有価証券報告書-第46期(平成25年7月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/09/26 15:31
【資料】
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【項目】
98項目

業績等の概要

(1)業績
当事業年度におけるわが国の経済は、円安に伴う原材料価格の上昇、近隣諸国との政治的軋轢、及び緊迫するウクライナやイラク情勢などもあり、先行き不透明な状況はあったものの、ユーロ圏経済の緩やかな持ち直し、米国経済の回復基調、及び中国の成長率の下げ止まりなどで外部環境が改善する中、円安による輸出採算の改善、鉱工業生産や設備投資の緩やかな回復、2020年の東京オリンピック開催決定による投資への期待感、消費税率引上げ前の駆け込み需要も相まって、回復基調が続きました。
このような経済環境の中、各種電子部品や半導体の需要は、スマートフォンやタブレット端末関連が好調で、リチウムタンタレート単結晶育成装置向けのイリジウムルツボや、半導体製造装置向け温度センサーなどの受注が堅調に推移しました。また、個人向けパソコン需要の減少から軟調に推移していたHD向けルテニウムターゲットの受注は、WindowsXPのサポート終了に伴うパソコン需要や、サーバー向けの需要などから、徐々に回復して参りました。一方、LED関連では、取引先の設備投資環境に一部改善の兆しは見られるものの、当社主力製品であるイリジウムルツボの受注は、改鋳中心にとどまりました。
こうした一部の貴金属製品市場の著しい環境悪化の継続に伴い、当事業年度において、たな卸資産の評価減を実施し、貴金属相場の大幅な下落が認められた一部の貴金属については、特別損失に6,480百万円を計上いたしました。
これらを背景といたしまして、当事業年度の業績は、売上高27,367百万円(前期比4.0%増)、営業利益1,228百万円(前期比36.5%増)、経常利益1,248百万円(前期比36.5%増)、当期純損失2,933百万円となりました。
なお、セグメント別の業績は以下のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成25年7月1日
至 平成26年6月30日)
売上高(百万円)構成比(%)
電子16,49760.3
薄膜5,15118.8
センサー1,5775.8
その他4,14115.1
合計27,367100.0

(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は701百万円となり、前事業年度末と比べて1,028百万円の減少となりました。これは主に、たな卸資産の減少が8,362百万円ありましたが、税引前当期純損失が5,240百万円、売上債権の増加が1,036百万円、仕入債務の減少が961百万円、有形固定資産の取得が896百万円、借入金の減少が1,859百万円、あったことによるものです。
また、当事業年度中における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は2,053百万円(前年同期は1,172百万円の獲得)となりました。
これは主に、税引前当期純損失が5,240百万円、売上債権の増加が1,036百万円、仕入債務の減少が961百万円ありましたが、減価償却費が542百万円、たな卸資産の減少が8,362百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は941百万円(前年同期は1,114百万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が896百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は2,140百万円(前年同期は1,800百万円の使用)となりました。
これは主に、長期借入金による収入が1,200百万円ありましたが、長期借入金の返済による支出が1,859百万円、短期借入金の減少が1,200百万円、配当金の支払額が286百万円、それぞれあったことによるものです。