訂正有価証券報告書-第99期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2019/08/09 16:14
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンス体制の構築にあたり、「透明性と説明責任の向上」及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を重視しています。「透明性と説明責任の向上」のために、当社は、社外取締役及び社外監査役の視点を入れての経営監督及び監視機能の強化を図るとともに、情報開示に係る内部統制体制を整備し、公正開示の原則の下、役職員が説明責任の遂行にあたることとしています。また、「経営の監督と執行の役割分担の明確化」のために当社は執行役員に業務執行の権限を大幅に委譲した上で、取締役会が執行役員の業務執行を監督します。国内の16営業本部及び海外の3地域本部のそれぞれを統括する営業本部長及び地域本部長は、同時に執行役員でもあり、連結グループの機動性のある業務執行にあたります。
当社は、監査役による監査機能の実効性を高める一方、会社業務に通暁した社内取締役を中心とした実態に即した経営が総合商社の業態に必要であると判断し、監査役会設置会社の形態によるコーポレート・ガバナンスを採用する一方、「透明性と説明責任の向上」、及び「経営の監督と執行の役割分担の明確化」を担保するため、社外取締役・社外監査役の参画を得た各種諮問機関の設置などを通じて実効性の高いコーポレート・ガバナンスを実現します。株主をはじめとするステークホルダーのために有効なコーポレート・ガバナンスを実現するため、以下の体制を構築し、維持しています。
(a)取締役会は経営執行及び監督の最高機関であり、その機能の確保のために、当社は取締役の人数を実質的な討議を可能とする最大数にとどめるものとしています。また、社外取締役・社外監査役が委員として参加する諮問機関としてガバナンス委員会、指名委員会、報酬委員会を取締役会の下に設置しています。
(b)監査役は株主の負託を受けた独立の機関として取締役の職務執行を監査します。この目的のため、監査役は社内の重要会議への出席、各種報告の検証、会社業務の調査など多面的かつ有効な監査活動を展開し、必要な措置を適時に講じます。
当社のコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方と方針については、「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」としてまとめ、当社ウェブサイトに公表しています。
(https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/governance/system/pdf/corp_gov.pdf)
また、当社は、2015年6月から施行されたコーポレートガバナンス・コードに制定されている原則について、すべて実施しています。同コードの各原則に基づく開示については、国内証券取引所宛てに提出している「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。
②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制
(a)取締役会の状況
・当社は、2002年4月の執行役員制導入を契機に、取締役数を同年6月に38名から11名に減員しました。2003年6月から社外取締役を選任し、2015年6月以降社外取締役5名を選任しています。
・また、会長は当社の取締役会を招集し議長にあたります。本報告書提出時点において取締役14名のうち、執行役員を兼務する取締役は8名となっています。なお、取締役会は男性12名、女性2名(社外取締役)で構成されており、女性比率は14.3%です。
・取締役の人数は、実質的な討議が可能と判断される最大数にとどめるものとし、経営の監督と執行の役割分担の促進の観点より、増員に際しては社外取締役の増員を優先することとしています。取締役の任期は1年として毎年改選しますが、再任を妨げないものとしています。
・取締役会は、取締役会付議・報告事項に関する内規に従い、当社の経営に関する基本方針、重要な業務執行に関する事項、株主総会の決議により授権された事項のほか、法令及び定款に定められた事項を決議し、また、法令に定められた事項及び重要な業務の執行状況につき報告を受けます。
・取締役会は原則毎月1回開催するほか必要に応じて随時開催します。当連結会計年度は合計15回開催しました。
・また、すべての社外取締役及び社外監査役により構成される社外役員会議を設置し、経営上の重要事項について、社外役員間、または社外役員と社内取締役、常勤監査役、会計監査人、執行役員等との間で情報共有・意見交換を行っています。
・当社は、会社法第427条第1項に基づき、各社外取締役との間で、法令の定める限度まで社外取締役の責任を限定する契約を締結しています。
・当社は取締役会の諮問機関として以下の3つの委員会を設置しています。本報告書提出時点の各委員会の構成は以下のとおりです。
-「ガバナンス委員会」
