有価証券報告書-第25期(平成26年8月1日-平成27年7月31日)

【提出】
2015/10/28 13:37
【資料】
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【項目】
92項目

業績等の概要

(1)業績
移動体通信分野では、LTEのサービスが世界各地で開始され、スマートフォン等多種多様なモバイル端末の普及により、移動体通信の高速化・大容量化、サービス品質の向上に向けての研究開発及び設備投資が本格化しております。国内においてはLTE-Advancedのサービスも始まり、既存のLTEのサービスに対して更なる高速化・大容量化が実現しております。また、LTE-Advanced関連の研究開発投資につきましても、更なる進化に向けて引き続き継続しております。一方で通信品質の問題や、事業者間による加入者獲得競争や低価格端末ベンダー及びMVNOの新規参入、国内端末メーカーの事業撤退等もあり、今後も通信事業者及び通信機器メーカーの競合状況は一層の激化が予想されます。
また、固定通信分野におきましては光ファイバを中心としたブロードバンドサービスが進展し、IP化に伴うサービスの融合化が加速しております。スマートフォン等の普及によるネットワークトラフィックの増加により、ネットワークの負荷低減に向けた投資も行われており、ネットワークの更なる高速化・大容量化が求められております。
これらの技術や新サービスの導入に伴い積極的な研究開発投資が見込まれる一方で、サービスの低価格傾向は定着しており、通信各社の研究開発及び設備投資は選別的な姿勢が継続されるものと予想されます。
このような状況の中、当社グループでは、以下の営業、マーケティング及び研究開発活動を行いました。
(ⅰ) LTE-Advancedに対応する製品の開発及び販売
(ⅱ) 欧州、中国、北米、韓国、中東等の海外市場におけるLTE-Advanced対応製品の販売及び市場開拓
(ⅲ) LTEに対応する製品の保守及び販売
(ⅳ) WiMAXに対応した製品開発・商材開拓及び販売
(ⅴ) 第3世代移動体通信対応製品の販売
(ⅵ) 次世代ネットワークに対応した製品開発・商材開拓及び販売
(ⅶ) 通信分野における新事業に向けたマーケティング及び研究開発
その結果、当連結会計年度におけるセグメント別の売上高は以下のとおりとなりました。
(モバイルネットワークソリューション)2,689,833千円(前期比16.4%増)
当セグメントの売上高は、2,689,833千円となりました。LTE-Advancedの研究開発用途向けテストソリューションの国内販売につきましては前期比で減少しましたが、欧州及び中国向けが大幅に増加した結果、前期比で増加となりました。
(IPネットワークソリューション)124,991千円(前期比66.9%減)
当セグメントの売上高は、124,991千円となりました。ネットワーク監視におけるパケットキャプチャツール「etherExtractor」の販売、イーサネットサービス向けのフィールドテスト用途の「サービステスタ」の販売を行いましたが、前期比で減少いたしました。
以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高2,814,825千円(前期比4.7%増)、営業利益792,520千円(前期比32.3%増)、経常利益886,010千円(前期比39.7%増)となりました。当連結会計年度におきまして、前連結会計年度までの法人税上の繰越欠損金が全額充当されたことにより、法人税、住民税及び事業税が大幅に増加いたしました。以上の結果、当期純利益は542,692千円(前期比29.0%減)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動による収入1,042,646千円、投資活動による支出263,038千円、財務活動による支出40,435千円により、資金残高は2,440,110千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益886,010千円に対し、減価償却費76,129千円、受取利息及び受取配当金91,101千円、売上債権の減少額101,311千円、たな卸資産の減少額38,392千円があった結果、営業活動による収入は1,042,646千円(前連結会計年度は276,765千円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有価証券の償還による収入399,899千円、投資有価証券の売却による収入46,820千円、投資有価証券の償還による収入408,539千円があり、投資有価証券の取得による支出993,720千円、有価証券の取得による支出100,000千円があった結果、投資活動による支出は263,038千円(前連結会計年度は495,072千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払額39,502千円、リース債務の返済による支出960千円があった結果、財務活動によって支出した資金は40,435千円(前連結会計年度は945千円の支出)となりました。