有価証券報告書-第36期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/03/30 10:23
【資料】
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【項目】
110項目

対処すべき課題

当社グループは、当連結会計年度より「事業」と「地域」のマトリックス新組織体制の下、従来事業セグメント毎に進めていた地域戦略を見直し、他事業セグメントの販路も活用することでグループの総力を活かした事業活動を行ってまいりました。
その結果、これまで販売実績がなかった地域でのグループ内製品の設置実績が拡がるなど、各地の地域統括本社から新しいアプリケーションに関する様々な情報が寄せられております。
今後もこうした取り組みを世界各地で展開し、そこで見い出された多様な「ビジネスの芽」について、市場性や参入機会を検証し、優先順位を付けた上で最適な人員配置や外部とのコラボレーション体制の構築を進めてまいります。
また、各事業分野でインターネットの仕組みを活用したサービスを企画・開発し、顧客のお困りごとを解決する「ソリューション」として提供していくことも目指してまいります。
① コア事業の持続的成長
近年、監視カメラの証拠映像が犯人検挙につながるケースが増えてきており、監視カメラは、さらに犯罪の事前抑止への役割を果たすことが期待されております。この成長著しい監視カメラ市場において、当社グループは得意分野である屋外防犯センサを組み合わせて、侵入者を事前に検知し映像を確認する「屋外事前防犯」を普及させてまいります。
その他にも、新製品開発のスピードアップに注力し、数々の新製品を市場に継続投入することにより持続的成長を目指してまいります。
② 新規アプリケーションの開拓
従来防犯用に活用していたレーザー及びマイクロウェーブ技術の他用途への応用展開も進めてまいります。
大型重要施設向けに開発いたしましたレーザースキャンセンサは、英国において電車の踏切事故予防対策用として採用が進んでおります。
またマイクロウェーブ技術は、米国のロードサイドパーキングメーターの車両検知に応用し、検証実験を進めております。
引き続き、当社グループが保有する幅広い製品とそれぞれの地域におけるニーズ特性を対応させていくことで、新たな用途開拓を進めてまいります。
③ 新規事業フィールドへの挑戦
加速度センサを活用し、ドライバーの運転挙動を判別する技術が、損害保険会社から平成27年2月に発売開始となった新しいタイプの自動車保険に採用されました。
この新しいタイプの自動車保険は、損害保険会社と共同開発した運転特性を計測する専用器を使用してドライバーの「やさしい運転」を継続的に計測し、運転状況に基づいて保険料をキャッシュバックするものであります。
加速・減速の発生状況を保険料に反映する日本で初めての保険商品です。(平成26年11月1日時点)
従来の事業セグメントだけではなく、新たな事業フィールドへの挑戦も積極的に進めてまいります。