構成:会長(委員長)、社長、社外取締役3名、社内取締役1名、社外監査役1名。
目的:当社全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性等につき社外役員の視点を交えて検討する。
-「指名委員会」
構成:社外取締役2名(うち1名委員長)、会長、社長、社外監査役1名。
目的:当社取締役・執行役員の指名に関して、その選定基準や選定プロセスの検討、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画の策定、並びに取締役人事案に対する評価を行う。
-「報酬委員会」
構成:社外取締役2名(うち1名委員長)、社長、社内取締役2名、社外監査役1名。
目的:当社取締役・執行役員の報酬・賞与に関して、その体系・決定プロセスの検討、並びに取締役報酬・賞与案に対する評価を行う。
・取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども踏まえ、取締役会の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を開示します。当連結会計年度の評価手続き及び結果の概要は、第4.6(1)⑤(a)(i)に記載のとおりです。
(b)監査役会監査、内部監査及び会計監査の状況
(ⅰ)監査役会の状況
・本報告書提出時点において監査役は5名であり、常勤監査役2名と社外監査役3名から構成されています。監査役のうち1名は女性で、監査役会における女性比率は20%です。監査役会は、取締役会開催に先立ち定期的に開催されるほか必要に応じて随時開催されます。当連結会計年度は合計21回開催しました。監査役は、取締役会に出席し、議事運営、決議内容等を監査し、積極的に意見表明を行っています。
・当社の監査役監査基準は、監査役の職責と心構え、監査体制のあり方、監査にあたっての基準及び行動の指針を定めています。監査役会は、法令、定款及び監査役会規程の定めるところにより、監査に係る重要事項について報告を受け、協議を行い、または決議をします。
・監査役は、業務監査として、取締役の職務執行の監査、取締役会等の意思決定の監査、内部統制システムの整備・運用状況の監査、会計監査として、会計監査人の独立性の監視及び内部統制システムの確認、並びに、財務報告体制の監査、会計方針・会計処理等の監査、計算書類などの監査、会計監査人からの報告の監査、更に企業情報開示体制の監査にあたります。
・監査役会は、重要性、適時性その他必要な要素を考慮して監査方針をたて、監査計画を作成します。有効かつ効率的な監査の実施のため、会計監査人及び内部監査部とは緊密な連携を図っています。
・常勤監査役は、経営会議を始めとする社内の重要な会議または委員会に出席します。また、監査役全員による会長・社長各々との会談を定期的に開催するほか、常勤監査役は取締役及び執行役員との個別対話並びにコーポレートスタッフ部門担当役員及び部長との定例会議において報告を受け意見交換を行います。
・監査役は、国内外の主要な関係会社の中から重要と位置づけられる会社を監査役会指定重要関係会社に指定し、これらを中心に関係会社を往訪し、また関係会社の監査役等との日頃の連携を通して、関係会社管理の状況の監査を行っています。
・監査役会は、岡田譲治監査役及び森公高監査役を財務・会計に関する相当程度の知見を有する監査役として選任しています。
岡田譲治監査役は、1974年に当社に入社して以降、会計業務に携わり、2008年に執行役員経理部長、2011年に常務執行役員CFO、2014年に副社長執行役員CFOに就任し、2015年に現職に就任しました。
森公高監査役は、公認会計士として企業会計に長年携わり、また日本公認会計士協会会長などの要職を歴任しています。
・当社は、会社法第427条第1項に基づき、各監査役との間で、法令の定める限度まで監査役の責任を限定する契約を締結しています。
・監査役の職務遂行を補助する組織として監査役室を設置し、これに必要な適正な知識、能力を有する専任スタッフを3名以上配置することとしています。
(ⅱ)内部監査
・内部監査部は、社長の命または承認に基づき、経営目標の効果的な達成に資することを目的として、内部統制の整備・運用状況を、業務の有効性・効率性、財務報告等の信頼性、法令遵守、及び会社資産の保全の観点から評価します。また、それぞれの組織におけるリスクマネジメント、組織目標の達成に向けて経営陣等が実施する各種手段(コントロール手段)、及び組織目標の達成に向けた活動に対する経営陣による指揮・監視等のプロセス及び仕組み(ガバナンス)における各プロセスの妥当性・有効性を評価し、その改善に向けて助言・提言を行います。
・内部監査の独立性・客観性を担保するため、内部監査部は社長直轄の組織としています。人員構成は以下のとおり、2018年3月末現在、部長1名、検査役30名、その他の監査担当職員26名、スタッフ11名の合計68名を、本店内部監査部(55名)、海外内部監査室(5名)、業務部業務監査室(4名)、及び関係会社常勤監査役(4名)に配置しています。
