有価証券報告書-第70期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 10:58
【資料】
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【項目】
113項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度(平成26年4月1日から平成27年3月31日まで)におけるわが国経済は、消費税率引上げ後の落込みの回復は遅れ、円安等により先行する物価上昇に伴い、個人消費は足踏み状態で勢いを欠く状況が続いてまいりました。一方、政府の経済政策の効果による一部の企業収益の回復が設備投資や所得、雇用環境の改善に結びつき、全体としては、緩やかな回復軌道をたどる状況で推移いたしました。
世界経済におきましては、米国経済の景気は底堅く推移しましたが、欧州経済は景気回復に力強さが見られず先行きにも経済的な不安感は残り、新興国経済は成長に翳りが見られるなど、海外景気の下振れリスクは根強く残り、世界経済全体の先行きに不透明感を払拭できない状況で推移いたしました。
こうした環境下にあって当社グループは、作業の効率化や迅速化に加え、顧客が要望する新たな商品への付加価値の追加やアフターサービスを含めた顧客満足度の向上にも注力し、新規顧客の開拓、既存顧客への買替え等、需要の喚起を促し、業績が回復している米国販売を中心に市場における受注の獲得にも注力し積極的な営業活動を実施してまいりました。一方、グループ間の構造改革の総合効果による回復が遅れている欧州再編成に向け企業基盤の再構築を図るため、固定費削減を含むコスト改革、資金及び資本政策を含む財務面の抜本的な改革を進める等、収益の回復に取り組んでまいりました。しかし、欧州やその他地域での企業の設備投資意欲は弱く、売上高は前連結会計年度を上回ることが出来ませんでした。
当連結会計年度の売上高は前年同期に比べて0.9%減少し、110億81百万円(前連結会計年度は111億86百万円)となりました。
利益面につきましては人件費・経費削減等の施策効果もありましたが、欧州での売上の減少や経費等を補えず、当連結会計年度の営業損益は32百万円の営業損失(前連結会計年度は1億99百万円の営業損失)、経常利益は為替差益2億63百万円を計上したことにより2億50百万円(前連結会計年度は2億76百万円)、当期純損益は73百万円の当期純損失(前連結会計年度は1億33百万円の当期純利益)となりました。
当連結会計年度のセグメント別の状況は次のとおりであります。
( 画像情報機器事業 )
画像情報機器事業におきましては、欧州地域での売上げの減少、価格競争の激化による販売価格の低下等、売上高及び利益面で総じて厳しい状況が続き、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度より減収となりました。
当連結会計年度の売上高は109億4百万円(前連結会計年度は110億49百万円)で、前連結会計年度に比べて 1.3%の減収となり、営業損益は33百万円の営業損失(前連結会計年度は1億87百万円の営業損失)となりました。
( その他事業 )
その他事業のモーションデバイス事業におきましては、量産品のモーターの受注が堅調に推移し、特殊使用品等の小ロット注文にも対応し販路の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度の売上高は1億76百万円(前連結会計年度は1億36百万円)で、前連結会計年度に比べて29.4%の増収となり、営業損益は1百万円の営業利益(前連結会計年度は12百万円の営業損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度に比して4億71百万円増加して41億43百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、資金は4億85百万円の増加(前連結会計年度は4億41百万円の増加)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益2億50百万円、減価償却費2億97百万円、売上債権の減少7億33百万円等の資金の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、資金は1億58百万円の減少(前連結会計年度は6億44百万円の減少)となりました。この主な要因は、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出1億68百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、資金は2億10百万円の減少(前連結会計年度は2億69百万円の増加)となりました。この主な要因は、長期借入金返済1億32百万円、配当金76百万円の支出によるものであります。