有価証券報告書-第114期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/10 15:22
【資料】
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【項目】
159項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.特定の得意先への販売依存度
当社グループは、自動車部品および自動車製造用設備の製造・販売を主な事業としており、国内外の主要な自動車メーカーおよび自動車部品メーカーにOEM製品を中心に販売しております。これらの得意先の中で、トヨタ自動車(株)への販売依存度が最も高く、当期におきましては総販売額に占める割合は38.4%となっています。
従いまして、顧客企業の販売動向、調達方針の変更、予期しない契約の打ち切り等により、経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、欧米や中国等の海外の自動車メーカーへの拡販活動により、特定の得意先への販売依存によるリスクを低減してまいります。
2.為替レートの変動
当社グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されています。従いまして、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。
一般に、他の通貨に対する円高(特に企業グループの売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は、当企業グループに悪影響を及ぼし、円安は好影響をもたらします。
また、企業グループが日本で生産し、輸出する事業においては、他の通貨に対する円高は、製品の価格競争力を低下させ、経営成績および財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、米ドルに対して円が1円変動した場合、為替レート変動が経常利益に与える影響は年間約30百万円と試算しております。
当社グループでは、スムーズな現地生産化の促進や、資材の現地調達拡大等を図るとともに、各国での生産コスト低減による収益安定化を推進しておりますが、当社グループの経営成績は為替相場変動により重要な影響を受ける可能性があります。
3.退職給付に係る負債
当社グループの従業員退職給付費用および債務は、割引率などの数理計算上の前提条件や年金資産の長期期待収益率に基づいて算出されております。従いまして、割引率の低下や年金資産の減少など実際の結果が前提条件と異なる場合は、将来の期間に認識される費用および計上される債務に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、年金資産の運用にあたり、より安定性の高い資産での運用を継続することにより、リスクを低減してまいります。
4.新型コロナウイルス感染症に関するリスク
当社においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による自動車メーカー各社の新車需要の低迷に伴い2020年4月以降に稼働調整を行っており、製品の売上高の減少の影響が生じております。また、海外における外出禁止措置等や新車需要低迷による客先の稼働調整に伴い一部の現地法人の操業停止や稼働調整を行っており、現地法人においても、製品の売上高の減少の影響が生じております。これらの環境下においては、新型コロナウイルス感染症の収束の時期は未だ不透明であり、経済活動への影響を現時点では予測できない状況となっております。このため、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による稼働調整や操業停止の影響は、翌期以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。影響額については、現時点において合理的に算定することが困難であります。
当社グループでは、感染拡大を防止するため、衛生管理の徹底や時差出勤・テレワーク等の効率的な事業運営を実施しております。