・当社、海外店及び現地法人、子会社を中心とする内外関係会社を対象に行う定例監査においては、リスクマネジメント、経営・業務の有効性、コンプライアンス、適切な財務報告の視点から、内部監査規程等に則り独立・客観的な評価を行います。また、複数の組織や業務プロセスに関わる課題や安全保障貿易の管理状況に係る監査といった監査目標・項目ごとの組織横断監査、機能別に行う監査や、異例の経済的損失や信用毀損を招いた、またはそのおそれが高い事象に対し、これらの事象の全貌を把握し、責任の所在を明らかにするとともに、原因究明及び再発防止に向けた施策を提言する特命検査を実施しています。また、同部は、金融商品取引法に基づき独立部署として当社全体の財務報告に係る内部統制についての評価を取り纏め、確認した上で後述のJ-SOX委員会に付議します。
・各年度の内部監査方針は内部監査計画とともに社長の承認を得る必要があります。内部監査は、監査対象組織に対して事前の予告をして、または予告なしで実施します。監査人は内部監査報告書の作成に先立ち監査対象組織に対し内部監査結果の講評を行い、指摘事項については充分意見の交換を行います。監査結果は社長に報告し、改善すべき事項は改善状況の報告を求め、再評価を行います。
(ⅲ)会計監査
・当連結会計年度において当社の会計監査業務を執行した公認会計士は佐藤嘉雄、北村崇、山本道之、大橋武尚の4名であり、全員有限責任監査法人トーマツに所属しています。また、監査業務に係わる補助者の人数は、2018年3月末現在96名であり、その構成は、公認会計士36名、日本公認会計士協会準会員等14名、その他46名となっています。
・当社は、連結決算の早期化及び信頼性確保のために、原則として監査業務の委託先をDeloitte Touche Tohmatsuに統一することとしています。なお、当社会計監査人は会社法監査、金融商品取引法監査、英文連結財務諸表監査を実施しています。
(ⅳ)監査役監査、内部監査部監査及び会計監査人監査との連携並びに内部統制部門との関係
・監査役会は、期末において会計監査人より会計監査及び内部統制監査の手続及び結果の概要につき報告を受け、意見交換を行います。監査役は、期中において会計監査人との月例連絡会議を開催し、会計監査人の監査計画・重点監査項目・監査状況等の報告を受け、情報交換を図るとともに、有効かつ効率的な会計監査及び内部統制監査の遂行について協議します。
・常勤監査役は、効率的な監査の遂行のため内部監査部と都度情報交換を行うほか、内部監査部の定例内部監査の講評会に原則として全て出席しています。内部監査部長は、内部監査の計画及び実績を定期的に監査役会に報告します。監査役は、必要に応じ、内部監査部及びその他内部統制を所管する部署に対して、内部統制システムの状況及びリスク評価等について報告を求め、また、監査への種々協力を求めます。
(v)社外取締役または社外監査役による監督または監査と内部監査、監査役監査及び会計監査との相互連携並びに内部統制部門との関係
・社外取締役及び社外監査役は、取締役会・監査役会・社外役員会議を通じ、内部監査・監査役監査・会計監査との相互連携や内部統制の監督・監査を行っています。具体的には、取締役会や監査役会において、内部監査結果及び内部監査計画、監査役会監査結果及び監査実施計画、並びに会計監査人のマネジメントレターの概要のほか、金融商品取引法に基づく内部統制に係る評価結果、コンプライアンス・プログラム運用状況、その他の内部統制に関する体制の整備・運営状況についても定期的に報告がなされます。また、社外役員会議において、会計監査の方針について、社外取締役、監査役及び会計監査人の間で意見交換及び情報交換を行っています。
(c)業務執行・内部統制体制
・当社の経営執行における最高責任者は社長であり、国内の商品毎の営業本部長及び海外地域本部長等は、社長から業務執行上の権限を委譲され、また、社長に対して責任を負います。当社は、会社経営全般に関する基本方針及び重要事項を審議し決定するため経営会議を設置しています。経営会議は、取締役会長、社長(議長)、コーポレートスタッフ部門担当役員及び社長が指名する代表取締役または執行役員をもって構成し、原則として毎週開催されます。経営会議に付議された事項は構成員の協議の結果を徴して社長が決定します。
・上述のとおり、社長直轄の組織である内部監査部が当社の内部統制の整備・運用状況を検証します。当社は、2011年4月のNASDAQ上場廃止及び同7月のSEC登録廃止の結果、2012年3月期以降、米国企業改革法への対応から本邦基準に則った内部統制の構築へと体制が移行しました。体制移行後においても、企業会計審議会が公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」並びに「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」に示されている内部統制の基本的枠組み(フレームワーク)の下、内部統制を(1)「業務の有効性と効率性の向上」、(2)「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、(3)「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、(4)「会社資産の保全」の4つの目的を達成し、また、「統制環境」、「リスクの評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「監視活動(モニタリング)」、「IT(情報技術)への対応」の6つの要素にて構成される「経営者が業務執行組織を統制する仕組み」と位置づけ、従来と同水準の内部統制体制を継続しています。
