有価証券報告書-第52期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 14:22
【資料】
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【項目】
108項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、未来開発センター、システム開発グループ及びSCSグループの3部門での次世代研究と下記の11ジャンルの製品開発の二本立てで進めており、製品開発は日本と中国での二極体制で行っております。
① 車内小物用品、オートスポーツ用品
② ワイパー
③ チャイルドシート、ジュニアシート、チャイルド用品
④ 自動車メーカー向け純正用品
⑤ ルーフキャリア、ルーフBOX、ロッドホルダー
⑥ タイヤチェーン
⑦ 芳香剤(Sai、BLANG)
⑧ ケミカル用品、消臭剤、エアコンフィルター
⑨ エレクトロニクス製品(エンジンスターター、カーセキュリティ、スマホ、カメラ)
⑩ ライティング製品(HID、LEDバルブ、ハロゲンバルブ)
⑪ スノーボード、ビンディング、ブーツ
当社の研究開発部門には「機械系」「ケミカル系」「繊維系」「エレクトロニクス系」「ソフトウェア系」「光学系」および「知財系」「開発サポート系」の技術者が総勢100数名所属しており、市場競争力のある製品をスピーディーに生み出すため体制は年度毎に見直しております。製品開発は「ユーザーニーズ・ウォンツを取り込むこと」を主体に、製品毎にプランナー・デザイナー・エンジニアがそれぞれに関わり合った形で行われ、いずれの製品ジャンルにおいても競争力の高い製品に仕上げるために、「安全・安心品質」と「お客様が認める価値の創出」をテーマに、「技術融合でオンリーカーメイトな新用品」の開発を目指しております。
一方、当社連結子会社である中国の快美特汽車精品(深セン)有限公司では日本人技術指導者と中国人技術者の総勢30数名の体制で、中国国内ならびに日本国内向けの製品開発を行っております。
新製品は「車内小物用品」「芳香剤」「消臭剤」「ケミカル用品」を中心として毎年春と秋に発売しており、当連結会計年度も多数の新製品を発売しました。「車内小物用品」はシリコン素材を採用したゴミ箱、滑り止めシート等が好調に推移しました。「オートスポーツ用品」はチタンカラー製品と米国向け純正シフトノブが好調に推移しました。「ワイパー」は日本車のフラットワイパー純正採用の増加に対応するため、車種別の撥水替えゴムのラインナップを拡充しました。「芳香剤」は、香りの強さと質を長持ちさせる新構造を採用した「ブラング・パワーソリッド」シリーズを発売しました。また、平成28年9月に機能性香り分子を配合した携帯用スティック型フレグランス「テクノアロマ」シリーズを発売しました。「消臭剤」は、「ドクターデオ」シリーズから「部屋用」をラインナップに加え、家庭用消臭剤市場に参入しました。「ケミカル用品」は、雨の日の視界を良くするガラス用コーティング「エクスクリア」シリーズから、アフター市場初の「滑水コーティング」を発売し、シリーズラインナップを刷新しました。「エレクトロニクス製品」では、プリウスやシエンタなどトヨタ車の売れ筋車種に適合する最新システムを搭載したリモコンエンジンスターター「Xスターター」を発売しました。
また、新用品としてドライブレコーダーとしてもアクションカメラとしても使用可能な全天周360度カメラ「d'Action 360(ダクション 360)」を平成29年2月に発売しました。「ライティング製品」においては、高い放熱性能を発揮するハウジングを採用することで明るさを生み出すLEDポジションバルブを発売し、人気のプレート型ルームランプをリニューアル発売しました。また、HIDでは雨や雪など悪天候時に視認性を向上させる純正交換球「GIGA H.I.D. レインクリア」を発売しました。
「ルーフキャリア」「チャイルドシート」「スノーボード用ビンディング」は、国内市場に留まらずグローバル戦略製品と位置付けております。これらの製品は海外営業部と一体となった開発を進めており、「ルーフキャリア」はロングセラーのスクエアベースを改良し、機能性に加え安全性・取付性を更に向上させました。その結果、安全性と品質の高さが認められ自動車メーカー純正用品としての採用数も順調に推移しております。また、ハイエースを中心とした車内キャリア「Xride(クロスライド)」を発売しました。スノーボード関連製品では「ビンディング」の高価格帯であるXV、XFシリーズが好調に推移しました。また、「ブーツ」はブランド名を「ビンディング」と同じ「FLUX」に統一することでブランド戦略を強化しグローバル展開を行います。「チャイルドシート」は主力製品である「クルット4」をベースに「クルット4ウィ」を発売しました。快適性の更なる向上のため、国内チャイルドシートとして初めて吸水速乾素材クールマックス®ファブリックを採用し、ファッション性を重視した女性らしい、かわいらしいデザインとしました。また、新たにマタニティユーザー向け抱き枕「ギュット4WAY」を発売しました。
システム開発グループ、未来開発センターはアプリ、スマホ連携機器、ロボット開発を中心に研究を行っております。国土交通省及び高速道路3社が公募した「高速道路における逆走対策技術」に平成29年3月に選定されました。平成29年度中に実証実験を行う予定です。大分県警察本部と平成25年から共同研究を行っており、平成28年7月に安全運転+観光アプリ「おんせん県おおいたロードマップ」をリリースしました。
特許や実用新案の出願も積極的に進めており、当連結会計年度における出願件数は41件(国内23件、海外18件)、登録済み件数は88件(国内81件、海外7件)となっております。また、意匠並びに商標の登録件数は797件(国内490件、海外307件)となっております。
当連結会計年度における研究開発費の実績は、車関連事業で1,635,953千円、アウトドア・レジャー・スポーツ関連事業で35,108千円、合計1,671,062千円であります。