等を推進したものの、売上高の減少による影響をカバーするに至らず、1億28百万円のセグメント損失(前年同期は1億9百万円のセグメント利益)となりました。
(中国)
販売面では、自動車関連製品の売上が堅調に推移したほか、アミューズメント向けの販売が前年同期に比べ増加した結果、売上高は72億72百万円(前年同期比8.5%増)となりました。利益面では、高付加価値品であるビルドアップ基板の受注減少等が影響し、1億30百万円のセグメント損失(前年同期は3億14百万円のセグメント利益)となりました。
(東南アジア)
販売面では、北米市場向けを中心に自動車関連製品の売上が堅調に推移した結果、売上高は47億11百万円(前年同期比6.2%増)となりました。利益面は、タイ工場の受注増加が収益性の向上に貢献しましたが、黒字化には至らず58百万円のセグメント損失(前年同期は1億33百万円のセグメント損失)となりました。
(欧米)
北米市場での好調な自動車販売を背景に自動車関連製品の受注が堅調に推移した結果、売上高は26億71百万円(前年同期比15.4%増)、セグメント利益は82百万円(前年同期比14.2%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
流動資産は、前連結会計年度末に比べて1.4%減少し、494億89百万円となりました。これは、主に有価証券が26億円、受取手形及び売掛金が17億52百万円それぞれ減少し、現金及び預金が45億39百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて11.4%減少し、433億94百万円となりました。これは、主に減損損失の計上等により有形固定資産が54億4百万円減少したことなどによるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて6.3%減少し、929億11百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて3.3%減少し、314億4百万円となりました。これは、主に支払手形及び買掛金が28億19百万円減少し、事業構造再編費用引当金が21億91百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて33.8%増加し、94億48百万円となりました。これは、主に長期借入金が14億67百万円、社債が7億50百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3.4%増加し、408億52百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて12.7%減少し、520億59百万円となりました。これは、主に利益剰余金が87億81百万円減少し、為替換算調整勘定が13億70百万円増加したことなどによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて19億39百万円増加し、191億4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は33億18百万円(前年同四半期は10億85百万円の増加)となりました。これは、主に減損損失41億28百万円、事業構造再編費用28億33百万円、減価償却費26億35百万円の計上などによる資金の増加、税金等調整前四半期純損失の計上85億円などによる資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は13億15百万円(前年同四半期は21億12百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出15億80百万円による資金の減少などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は1億23百万円(前年同四半期は29億24百万円の減少)となりました。これは主に借入金の返済による支出146億67百万円による資金の減少、短期借入れによる収入137億34百万円による資金の増加などによるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2億8百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。