有価証券報告書-第66期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/22 12:27
【資料】
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【項目】
127項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年3月31日現在)において当社グループが判断したものであります。
当社グループの主要なマーケットである自動車産業については、グローバル・ベースでは今後も成長していくものと考えておりますが、技術の進化は著しく、また顧客からの要求等も市場によって多様化しております。
そのため、当社グループが更に飛躍・成長するには、これらのニーズに的確に対応し、グローバル・ベースでの顧客満足度を向上させることが課題であります。
その課題達成に向けて、グローバルに事業展開する各ユーザーのニーズに対し的確かつ迅速に対応し得る高度な技術開発体制、知的財産部門を技術開発センターの中に置くことにより優位性を保持すべき技術の積極的な権利化、革新的発想に基づく原価改善、グローバル標準作業の確立、グローバルな人財開発体制の強化、ITセキュリティを確保したうえでのグローバルコミュニケーションの強化とスマート工場化に対応できる情報システムの再構築などに注力するとともに、当面はグローバル戦略車及び多国間プロジェクトの円滑な立ち上げ、グローバル各社の品質保証体制強化を図っております。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、創立以来、事業活動を通じた「株主への利益還元」「社会への貢献」「社員の成長と幸福」を基本理念に、「利益拡大」「顧客志向」及び「無限の創造性」をキーワードに自動車部品を主力製品とするプラスチック精密機能部品の分野における世界No.1企業としてグローバルな成長を目指すことを基本方針としております。
世界No.1企業であるためには、マーケットシェア・利益率、知名度・ブランド力、技術・商品開発力、品質レベル、顧客対応力のいずれにおいてもトップレベルになければなりません。
当社は、これらの基本方針を実現・遂行していくうえで、上記の企業理念とともに創立以来、脈々と築き上げてきた企業文化が当社グループのすべての社員に共有されることが重要と考え、企業理念を「ニフコ全員の信条」として、また企業文化を「Nifco Spirit」として明文化し、国内外の全社員に啓蒙・浸透させております。
一方、当社は「ニフコグループ企業行動憲章」を制定し、リスクマネジメント、コンプライアンス体制を充実させ、国の内外を問わずグループ全体がCSR(企業の社会的責任)を意識して行動することを表明し実践しております。
更に、環境問題については人類共通の課題であると認識しており、第52期(平成15年度)以来、毎年「環境報告書」を作成し当社の取り組み状況をホームページにおいて公開しております。
また、事業活動が急激にグローバル化している現在、こうした経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応し事業構造改革を進めるとともにグローバルな事業の発展に貢献できる人財を発掘・育成し有効に活用させるため、業務組織についても随時見直しを行なってまいります。
(2) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略
主な経営指標は次のとおりです。
平成33年3月期における目標数値
売上高:3,300億円
営業利益:380億円
売上高営業利益率:11.5%
そのために注力すべき中長期の経営戦略は次のとおりです。
1.バランスの取れた製品構成・事業構成の追及による業績の拡大
2.グローバルな改善活動の推進による収益性の向上
3.グローバル品質保証体制の確立
4.資本効率の改善