有価証券報告書-第48期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 9:25
【資料】
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【項目】
121項目

研究開発活動

当社グループは、産業界の高度化するニーズに広く対応できるよう積極的な研究開発活動を展開しております。その分野は分析機器事業、半導体事業、自動認識事業といずれも最先端の技術が求められる3つの事業のセグメントに分かれ、それぞれの分野ごとに独自性のある技術力を高めながら新製品の開発に努めております。また、製品に対するニーズを様々な角度から収集し、そのデータをもとに、より充足度の高い製品を目指すべく開発・改良に努めております。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、885百万円であります。
セグメントごとの研究開発活動は次のとおりであります。
(分析機器事業)
当事業では、主力消耗品ブランドである「イナートファミリー」の更なる市場への拡充を図るため、製品ラインアップの充実を目指して開発を行なっております。特に、全世界に浸透し始めている液体クロマトグラフ用カラムである「InertSustain」シリーズは、市場要求に対応したラインアップの強化を図っております。また、ライフサイエンス分野における微量試料の前処理から分析までのトータルソリューションを実現させるため、液体クロマトグラフィーで培った液体分離技術及びモノリス技術を応用した前処理消耗品の充実も進めております。装置関連では、室内空気汚染の発生源となる内装材料及び建材等を始めとして、クリーンルーム内装材、半導体材料、食品容器等、あらゆる製品・材料から発生する有機物ガスの測定を行うシステム及び周辺機器をバージョンアップいたしました。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、704百万円であります。
(半導体事業)
当事業では、低反射製品の開発として、FPDなどの透明基板のデバイス製造に使用される基板保持ステージを独自のコンセプトで開発し、複数の顧客要求に対応するために製品ラインアップの充実を図っております。多孔質構造体の製品開発として、多孔質セラミックス等の脆性材料を薄い肉厚で製造する技術を開発し、半導体分野を超えた顧客評価により幅広く用途開発を進めております。表面処理による高機能化製品の開発として、既存の製品群にコーティング等の表面処理を施し、種々の特性向上を図り、各分野への製品開発を進めております。微細加工技術の開発として、MEMS製造技術を応用して、サブミクロンオーダーの微細加工技術の開発を進めております。いずれも半導体事業に拘らず、他分野への応用を目指して開発しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、96百万円であります。
(自動認識事業)
当事業では、RFID関連の製品開発とそれに関するさまざまな新技術の導入検討を行っております。新製品として、入退室コントローラXRC100シリーズの後継機として小型軽量化・コストダウンしたXRC200シリーズや、さまざまなICカードに対応した小型卓上マルチリーダライタXR05-Uを開発いたしました。新技術の導入として、高いセキュリティレベルを確保する「FeliCa AES」対応関連製品を開発し、電子マネー対応の互換性の基準とされる「FeliCaリーダライタRF性能検定」のMクラス取得の支援作業を実施し、電子決済分野の製品ラインアップの充実を図っております。さらにRFIDの新チップやBluetooth等の無線技術の研究を進め、新たな製品群の開発を進めております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、84百万円であります。