有価証券報告書-第186期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 13:15
【資料】
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【項目】
124項目

業績等の概要

(1)業績
当期のわが国経済は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動により個人消費に弱さが見られましたが、各種政策の効果などにより設備投資、雇用などが改善しました。
このような経営環境のもと、当社グループの業績は、前期に売上が集中した鉄道車両の反動減などから、売上高は前期比22.5%減少の962億98百万円となりました。利益面につきましては、米国子会社において受注案件の損失および固定資産の減損損失が発生したことなどから、経常損失は82億33百万円、当期純損失は145億68百万円となりました。
セグメント別状況は以下のとおりです。
① 鉄道車両事業
JR向け車両は、JR東海向けN700A新幹線電車、超電導リニア車両L0系、313系電車、キハ25形気動車などの売上があり、売上高は247億16百万円となりました。公営・民営鉄道向け車両では、東京メトロ銀座線1000系電車、名古屋市交通局向けN1000形およびN3000形電車、名古屋鉄道向け3300系電車、京成電鉄向け3000形電車、東京都交通局向け12-600形電車、遠州鉄道向け2000形電車などがあり、その売上高は95億22百万円となりました。海外向け車両では、米国向け二階建て電車および客車、ベネズエラ向け電車、カナダ向け気動車などがあり、売上高は207億95百万円となりました。この結果、鉄道車両事業としましては、売上高は550億35百万円となり、海外向け車両において売上時期の繰り下がりがあったことにより売上が集中した前期に比べ30.4%減少となりました。
② 輸送用機器・鉄構事業
輸送用機器におきましては、キャリヤ、AGVなどの大型陸上車両やLPGタンクローリ、コンテナ貨車、石灰石ホッパ貨車などの売上があったほか、LNGタンクローリなどの需要があり、売上高は91億38百万円となり、前期に比べ7.3%増加しました。
鉄構におきましては、中部地方整備局向け国本西高架橋、養老ジャンクション・Gランプ橋、中日本高速道路向け宮山高架橋、福士川第二橋などのほか、架設工事として御田跨線橋などの売上がありました。また、東海道新幹線大規模改修工事などの売上があり、売上高は71億21百万円と前期に比べ4.9%減少となりました。
以上の結果、輸送用機器・鉄構事業の売上高は162億59百万円となり、前期に比べ1.6%増加となりました。
③ 建設機械事業
建設機械におきましては、国内向けで東日本大震災からの復興工事や東京オリンピック開催決定による公共工事への期待感などから、大型杭打機などが堅調に推移したほか、海外向けでは韓国向け大型杭打機、中国向け全回転チュービング装置などを輸出しましたが、高い操業度であった前期の売上には及ばず、売上高は166億36百万円となり、前期に比べ7.8%減少しました。
発電機におきましては、一部製品に消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動の影響がありましたが、堅調に推移し、売上高は36億74百万円となり、前期に比べ7.3%増加しました。
以上の結果、建設機械事業の売上高は203億11百万円となり、前期に比べ5.4%減少となりました。
④ その他
JR東海向けリニア用機械設備などのほか、車両検修設備、家庭紙メーカー向け製紙関連設備、レーザ加工機、鉄道グッズ販売などの売上がありましたが、日車ワシノ製鋼(株)の清算、営農プラントの減少などにより、その他の売上高は46億92百万円となり、前期に比べ39.3%減少となりました
(2)キャッシュ・フロー
連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ38億63百万円減少し、31億81百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
36億86百万円の資金の使用(前連結会計年度は21億37百万円の資金の獲得)となりました。これは、主に当連結会計年度は海外向け鉄道車両におけるたな卸資産の増加のため資金の使用が多いことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
43億9百万円の資金の使用(前連結会計年度は1億69百万円の資金の使用)となりました。これは、前連結会計年度は遊休不動産の売却などによる資金の獲得がありましたが、当連結会計年度は主に米国子会社における鉄道車両向け構体部品工場建設など有形固定資産の取得のための資金の使用が多いことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
39億80百万円の資金の獲得(前連結会計年度は4億62百万円の資金の使用)となりました。これは、主に当連結会計年度は短期借入金が増加したため資金の獲得が多いことによるものであります。