有価証券報告書-第19期(平成25年1月1日-平成25年12月31日)

【提出】
2014/03/28 16:17
【資料】
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【項目】
114項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中に記載した将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループの将来に関する見通しおよび計画に基づいた将来予測であります。これらの将来予測には、リスクや不確定な要素などの要因が含まれており、実際の成果や業績等は、記載の見通しとは異なる可能性があります。
(1)財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、平成25年9月には第三者割当による新株予約権の行使による増資で、785,000千円の資金調達を実施したため、前連結会計年度末に比べて157,118千円(38.2%)増加し、568,376千円となりました。この主な内訳は、現金及び預金427,197千円、売掛金64,473千円、製品21,068千円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、減損損失を34,734千円計上したため、前連結会計年度末に比べて71,587千円(4.8%)減少し、1,412,977千円となりました。この主な内訳は、有形固定資産963,590千円、無形固定資産25,940千円、投資その他の資産423,445千円であります。
投資その他の資産のうち、投資有価証券は381,203千円で、これは主にSynaptics Incorpolated.、DSNTECH Co., Ltd.、SuperPix Micro Technology Ltd.等の株式から構成されております。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、返済による1年内返済予定長期借入金の減少50,489千円と短期借入金の減少102,462千円等により、前連結会計年度末に比べて190,363千円(18.4%)減少し、842,182千円となりました。この主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金644,640千円、短期借入金33,300千円、未払費用35,399千円、未払金48,380千円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、返済による長期借入金の減少216,450千円等により、前連結会計年度末に比べて240,523千円(32.4%)減少し、501,476千円となりました。この主な内訳は、長期未払金433,096千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、平成25年9月には第三者割当による新株予約権の行使による増資で、785,000千円の資金調達を実施して財務基盤の強化を図ったため、前連結会計年末に比べて516,415千円(425.8%)増加し、637,693千円となりました。この主たるものは、株主資本649,226千円です。
(2)経営成績の分析
(売上高)
当社グループは、指紋認証ソリューション「EVE FA」と多要素認証基盤「EVE MA」について、SIerへの製品説明会を開催するなどの連携強化を図って販路の強化に努めるとともに、Webマーケティングおよび電話営業の強化や大規模展示会への出展など営業マーケティングの多様化を図り、製品認知度を高めて新規顧客の開拓に努めました。さらに、産学連携の国家プロジェクト事業に取り組むなどの業績向上に向けた営業活動を行いました。
なお、受託開発事業におきましてはアミューズメント向けの受託業務を行うとともに、不動産事業においては名古屋市に所有するテナントビルの賃貸を行いました。
こうした活動の結果、当連結会計年度は一部大型案件の延期や営業案件の失注があった為、売上高は530,001千円(前年同期比15.7%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度において、前連結会計年度より売上高が下回ったことにより、売上総利益は304,123千円(前連結会計年度比30.9%減)となりました。
(営業損失)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、549,965千円(前連結会計年度比35.7%増)となり、営業損失は245,841千円となりました。
(経常損失)
当連結会計年度においては、韓国子会社への貸付金等に対する為替差益56,408千円(前連結会計年度比21.5%増)を営業外収益に計上したこと等により、経常損失は257,212千円(前連結会計年度は経常利益58,696千円)となりました。
(税金等調整前当期純損失)
当連結会計年度におきましては、平成22年に取得した保有不動産の減損損失34,734千円などの特別損失を41,725千円計上した結果、税金等調整前当期純損失は295,027千円となりました。
(当期純損失)
当連結会計年度において、法人税及び住民税等1,907千円を計上し、当期純損失は296,934千円となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(4)継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況を解消するための対応策
「第2 事業の状況 4.事業等のリスク (f)継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況について」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しておりますが、当該状況を解消すべく、利益率の高いバイオメトリクス事業の深耕と販売管理費等の経費削減により財務体質の強化を図り、今後の業績向上を目指して諸施策を進めてまいります。
①指紋認証を始めとしたバイオメトリクス分野におけるDDSブランドの認知度を高めるため、代理店主催の製品説明会への参加や大規模展示会への出展を行いました。
②情報漏洩リスク軽減のため、社外への持ち出しPCにデータを持たないシンクライアントによるリモートアクセス時の情報セキュリティなどの需要が高まりを見せており、こうした市場の潜在的な顧客開拓のため、WEBやテレマーケティングを活用して営業活動を推進いたしております。
③営業力強化のための新規採用を積極的に進め、人員強化を図る所存です。特に今期については、海外への営業活動に注力していくため、必要に応じて人員強化を行っていきます。
④コンシューマー向けタブレット型PCやスマートフォン向け市場の開拓のためのアライアンスに精力的に取り組みました。また、産学連携を強化し国家プロジェクトや補助金事業に積極的にアプローチしていきます。
⑤海外事業の再構築を始めとした営業活動が軌道に乗るように、引き続き鋭意努力していく所存です。