有価証券報告書-第58期(平成25年3月21日-平成26年3月20日)

【提出】
2014/06/18 13:15
【資料】
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【項目】
122項目

研究開発活動

当期は経済対策を背景に円安株高が進み、一部に景気回復の状況が現れてきたものの、依然として個人消費の低迷、市場における厳しい価格競争、原材料やエネルギー価格の変動に晒されました。このような社会状況の中で、市場の変化、技術の変化を感度良く取り入れ、環境問題に配慮した研究開発の実践が求められています。当期も引き続き「フュージョン・テクノロジーで未来へ」を合い言葉に、「メカトロニクス技術」と「情報通信・処理技術」をコアテクノロジーとした高付加価値商品の研究開発を基本方針として、研究開発活動を次のとおり進めてまいりました。
(オート機器事業)
門型洗車機の発売30周年にあたり、セルフ洗車向けドライブスルー式コンパクト型高機能機種のモデルチェンジを行い、記念モデル機「スーパーブライトVS」、「スーパーブライト」、「スーパーエクストラ」として発売しました。フルサービス向け及び整備工場向けの普及機としては、従来の多軸車形認識ではなく、トップブラシのアーム傾斜角を基に制御する機構を開発し、ボディに過度な負荷を与えない優しい洗車を実現する機種を追加しました。また、整備工場向け洗車機として、インバーター制御ブラシを搭載したモデルを開発し、洗浄性能を大幅に向上すると共に設置スペースの大幅な短縮を実現しました。
自動車整備機器では、前期にリリースした全自動2油種対応型のエアコンガス回収再生充填機のSS向けモデルを追加開発しました。電気自動車やハイブリッド車は絶縁性の高いオイルを使用するため高度な分離性能が求められており、作業環境と製品の効率化を求める市場ニーズに対応したものです。また、消費電力の少ないLEDを使用した小型価格表示看板や案内看板の開発を行いました。
(情報機器事業)
公官需向けでは、前期に引き続き高速道路及び一般道の道路情報板システムと高速道路の駐車場案内表示板システムの開発を行い、性能向上とコストダウンを図りました。また、地下道等の冠水警報表示システム、野球場のスコアボード表示システム等の開発を行いました。
民需向けでは、前期に開発した表示機のシステムをベースに、店舗向け小型表示機、中型表示機の品揃えを行いました。また、コストパフォーマンスに優れたフルカラー表示機の開発を行いました。工事関連、道路維持管理向け表示機では、前期に続き省エネに寄与する太陽電池を電源としたLED表示機や灯器について新型機種の開発を進めました。更にLED表示機以外の新製品として、監視カメラシステム及び電源装置の開発を行いました。
(生活機器事業)
農家向け商材では、米袋の積み込みを楽に行うことができる5段積みシリーズのバリエーション充実をはじめとする低温貯蔵庫のモデルチェンジを行いました。また、農作業のアシスト機器として、圃場でも使用可能で機動性のある電動リフターを開発しました。
新たなカテゴリーでは、ペット関連商材としてペット犬向けのパンを焼く機能が付いたホームベーカリーを開発し、その他関連商材のアイテム充実を図るための開発を継続しています。
(住設機器事業)
主力商品の木・アルミ複合断熱建具では、ビル用カーテンウォールに組込みができる換気窓の開発と、特殊物件対応のカーテンウォールに組み込める大型の縦滑り出し窓を開発し、それらの性能試験も合わせて実施しました。
また、木・アルミ複合防球建具(ボールガード)については、枠をアルミ製とした商品の開発を行いました。更なるコスト削減を目的とした開発を継続して行っています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は、オート機器事業4億2千万円、情報機器事業2億5千1百万円、生活機器事業1億3千3百万円、住設機器事業4百万円、総額8億1千万円であります。