有価証券報告書-第17期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/29 15:00
【資料】
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【項目】
127項目

業績等の概要


(1)業績
当連結会計年度における半導体用シリコンウェーハ市場は、上期は好調に推移しましたが、下期に入ると世界経済の成長鈍化や、中国向けスマートフォンの過剰在庫が顕在化し、需要調整が始まりました。
300mmウェーハは、ロジック向けやDRAM向けで、PCやタブレットの販売低迷に加え、夏場以降から始まったスマートフォンの在庫調整の影響を受けました。一方、NAND向けは、拡大しているクラウドやデータセンター需要に支えられ好調に推移しました。この結果、300mmウェーハの調整は比較的軽微に留まりました。
また、200mm以下の小口径ウェーハは、世界経済の減速等の影響により、民生・産業向けを中心に弱含みました。
このような環境のもと、当社グループでは、「SUMCOビジョン」の方針に基づき、顧客の高精度化要求や製品の差別化に対応した技術開発により顧客でのプレゼンスを高めるとともに、コスト低減による損益分岐点の改善に努めてまいりました。あわせて、「資本増強・資本再構築プラン」の実行により財務基盤を強化し、今まで以上に柔軟な経営ができる体質になりました。
1.技術で世界一の会社
2.景気下降局面でも赤字にならない会社
3.従業員が活き活きとした利益マインドの高い会社
4.海外市場に強い会社
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は236,826百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益は29,447百万円(前年同期比14.8%増)、経常利益は25,538百万円(前年同期比16.5%増)、当期純利益は19,747百万円(前年同期比21.2%増)となりました。
なお、当社グループの事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ19,907百万円減少し、45,809百万円となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローが31,768百万円、投資活動によるキャッシュ・フローが△13,416百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが△38,136百万円、現金及び現金同等物に係る換算差額が△123百万円となったことによるものであります。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,923百万円増加し、31,768百万円となりました。これは、税金等調整前当期純利益が改善されたこと、また、売上債権及びたな卸資産並びに仕入債務の増減が主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動キャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が3,602百万円増加し、△13,416百万円となりました。これは、有形及び無形固定資産の取得による支出が増加したことが主な要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動キャッシュ・フローは、△38,136百万円となりました。これは株式の発行による収入が63,753百万円、長期借入れによる収入が4,000百万円、短期借入金の純増減額が15,287百万円あった一方で、自己株式の取得による支出が△54,404百万円、長期借入金の返済による支出が△60,416百万円、配当金の支払額が△5,088百万円あったことが主な要因であります。