・当社では、業務執行及び内部統制に係る各種主要委員会を以下のとおり設置し、益々増大・多様化する広範なリスク・業態に対応しています。
-「内部統制委員会」
経営会議の下部組織として、社長を委員長とし、内部統制の基本方針を策定し、一元的な管理体制の整備やその有効性の維持・向上を図ります。
-「コンプライアンス委員会」
内部統制委員会の下部組織(社外弁護士がオブザーバーとして参加)として、当社コンプライアンス体制の整備及びその有効性の維持・向上を図ります。
-「開示委員会」
内部統制委員会の下部組織として、当社における法定開示・適時開示に関する原則・基本方針の策定や社内体制の整備、また開示情報の重要性・妥当性の判定・判断を行います。
-「J-SOX委員会」
内部統制委員会の下部組織として、当社における内外連結ベースでの財務報告の信頼性を確保するための体制の整備、及びその有効性の維持・向上を図ります。なお、2012年3月期に、当社のSEC登録廃止に伴い404条委員会からJ-SOX委員会に名称変更しました。
-「ポートフォリオ管理委員会」
経営会議の諮問機関として、ポートフォリオ戦略・投融資計画の策定、ポートフォリオのモニタリング、重要案件の個別審査にあたります。
-「情報戦略委員会」
経営会議の諮問機関として、全社情報戦略・IT戦略の策定、経営基盤構築や情報戦略推進体制に関する重要方針の策定とモニタリング等にあたります。
-「サステナビリティ委員会」
2018年3月期より「CSR推進委員会」の役割を強化拡大し、新たに「サステナビリティ委員会」を発足しました。経営会議の下部組織として、社会と当社の持続可能性(サステナビリティ)をより意識した経営の推進に向けた企画・立案・提言を行います。
-「ダイバーシティ推進委員会」
経営会議の諮問機関として、当社ダイバーシティ推進の基本方針・基本計画の立案、重点課題の策定と推進を行います。
-「危機対策本部」
危機対応のための臨時・非常設の社長直轄組織として、危機対応に関する全ての事項について、通常の社内決定機関に代わって必要な意思決定を行います。本部長には社長があたります。
-「イノベーション推進委員会」
経営会議の下部組織として、次世代に向けたビジネス創造に係わる当社経営方針及び経営活動に関する経営層への提言並びに営業本部・地域本部の事業活動に対する支援機能を担います。
当社のコーポレート・ガバナンス及び内部統制の全体の仕組みを図示すると以下のとおりとなります。
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③社外取締役・社外監査役との関係及び活動実績
(a)社外取締役との関係と選任理由
- 社外取締役は、投融資案件を始めとする取締役会議案審議に必要な広汎な知識と経験を具備し、或いは経営の監督機能発揮に必要な出身分野における実績と見識を有することを選任基準としています。
- 当社は社外取締役候補者の選定に当り、経営の監督機能を遂行するため、当社からの独立性の確保を重視しています。また、多様なステークホルダーの視点を事業活動の監督に取り入れる観点から、その出身分野・性別等の多様性に留意しています。
当社が多岐にわたる業界・企業と商取引関係を有する総合商社であることから、個々の商取引において社外取締役との利益相反などの問題が生じる可能性もありますが、このような問題に対しては取締役会の運用・手続にて適切に対処しています。
2018年6月21日の株主総会において選任された社外取締役5名の当社との関係及び選任理由は以下のとおりです。
社外取締役の所有株式数については第4.5.役員の状況をご参照ください。
氏名
(就任年月)
会社との関係当該社外取締役を選任している理由
武藤 敏郎(2010年6月就任)同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は独立性・中立性のある当社の社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏は、財務省及び日本銀行において培ってきた財政・金融その他経済全般に亘る高い見識を有しています。取締役会では専門知識を活かして活発に発言され、議論を深めることに大いに貢献しています。2018年3月期は報酬委員会の委員長とガバナンス委員会の委員を務め、一層のガバナンス強化につながる役員報酬制度の検討・改定等において貢献しました。同氏の財務・金融における高い見識、コーポレート・ガバナンスに関する知見を活かし、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくことを期待して、社外取締役に選任しています。
