有価証券報告書-第40期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/24 9:13
【資料】
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【項目】
137項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、以下の記載は本株式への投資に関連するリスクをすべて網羅するものではありません。
①災害について
地震等の自然災害や事故等によって、生産拠点及び設備等が壊滅的に損害を被る可能性があります。また、操業が中断し、売上高が低下、更に、生産拠点等の修復に巨額の費用が発生する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。このような重大な事態が発生した場合は、当社の代表取締役社長を本部長とした対策本部を設置し、必要な対策を実施し、損失を最小限に抑えるとともに早期の原状回復を図っております。
②価格競争
電子事業の主要顧客であります、電子機器等完成品メーカーは、グローバル化の進展に伴い、製品に組み込むプリント配線板について、高い品質と短納期が求められる試作基板製造は国内企業に任せる一方、量産基板製造は、マーケットを背景に持つ中国・アジア諸国等の海外拠点・企業に主に委託してコストを削減する経営にシフトしております。このような状況において当社グループは、量産基板の製造においては高付加価値基板の製造技術の確立と短納期多品種中小ロットの製造に注力してまいりますが、電子機器等完成品メーカーの部品調達が海外にシフトすることにより、生産が大幅に減少する可能性があります。試作基板製造においては顧客の高い信頼を得て、マーケットにおける強い競争力を維持してきました。しかし、今後海外拠点・企業での製造技術の向上により、海外での試作基板製造が行われる可能性があり、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
③材料・部品等の調達
電子事業で使用する材料や部品の調達については、市場環境により価格の高騰や予定数量が調達できず、生産効率の低下や納期遅延が発生するおそれがあり、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策としましては、当社グループ各社において調達コストを下げる一方、リスク分散も踏まえた戦略的購買により安定的な調達に向けて努力しております。
④為替レートの変動
電子事業における当社グループ企業のうち一部は、海外地域に生産・営業拠点を保有しております。当該会社の収益、費用、資産、負債の現地通貨建て項目は、連結財務諸表作成のために円換算しておりますので、換算時の為替相場によっては当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤技術革新スピードへの対応
電子事業において、高機能化・小型薄型化に対応した先端技術、環境に配慮した技術の確立は、将来の成長と収益確保のための必須条件であります。新規技術への対応において競合他社に遅れをとり、或いは重要な経営資源を投下して取得した技術が市場の需要に合致しなかった場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策としましては、今後市場拡大が見込まれる、次世代通信規格(5G)を背景とした、基地局等のインフラ整備や車載市場におけるADAS搭載、IoT等、様々な分野で新製品の技術開発・製造技術体制の強化により技術競争力の向上を図っております。
⑥顧客データ管理
電子事業における顧客データの管理については、営業段階を含め従業員等の不法行為若しくは重大な過失により顧客データが流出した場合には、顧客からの信頼性の低下を招き、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策としましては、製造用データ管理サーバーを設置し、専任の責任者を配し、保守及び管理を実施しております。サーバーは、外部とは隔離しており、外部からのアクセスは出来ないことはもちろんのこと、社内に関しても接続制限を設けております。データの取り出しはCAM作業者には許可していますが、保管・削除は特定作業者のみに限定しております。
⑦原材料の調達
工業材料事業の原材料調達を中国を中心とする海外からの輸入に大きく依存しておりますが、輸出国における資源保護、環境関連規制の動向や産業・貿易政策などにより、原材料の調達が困難となる事態が想定され、その場合には当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑧特定の取引先への依存について
工業材料事業は、工業材料の販売を主要業務としており、その販売先は特定の大口需要先に偏る傾向があります。このため、当該販売先の原料・部品調達方針の変更が、当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。対応策としましては、既存商品の拡販、品質改良とコスト競争力の強化に継続的に努めるとともに、将来の基幹製品を育成すべく、長年培ってきた無機鉱物に関するノウハウと生産設備を活用した新販路の開拓・新製品の導入やシナジーの期待できる企業との提携による業容の拡大に取り組んでおります。
⑨環境保全と稼働中の鉱山の管理について
工業材料事業において、自然災害の発生や法令の改正によっては新たな管理費用、処理費用負担が発生し、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策としましては、各事業所において関連法令に基づき環境保全、安全対策及び公害防止に努めるとともに休廃止鉱山において、鉱山保安法に基づき堆積場の保全や坑廃水による水質汚濁防止等に努めております。
⑩新型コロナウィルスの感染拡大について
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、各国で社会経済活動が大きく制限され経済に深刻な影響を及ぼしました。今後の広がり方や収束時期等について統一的な見解がない為、当社グループへの影響を見通すことは極めて困難ですが、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルスを始め各種伝染病の流行や集団食中毒等により、事業停止となった場合には、当社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策としましては、従業員、顧客及び取引先の安全を第一に考え、従業員の体調管理・確認の徹底、テレワークの導入、出張の制限や勤務形態の見直し等の対応を実施しております。