有価証券報告書-第77期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/30 9:10
【資料】
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【項目】
111項目

研究開発活動

当社グループは競争が激化する厳しい市場環境に対応するため、現行事業の更なる拡大と、新規事業の創出を図るべく新製品開発活動を行っております。
当連結会計年度において、一般管理費に計上している研究開発費は36億32百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動状況は次のとおりであります。
(1)コンポーネント
コンパクト、レンズ交換式、共に縮小が続くデジカメ市場において、セットメーカー各社は量から質への転換を図り差別化戦略を進めています。
コンパクトカメラにおいては、各社高級機へのシフトを進め、特徴ある商品による新規需要を狙っていますが、ゼロサム市場環境のなかで、セットメーカーのニーズに応えたシャッター開発を進め、シェアの拡大に取り組んで参りました。
一方、レンズ交換式カメラにおいては市場の成長が止まったなかで、ミラーレスカメラの普及率がアジア地区だけでなく、欧米市場においても拡大してきており、ミラーレス市場での競争が激化しています。このような市場環境においてミラーレスカメラに求められる、高速、コンパクト、軽量を追求した製品開発を進めています。
また、絞りユニットにおいては成長市場である監視カメラやネットワークカメラ市場を狙って製品開発を進めています。
このような研究開発活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は3億24百万円となりました。
(2)電子情報機器
ドキュメントスキャナーにおいては、ドキュメントキャプチャーの分散化に対応した業務系低価格機を製品化し拡販を図りました。
当連結会計年度は、業務系低価格帯(ワークグループカテゴリー)の主力機となるDR-C240をリリースしました。DR-C240の給紙機構には上位機種であるDR-M160の給紙機構を改良して搭載し、本人確認書類として活用されているパスポートのスキャンを実現しました。また、45ppmの高速スキャニングと優れた静音性を実現し、カウンターやオフィスでのスキャン業務からワークフローの入り口としての入力デバイスとして、積極的に拡販を行いました。
ハンディターミナルにおいては、スキャナー一体型タイプの新製品ST-300を開発しリリースしました。倉庫・物流・小売り等の現場でバーコードを読取り、業務の効率アップを狙う端末です。手のひらに密着し持ちやすいデザインで、片手での操作性を向上させ、堅牢な樹脂素材、衝撃を緩和する構造を採用し、丈夫で壊れにくく、長く安心して使用できます。大容量バッテリーや、データを守る多彩なセキュリティー機能、バーコードの読取精度を強化するなど、現場で使用する方の立場に立って考えた機能を盛り込みました。ニーズを素早く捉え、倉庫・物流・小売り等の新たな市場開拓を図ります。
このような研究開発活動の結果、当セグメントにおける研究開発費の金額は15億39百万円となりました。
なお、各セグメントに配分できない基礎研究に係る研究開発費の金額は17億15百万円となりました。