有価証券報告書-第14期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/28 11:53
【資料】
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【項目】
104項目

事業等のリスク

当社グループの事業の状況から経営成績及び財政状態に影響を及ぼすと思われるリスク要因となる可能性がある主な事項を以下に記載しております。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが認識できる範囲内において判断したものであり、当社株式への投資に関連するリスクを全て網羅するものではありません。
(1)設備投資動向の影響を受けることについて
当社グループが主に扱う汎用光電センサ及びアプリケーション機器は、国内はもとより欧州、アジアを中心に、三品(食品、医薬品、化粧品)業界、自動車、半導体など幅広い業種で導入されております。また、近年においては生産効率の向上、検査精度の均一化等の観点から、従来の目視検査に代わる自動検査技術として画像センサ及びそれを組み込んだ画像処理検査システムは、あらゆる検査工程においても需要が高まっております。光電センサ、画像センサ等を導入している業界や製造メーカーの生産・販売動向及び新製品開発・投入動向等により品質管理、自動・省力化に関する設備投資需要が変動した場合は、当社グループの販売動向等業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替変動の影響を受けることについて
当社グループの売上高に占める海外売上高の割合は、当連結会計年度において59.7%となっておりますが、海外の主要販売先であるSICK AG社及び海外の一部の販売代理店との取引は円建て決済としております。そのため為替変動に伴う現地通貨における販売価格の変動等により、当社の販売動向が影響を受ける可能性があります。その他の外貨建取引について為替相場の変動リスクを軽減するため為替予約等の対策を実施しておりますが、想定外の為替変動により連結業績に影響を受ける可能性があります。
(3)特定販売先への依存度が高いことについて
当社は、オプテックス株式会社内における事業創設時よりSICK AG社向け小型汎用型光電センサの開発、販売を主として行ってきたため、SICK AG社に対する依存度が高いものとなっております。当販売先との取引関係は良好に推移しており、今後とも取引の維持・拡大に努めていく方針でありますが、今後、当販売先の政策変更、需要動向等により当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。
(4)生産形態について(ファブレス経営について)
当社グループにおいては、ファブレスでの事業展開を図っており、自社で生産部門を持たないため、設備や生産のための人員等といった固定費負担が少なく、ラインの管理・立ち上げなどの費用、期間もかからず、研究開発と営業活動に経営資源を集中できる等のメリットがあります。また、長期的には生産ラインの負荷などの制約条件のない事業展開が可能となります。しかし、協力工場の設備に問題が生じた場合や協力工場の経営破たんにより供給が不安定になる可能性があり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)知的財産権について
当社グループは、他社と差別化できる技術とノウハウを蓄積し、自社が保有する技術等については特許権等の取得による保護を図るほか、他社の知的財産権に対する侵害のないよう開発責任者が事前にチェックし、弁護士や弁理士に確認しながらリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社グループが現在販売している製品、あるいは今後販売する製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性を的確・適切に判断できない可能性があり、また、当社グループが認識していない特許権等が成立することにより、第三者により損害賠償等の訴えを起こされる可能性があります。そのような場合、当社グループの業績及び財政状態に以下のような影響を及ぼす可能性があります。
・第三者により知的財産権の侵害を主張されその解決のために多くの時間とコストを費やし、経営陣及び経営資源の事業活動への集中を妨げることになる可能性
・当社グループが第三者の知的財産権を侵害していると認められた場合に多額のロイヤリティの支払い、当該技術の使用差し止め等が発生する可能性
(6)品質管理について
当社グループの製品に、不良品や使用上の不都合があった場合、当該製品の無償での交換又は修理、又顧客の要望に合わせた製品の改造手直し等により新たなコストの発生が生じます。このようなことが発生しないよう細心の注意を払ってはおりますが、製品の品質問題で当社製品の信頼性を損ない、主要顧客の喪失又は当該製品への需要減少等により、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。