有価証券報告書-第24期(平成26年7月1日-平成27年6月30日)

【提出】
2015/09/28 10:42
【資料】
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【項目】
96項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりであり、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
また、これらの連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の数値及び偶発債務の開示並びに当該会計年度の収益・費用の数値に影響を与える見積りを必要とする場合があります。見積りによる算定を採用する場合において、当社グループの経営陣は、貸倒債権、たな卸資産、投資、アフターサービス、偶発事象、訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っています。経営陣によるこれらの判断・評価は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる要因に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なることがあります。
なお、文中における将来に関する事項の記載は、提出日現在における当社グループの判断に基づいております。
(2) 財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況
Ⅰ.資産
当期末の総資産は前期末に比べ142百万円増加し、2,645百万円となりました。これは主に、有形固定資産の減少40百万円、無形固定資産の減少128百万円(のれんの償却59百万円を含む)、の一方で、現金及び預金の増加306百万円があったことによるものです。
Ⅱ.負債
当期末の負債は前期末に比べ440百万円増加し、1,437百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少58百万円、受注損失引当金の減少34百万円の一方、買掛金の増加96百万円、製品保証引当金の増加119百万円、短期借入金の増加333百万円があったことによるものです。
Ⅲ.純資産
当期末の純資産は前期末に比べ298百万円減少し、1,208百万円となりました。主な理由は、当期純損失298百万円、配当金9百万円、少数株主持分の増加7百万円等があったことによるものです。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績のうち連結売上高の状況及び連結損益の状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
(連結経営成績)
①売上高
当連結会計年度の売上高は、前期に比べて424百万円(11.9%)増加し4,003百万円となりました。売上高が増加した主な要因は、消防通信指令システム5案件の納品によるものです。
②売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、前期に比べて47百万円減少し、915百万円(前期は963百万円)となりました。当連結会計年度の売上総利益率は22.8%(前期は26.9%)となりました。
③販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,046百万円(前期は942百万円)で、販売費及び一般管理費の当連結会計年度の売上高に対する割合は26.1%(前期は26.3%)となりました。販売費及び一般管理費が増加した主な理由は、人員の増加に伴う人件費の増加によるものです。
④営業損益
売上高は増加したものの、製造原価に製品保証引当金を119百万円計上したことと販売費及び一般管理が増加したことにより営業損失は131百万円(前期は営業利益20百万円)となりました。
⑤経常損益
保険配当金3百万円など8百万円を営業外収益として計上し、支払利息6百万円など6百万円を営業外費用として計上しており、これらの結果、経常損失128百万円(前期は経常利益23百万円)となっております。
⑥税金等調整前当期純損益
アクモス株式会社及びASロカス株式会社において利用が見込めなくなったソフトウェアをソフトウェア評価損として53百万円、アクモス株式会社及び株式会社エクスカルにおいて減損損失31百万円、株式会社エクスカルにおいて事務所移転費用引当金繰入18百万円を計上したこと等により税金等調整前当期純損失は245百万円(前期は税金等調整前当期純利益8百万円)となっております。
⑦当期純損益
以上の結果、法人税、住民税及び事業税44百万円などを控除した後の当連結会計年度の当期純損失は298百万円(前期は9百万円)となっております。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(5) 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状につきましては、「第2 事業の状況 3対処すべき課題」に記載しております。
当社は企業理念として、アクモスグループの持続的成長を実現し事業活動を通じて社会に貢献するために、アクモスグループの一人ひとりが共有すべき方針と価値観を定めております。
①「アクモスグループ経営理念」
当社グループは、「私たちアクモスグループは、お客様に感動していただけるプロフェッショナルなサービスを提供いたします。」という経営理念の下、アクモスグループの持続的な成長を目指して事業を推進してまいります。
「プロフェッショナル」 「私たちの姿勢」を表現
私たちは、お客様のニーズの変化に柔軟に対応する力を培(つちか)い、一人ひとりがプロフェッショナルとして使命感を持ち、常にお客様の期待を超える最適なサービスを提供することを意味しています。
「感動」「私たちの心」を表現
お客様の感動を一人ひとりの喜びとする心で、アクモスグループのプロフェッショナルサービスを通じて多くの感動を創出することを意味しています。
②「ACMOS=アクモス」とは?
