有価証券報告書-第62期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 15:20
【資料】
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【項目】
122項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府のデフレ脱却を図る積極的な経済対策への期待を背景に個人消費が着実な持ち直しを見せると共に、円高の是正による輸出環境の改善や株価上昇などに支えられ、景気は回復基調で推移しました。海外におきましては、米国では堅調な個人消費を中心に、またユーロ圏では緩やかな持ち直しの動きなどで先進国は回復基調を見せてはいるものの、新興国での伸び悩みもあり、全体としては緩やかな回復が続いている状況にあります。
当社グループが関連する自動車業界におきましては、国内では消費税増税前の駆け込み需要も寄与し、概ね好調に推移しました。海外におきましては、北米や中国では堅調に推移しましたが、アセアンにおける新興国では減速感が見られました。
このような環境の中、当社グループは、ビジョン『Global Challenge 177(以下GC177といいます)』を掲げ、「品質No.1」「営業利益率7%」「世界生産シェア7%」の3つの目標達成に向けた活動を、スピードを上げて引き続き取り組んでまいりました。
当連結会計年度の主な活動としましては、シート完成品事業では、メキシコにおいて得意先のグローバル車種の生産を本格稼働すると共に、得意先の事業拡大に対応する生産体制の整備を行いました。また、フレーム事業では中国においてフレームと機構部品の集中生産を始め、メキシコとタイにおいても供給開始に向けた生産準備を進展させました。部品事業のもう一つの柱、縫製事業においてもメキシコ、中国及びアセアン地域の生産能力拡大と増強に向けた生産体制の整備を行いました。
当連結会計年度の業績につきましては、カナダ子会社での生産終了の影響により北米地域の売上高は前連結会計年度比で大幅に減少いたしましたが、全体としては、為替変動による円換算額の増加もあり、売上高は2,196億6千1百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。利益面につきましては、カナダ子会社の減収影響に加え、販売製品の構成変化による影響や新工場及び新モデルの立上げに係る先行費用の負担増加等により、営業利益は13億3千7百万円(前連結会計年度比78.1%減)、経常利益は46億3千5百万円(前連結会計年度比50.3%減)、当期純利益は16億2千7百万円(前連結会計年度比70.9%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より報告セグメントを変更しており、前連結会計年度との比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
日 本
売上高は1,233億7千9百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりましたが、販売製品の構成変化による影響等で営業利益は9億6千2百万円(前連結会計年度比66.1%減)となりました。
北 米
カナダ子会社での受注車種の生産終了等により、売上高は385億8千7百万円(前連結会計年度比25.4%減)、営業利益は1億4千1百万円(前連結会計年度比91.7%減)となりました。
中 南 米
為替変動により円換算額が増加したこと等から、売上高は371億2千2百万円(前連結会計年度比37.4%増)となりました。利益面につきましては、シーテックス オートモーティブ メキシコ S.A. DE C.V.及びタチエス ブラジル Ltda.での生産立上げに係る先行費用の負担増加等により営業損失は6億6千3百万円(前連結会計年度は営業利益4億4千2百万円)となりました。
欧 州
部品販売の減少等により売上高は9億4千6百万円(前連結会計年度比16.5%減)、営業損失は2億4百万円(前連結会計年度の営業損失3千3百万円)となりました。
中 国
主要客先である日系自動車メーカーからの受注増加等により、売上高は193億3千6百万円(前連結会計年度比25.4%増)、営業利益は16億4千3百万円(前連結会計年度比28.4%増)となりました。
東南アジア
タチエス(THAILAND) CO.,LTD.及びPT.タチエス インドネシアでの生産準備費用の発生等により売上高は2億8千7百万円、営業損失は5億3千6百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、325億5千6百万円と前連結会計年度末に比べ14億1百万円(4.1%)減少しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、43億4千9百万円であり、前連結会計年度と比べ43億1千7百万円(49.8%)減少しました。これは主に、税金等調整前当期純利益が44億3百万円減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、113億5百万円であり、前連結会計年度と比べ55億1千万円(95.1%)増加しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が37億7千万円増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により調達した資金は、24億9千4百万円であり、前連結会計年度と比べ21億1千3百万円(554.9%)増加しました。これは主に、長期借入れによる収入が25億5千3百万円増加したことによるものであります。