小林 いずみ(2014年6月就任)同氏が2015年4月以降副代表幹事を務める公益社団法人経済同友会に対し、当社は会費及び寄付金を支払っておりますが、過去3年間における年間支払額は当社の社外役員の独立性基準に定める寄付及び助成金の基準額(1,000万円)を下回っていることから、同氏の独立性に影響を及ぼすおそれはないと判断しています。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は独立性、中立性のある当社の社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏は、民間金融機関及び国際開発金融機関の代表を務めた経験により培われた、イノベーションを生む組織運営やリスクマネジメントに関する高い見識を有しています。取締役会では多角的な視点から活発に発言され、議論を深めることに大いに貢献しています。2017年3月期はガバナンス委員会及び報酬委員会の委員を務め、透明性の高いガバナンス体制の構築に向け、積極的に意見を述べました。2018年3月期は報酬委員会の委員に加え、指名委員会の委員長として、取締役会の構成や取締役・執行役員の選定プロセス等の検討において強いリーダーシップを発揮しています。これらの点を考慮し、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくことを期待して、社外取締役に選任しています。
ジェニファー ロジャーズ(2015年6月就任)同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は、独立性・中立性のある当社の社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏は、国際金融機関での勤務経験や企業内弁護士としての法務業務の経験により培われた、グローバルな視野及びリスクマネジメントに関する高い見識を有しています。取締役会ではリスクコントロールに資する有益な発言を多く行い、取締役会の監督機能の向上に大いに貢献しています。2016年3月期以降はガバナンス委員会の委員を務め、透明性の高いガバナンス体制の構築に向け、積極的に意見を述べました。これらの点を考慮し、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくことを期待して、社外取締役に選任しています。

竹内 弘高(2016年6月就任)同氏が2013年6月から取締役を務める株式会社t-labに対し、当社は2017年3月まで人材育成に関するアドバイザリー報酬及び研修費用を支払っておりましたが、過去3年間における年間支払額は、当社の社外役員の独立性基準に定めるコンサルタント等の専門的サービスを提供する者に対する報酬の基準額(1,000万円)を下回っています。また、同氏が2010年7月から教授を務めるハーバード大学経営大学院に対し、当社は寄付金、人材育成に関する業務委託料及び研修員の学費を支払っておりますが、過去3年間において、当社の年間寄付金額は、当社の社外役員の独立性基準に定める寄付及び助成金の基準額(1,000万円)を下回っており、寄付金を含めた年間支払額は、同大学院の年間収入の1%未満です。以上から、同氏の独立性に影響を及ぼすおそれはないと判断しています。また、同氏の甥(三親等)は、当社の従業員(管理職)として勤務しておりますが、当社の社外役員の独立性基準に定める基準(二親等以内)に該当しないほか、役員・部長クラス相当以上の役職ではないため重要な業務執行者にも該当しません。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は独立性、中立性のある当社の社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏は、国際企業戦略の専門家として培ってきた経営に関する高い見識を有しています。取締役会では当社の経営戦略に関し示唆に富んだ提言を行い、取締役会の監督機能の向上に大いに貢献しています。2017年3月期以降は指名委員会の委員を務め、当社の役員指名の透明性の向上に貢献しました。同氏の企業戦略に関する高い見識とコーポレート・ガバナンスに関する知見を活かし、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくことを期待して社外取締役に選任しています。
サミュエル ウォルシュ(2017年6月就任)同氏が2016年7月までCEOを務めていたRio Tinto社に対し、当社連結子会社は鉄鋼製品を販売しておりますが、過去3年間における年間売上高は、当社の年間連結取引高の0.1%未満であることから、同氏の独立性に影響を及ぼすおそれはないと判断しています。その他、同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は独立性、中立性のある当社の社外取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏は、長年に亘り、自動車産業における上級管理職及び国際的鉱業資源会社の最高経営責任者として培ってきたグローバルな見識と卓越した経営能力を有しています。取締役会ではグローバル企業の経営者としての経験に基づき幅広い観点からの提言・指摘等を行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しています。2018年3月期はガバナンス委員会の委員を務め、透明性の高いガバナンス体制の構築に向け、積極的に意見を述べました。同氏のグローバル企業の経営経験、資本政策、事業投資に係る見識や知見に基づく多角的な視点から、引き続き当社の経営への助言と監督を行っていただくことを期待して社外取締役に選任しています。

