訂正有価証券報告書-第50期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/07/31 15:36
【資料】
PDFをみる
【項目】
106項目

研究開発活動

当社グループの研究開発は、以下の11ジャンルでの製品開発と技術研究所における次世代研究の2本立てで進めており、製品開発は、「日本」と「中国」の二極体制となっております。
① 車内小物用品、オートスポーツ用品
② ワイパー
③ チャイルドシート、ジュニアシート、チャイルド用品
④ 自動車メーカー向け純正用品
⑤ ルーフキャリア、ルーフBOX、ロッドホルダー
⑥ タイヤチェーン
⑦ 芳香剤(Sai、BLANG)
⑧ ケミカル用品、消臭剤、エアコンフィルター
⑨ エレクトロニクス製品(エンジンスターター、カーセキュリティ、スマホ関連用品)
⑩ ライティング製品(HID、LEDバルブ、ハロゲンバルブ)
⑪ スノーボード、ビンディング、ブーツ
11ジャンルの製品開発と技術研究所には「機械系」「ケミカル系」「繊維系」「エレクトロニクス系」「ソフトウェア系」「光学系」および「知財系」「開発サポート系」の技術者が総勢100数名所属していますが、市場競争力のある製品をスピーディーに生み出すため体制は年度毎に見直しております。製品開発は「ユーザーニーズ・ウォンツを取り込むこと」を主体に、製品毎にプランナー・デザイナー・エンジニアがそれぞれに関わり合った形で行われ、どの製品ジャンルにおいても競争力の強い製品に仕上げるために「お客様への安全、安心品質の提供」をテーマに「オンリーカーメイトな世界一ものづくり」を目指しております。
一方、当社連結子会社である中国の快美特汽車精品(深セン)有限公司では日本人技術指導者と中国人技術者の総勢30数名の体制で、中国国内ならびに日本国内向けの製品開発を行っております。
新製品は「車内小物用品」「芳香剤」「消臭剤」「ケミカル用品」を中心として毎年春と秋に発売しており、当連結会計年度も多数の新製品を発売しました。「車内小物用品」は流行のコンビニコーヒーをしっかりホールドできる「クワトロ」、開口部に30度の傾斜をつけ、捨て易さとデザインの両立を実現した灰皿「セレクト」を発売しました。「ワイパー」は日本車純正ライン装着ワイパーの、フラットワイパー化に伴い、新製品開発に注力しました。「消臭剤」は、消臭・除菌・ウイルス除去効果のある「ドクターデオ」に、花粉等のアレルゲンを除去する新成分を配合し、スプレーするだけで花粉除去効果のある「ドクターデオスプレー・花粉除去」を発売しました。「ケミカル」は、ガラス内側のくもり止め効果が長期間続く「くもり止めコーティング」を発売しました。
「エレクトロニクス製品」ではエンジンスターターをスマートフォンで操作可能にするBluetooth Smartと特定小電力無線搭載の「タッチスタートルーターBT1」を発売しました。
「ライティング製品」においては、霧、雪道で見易さを発揮する保安基準適合のイエローフォグバルブ「GIGA H.I.D. イエロープラス」と純正用補修交換球を発売しました。また、LED製品は、当社従来比200%の明るさのバックランプ用バルブ、車種専用デイタイムランニングランプ、ヘッドランプユニットの高温部に取付けできるポジションバルブを発売しました。また、ハロゲン製品は、当社独自のシェードレス構造の各種モデルとハイブリッド車など高電圧車でも長寿命のバルブを発売しました。
「ルーフキャリア」「チャイルドシート」「スノーボード用ビンディング」は、国内市場に留まらずグローバル戦略製品と位置付けております。これらの製品は海外営業と一体になった開発を進めており、「ルーフキャリア」はアルミ製エアロフォルムの「エアロベース・ルーフレール用」を2014年4月米国で先行発売、続いてスムースルーフ、フィックスポイント、フラッシュレール用の3タイプを発売しました。日本では8月に4タイプを同時発売し、市場にそのデザイン性でインパクトを与え好調に推移しています。「チャイルドシート」は中国の法制化対応を進めており「サラット3ステップ」と「サラットクルーズ」で、2014年9月1日から実施されているCCC(中国強制認証)を取得しCCC認証品として中国国内で発売中です。
技術研究所はアプリ、スマホ連携機器、ロボット開発を中心に研究を行っております。スマホ連携機器としてOBD端子接続の車両情報収集機器「DriveMate d-OBD」を発売しました。本体にメモリ機能を搭載し、スマートフォン未接続時でも燃費等の情報を約30日分記録し、車両情報をもれなく、わかりやすく見ることができます。自動車保険会社向けの安全運転サポートアプリである「Safety Sight」への技術提供は継続しており、バージョンアップや海外版も対応しております。大分県警察本部と共同開発した安全運転支援アプリ「ドラさぽ」は、2年間の実際の走行データの収集および解析を行い、共同研究を継続しています。
特許や実用新案の出願も積極的に進めており、当連結会計年度における出願件数は23件(国内13件、海外10件)、登録済み件数は89件(国内79件、海外10件)です。なお、意匠並びに商標の登録件数は736件(国内468件、海外268件)です。
チャイルドシート衝突試験機は、ECE R44/04の認証をテスト出来る体制が整い、当該設備を使用して2014年9月に「クルット3i」、2014年10月に「クルット3s」の国交省によるECE認証を取得しました。さらに、より条件の厳しい国内外のアセスメントテストを見据えることで世界最高レベルの安全性を有するチャイルドシートづくりを進めており、2014年1月に国土交通省より発表された「新安全基準」取得のための設備も順次導入中です。
当連結会計年度における研究開発費の実績は、車関連事業で1,245,119千円、アウトドア・レジャー・スポーツ関連事業で35,321千円、合計1,280,441千円であります。