訂正有価証券報告書-第73期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/07/10 13:31
【資料】
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【項目】
155項目

研究開発活動

当社グループにおける研究開発活動は当社が行っております。当社グループの研究開発活動は、顧客ニーズ、市場状況、当社重要技術から開発ロードマップを定め、その方向性に従い製品開発を進めています。また、VE(バリューエンジニアリング)による製品の更なる改良、改善及び新製品開発も行っています。
当連結会計年度における主な研究開発活動は以下の通りです。
・大規模な施設園芸用温室の増加に伴い大規模温室向け温水ボイラのニーズが高まっています。そこで燃焼時の排ガスがクリーンで熱効率が高く、またCO₂供給も可能な大規模温室向け温水ボイラの標準機を第73期3月に上市しました。中規模の施設園芸用温室においても収量増加を目的に温室の大型化が進んでいるため、暖房機と組み合わせて使用する送風ダクトは、今後、伸長化や小口径化が進むことから、暖房機としても更なる高静圧に対応した送風性能が求められてきます。このニーズの変化に対応するため、送風能力を向上させた高静圧対応型の暖房機を開発中です。
・工場用温風暖房機の小型高出力型の開発を継続して進めております。第74期9月に上市する予定で、現在、社内において試験を実施中です。
・施設園芸用ヒートポンプは、第72期に上市した寒冷地仕様10馬力ヒートポンプの低騒音化を図ったモデルチェンジ機を第73期9月に上市しました。また、モデルチェンジ機の海外仕様を用意するにあたって、設置する国の気象環境に適するよう除霜運転制御の改良を進めており、この海外仕様10馬力ヒートポンプは第74期9月に上市する予定です。
・農業ICTクラウドサービスでは利用価値の更なる向上を目指して「アグリネット アドバンス」を開発し、先行運用を第73期10月から開始いたしました。この「アグリネット アドバンス」は、お客様の様々なニーズに応えるために最新のIoT技術を採用して基礎から再構築した利便性の高いシステムです。現在、第74期7月の上市に向けて準備を進めています。
・施設園芸用温室向け環境制御機器の充実を図るために、吊下げ型通風式センサーの開発を進めてきました。この吊下げ型通風式センサーは「アグリネット アドバンス」に接続して利用することができ、「アグリネット アドバンス」の本格運用後の第74期9月に上市する予定です。
・近年の地球温暖化防止の取組みの一環として、地方自治体がクリーンセンターの排熱、排CO₂を有効利用する動きが進んでいます。その取り組みを支援するための制御盤を新規に開発して第73期12月に上市しました。本制御盤はクリーンセンターの排熱から得た熱エネルギーをクリーンセンターに隣接する大規模施設園芸用温室に供給するために利用されています。
当連結会計年度の研究開発費は、639百万円となりました。