経営理念の「感動」というキーワードは、アクモスグループにとって最も大切な価値観であり、その「感動」を支える「責任」、「協調」、「誠実」、「創出」、「成長」の5つの価値観をアクモスの英文社名の「A C M O S」とそれぞれ関連付けました。
③行動指針「ACMOS 5」
行動指針「ACMOS 5」は、アクモスグループの構成員一人ひとりがお客様と強い信頼関係を築き、感動をともにするためにどのように行動するのかを明確にした基準です。
行動目標
「私たちは、お客様と強い信頼関係を築き感動をともにします。」
「ACMOS 5」
◆プロフェッショナルとして責任を最後まで全うします。
◆お客様や仲間と協力して強いチームを作ります。
◆正しいと思うことを愚直なまでに誠実にやり続けます。
◆創意工夫して新しいサービスを生み出します。
◆常に向上心をもって成長し続けます。
④プロフェッショナルサービス事業、プロフェッショナル・サービス・プロバイダー
現在のアクモスグループの主な事業領域は情報技術事業ですが、中長期的なアクモスグループの成長発展のためには、現在の主力事業に縛られることなく、お客様の期待値を超える専門的なサービスを提供する事業、すなわち「プロフェッショナルサービス事業」をグループの事業領域とし、私たち一人ひとりが専門性を持ち、お客さまの期待を超える価値を提供していていく「プロフェッショナル・サービス・プロバイダー(PSP)」を目指します。
(中長期的な会社の経営戦略)
当社及び子会社の事業環境は、クラウド環境の発展やスマートフォンの普及など近年の大きな変化にともない新たなサービス分野への対応が求められております。当社グループ各社のサービス領域は成熟分野が多く、既存の体制では大きな成長が見込めなくなっております。既存サービス領域での収益力の強化と新規事業分野の開拓が求められております。
当社グループの中期経営戦略は中期経営計画に基づいて実行いたしておりますが、平成26年6月期から平成28年6月期までの3カ年を、再生から成長・創造への3年間と位置づけ、この3年間でサービス価値の向上を図り、持続的・創造的イノベーションを可能とする事業基盤を構築するとともに、安定収益の確保を目指します。平成28年6月期の中期経営計画3年度目における基本方針と経営目標は以下のとおりです。
テーマ「創造」
1.成長分野の取り込み
新しい価値と顧客の創造・新サービスの創出
・時流適合サービスの創出と顧客の創造
・新規事業による新しい価値と顧客の創造
2.既存事業の収益力強化
既存のお客様へのプラスワンサービス
・お客様が"ありがとう"といってくれるプラスワンサービス
・強みの発見と創出
3.迅速な意思決定体制とリスクマネジメント
社員の経営者意識の醸成
・全員参加経営システムの構築
・経営者意識を持ったリーダーの育成
4.ロードマップによる社員のステップアッププラン
社員の自主性・積極性サポート
・業務選択制度のスタート
・創出提案や改善提案制度による経営参加
経営目標(定量的目標)
(単位:百万円)
23期
平成26年6月期
(実績)
24期
平成27年6月期
(実績)
25期
平成28年6月期
(予想)
売上高3,5784,0033,800
ITソリューション※3,2433,7603,500
ITサービス※431364400
営業利益20△13165
経常利益23△12860
当期純利益△9△29830

※セグメントの売上高は連結相殺前の数値となっております。
(注) 経営目標は、経営環境の変化に対応するため、向こう3年間の目標数値を毎年見直すローリング方式を採用しております。これにより平成28年6月期の予想を修正しております。
(6) 資金の源泉及び流動性についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載しております。