有価証券報告書-第56期(平成25年7月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/09/26 9:15
【資料】
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【項目】
117項目

研究開発活動

当社グループでは経営基本方針としてFAとITとの融合領域、即ちインテリジェントFA技術を中核としてエレクトロニクス技術、ソフトウェア技術を駆使した分野で顧客ニーズを踏まえた独自性のある商品群の開発を基本方針としております。
当社グループの主たる顧客である製造業に対しては、自動化、コストダウン、省エネ・省電力化、環境対策といったFAニーズに対応する数々のソリューション開発をはじめ、最新IT技術を広範囲に適用するシステムソリューション開発力の充実で顧客ニーズに応えてまいりました。近年当社グループで事業を拡大した半導体基板検査分野につきましては、従来からの接触型インサーキットテスター、計測技術を駆使したファンクションテスター、高精度カメラ内臓のワンショット画像検査機に加えAgilent社製の最先端ICT製品、ViTrox社製X線自動検査装置も市場に投入して、全ての検査方式を有する世界唯一の検査機メーカーとなっております。この分野での変革のスピードは大変速く、時代を先取りする研究開発活動を今後ますます充実させる必要性を強く認識しております。
さらに当社グループは省電力社会、環境に優しい社会といった現在の我が国が直面する社会的要請に応えた製品の開発にも注力しており、スマートグリッド時代の省エネルギーシステムとして、空調に要する電気量や照明の明るさ等を外気温や自然光の状況等に合わせた最適な使用状態に電力線通信を通じて制御する「Grid・Green」を開発したのに加えて、画像処理されたデータをクラウドコンピューターにて保存することにより、録画映像と計測データの提供を容易にした「KDLinX」を開発し、発売開始以降販売を伸ばしております。
当社の研究開発体制は、従来技術開発部で主としてメカトロニクス・マイクロエレクトロニクス分野の基礎研究と応用製品開発を、第一エンジニアリング本部でソフトウェアテクノロジーに基いた要素技術やネットワーキングの開発を行っておりましたが、昨今ハード技術とソフト融合新技術開発の割合が増加しつつあり、よりフレキシブルな組織対応を心掛ける所存であります。
なお、グループの経営戦略として、協和電工株式会社、協立テストシステム株式会社、株式会社アニシス及びカナダの研究開発子会社であるKyoritsu Electric Corporation (Canada)には引き続きそれぞれ特化した技術開発に専念させ、市場対応を強化していく方針であります。
当社グループでは引き続きインテリジェントFA・IT制御技術の開発に注力していき、半導体基板検査装置及び省エネ等を含めたFA新製品開発につきましては、既に基礎技術の開発がかなり進行しており、今後とも競争力の高い新製品の開発に努め、差別化に注力してまいります。
なお、インテリジェントFAシステム事業における当連結会計年度の研究開発費の総額は1億75百万円となっております。