有価証券報告書-第63期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 15:08
【資料】
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【項目】
122項目

研究開発活動

当連結会計年度における研究開発費の総額は、2,733百万円となっており、大部分は合成樹脂成形品事業で2,720百万円であります。
当社グループとしては、各主力市場に向けた新製品開発の推進並びに関連市場への積極的参入を図っております。また、将来市場に向けての技術開発を「ニフコ技術開発センター(Nifco Technology Development Centre)」を中心に積極的に推進しております。そして当事業年度、本社を横須賀リサーチパーク内の隣接するビルに移転したことを機に、技術部門を東西2拠点(横須賀/名古屋)に集約いたしました。これにより顧客ニーズをより一層的確に捉え、かつ迅速に対応できる高度な技術開発体制を構築いたしました。技術開発の強化により顧客からの信頼を高め、ベスト・サプライヤーとしての確固たる地位を不動なものにしてまいります。
(1)合成樹脂成形品事業
① 自動車分野 : 省エネ対応技術では、自動車の軽量化、高効率化に寄与する商品開発に注力し、特に燃費の向上に直接関わるパワートレイン関連部品や、金属品を樹脂化することで軽量化に貢献する部品を数多く開発しております。また、環境規制対応では、北米の炭化水素蒸散規制に適合する新たな燃料系システム部品の開発を完了し、量産することに成功しております。安全安心対応技術では、衝突軽減ブレーキ関連部品や障害物検知センサー関連部品の開発に成功しております。これらの開発には、論理的な裏付け確認や量産品製作前に充分なシミュレーションを実施するため、CAE(Computer Aided Engineering)システムを多用し、技術開発力の強化に寄与しております。CAEシステムは、用途により複数のシステムを使い分け、活用技術を蓄積しております。
今後も新しいあるいは改訂される法規、環境、省エネルギー、安心/安全といった世の中の普遍的なニーズに即した対応技術の開発に取り組んでまいります。
② その他 : 住宅関連分野では、高齢化社会対応の技術開発に注力しています。施工業者向けには熟練工不足に対応する簡単、確実な施工部品を開発し、供給を開始しました。
また、使用者向けには、ダンパー技術を活かしたドア、引き出しクローザー向けのファインテックモーション製品を開発し、高齢者でも軽い力で開閉可能なドアクローザーを市場投入を開始しました。更に医療分野では、操作力を軽減した腰、骨盤用サポーターの開発に
成功いたしました。
(2)ベッド及び家具事業
市場への健康で快適な睡眠の提案のため、科学的な分析のみでなく感性や感覚も含めた商品提案のための研究を行っております。また、成長が期待されるシニア市場への提案のため、様々な機能、動きをコントロールできる多機能ベッドの開発にも力を入れております。