本報告書提出時点の重要な兼職の状況は以下のとおりです。
氏 名重要な兼職
武藤 敏郎(株)大和総研 理事長
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 事務総長・専務理事
小林 いずみANAホールディングス(株) 社外取締役
日本放送協会 経営委員
(株)みずほフィナンシャルグループ 社外取締役
ジェニファー
ロジャーズ
アシュリオンジャパン・ホールディングス合同会社 ゼネラル・カウンセル アジア
竹内 弘高一橋大学 名誉教授
ハーバード大学経営大学院 教授
(株)大和証券グループ本社 社外取締役
(株)ブライトパス・バイオ 社外取締役

(b)2018年3月期における社外取締役の活動状況
2018年3月期における各社外取締役の活動状況は以下のとおりです。
氏 名主な活動状況
武藤 敏郎同氏は、2018年3月期に開催された取締役会15回のうち13回に出席し、財務省及び日本銀行において培ってきた財政・金融その他経済全般に亘る高い見識を活かして活発に発言され、議論を深めることに大いに貢献しました。2018年3月期は報酬委員会の委員長とガバナンス委員会の委員を務め、一層のガバナンス強化につながる役員報酬制度の検討・改定等において貢献しました。
小林 いずみ同氏は、2018年3月期に開催された取締役会15回全てに出席し、民間金融機関及び国際開発金融機関の代表を務めた経験により培われた、イノベーションを生む組織運営やリスクマネジメントに関する高い見識に基づき、多角的な視点から活発に発言され、議論を深めることに大いに貢献しました。2017年3月期はガバナンス委員会及び報酬委員会の委員を務め、透明性の高いガバナンス体制の構築に向け、積極的に意見を述べました。2018年3月期は報酬委員会の委員に加え、指名委員会の委員長として、取締役会の構成や取締役・執行役員の選定プロセス等の検討において強いリーダーシップを発揮しました。
ジェニファー
ロジャーズ
同氏は、2018年3月期に開催された取締役会15回全てに出席し、国際金融機関での勤務経験や企業内弁護士としての法務業務の経験により培われた、グローバルな視野及びリスクマネジメントに関する高い見識に基づき、リスクコントロールに資する有益な発言を多く行い、取締役会の監督機能の向上に大いに貢献しました。2016年3月期以降はガバナンス委員会の委員を務め、透明性の高いガバナンス体制の構築に向け、積極的に意見を述べました。
竹内 弘高同氏は、2018年3月期に開催された取締役会15回のうち14回に出席し、国際企業戦略の専門家として培ってきた経営に関する高い見識に基づき、当社の経営戦略に関し示唆に富んだ提言を行い、取締役会の監督機能の向上に大いに貢献しました。2017年3月期以降は指名委員会の委員を務め、当社の役員指名の透明性の向上に貢献しました。
サミュエル
ウォルシュ
同氏は、昨年6月に取締役に就任した後に開催された取締役会11回全てに出席し、長きに亘り、自動車産業における上級管理職及び国際的鉱業資源会社の最高経営責任者として培ってきたグローバルな見識やグローバル企業の経営者としての経験に基づき、幅広い観点からの提言・指摘等を行い、取締役会の議論の活性化や実効性の向上に大いに貢献しました。2018年3月期はガバナンス委員会の委員を務め、透明性の高いガバナンス体制の構築に向け、積極的に意見を述べました。

(c)社外監査役との関係と選任理由
当社は、監査体制の中立性及び独立性を一層高める目的を持って社外監査役を選任しており、社外監査役に対しては、その独立性を踏まえ、中立の立場から客観的に監査意見を表明することを特に期待しています。社外監査役の選定に際しては、監査役会は、会社との関係、経営者及び主要な職員との関係等を勘案して独立性に問題がないことを確認しています。
本報告書提出時点の社外監査役3名の当社との関係及び選任理由は以下のとおりです。
社外監査役の所有株式数については第4.5.役員の状況をご参照ください。
氏名
(就任年月)
会社との関係当該社外監査役を選任している理由
松山 遙
(2014年6月就任)
同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は、独立性・中立性のある当社の社外監査役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏には、裁判官及び弁護士としての長年の法律実務の経験により培われた、コーポレート・ガバナンス及びリスクマネジメントに関する高い見識に基づき、独立かつ中立の立場から客観的に監査意見を表明することを期待して選任しています。
小津 博司
(2015年6月就任)
同氏と当社との間には、特別な利害関係はなく、同氏は、独立性・中立性のある当社の社外監査役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏には、主に検事として培ってきた知識・経験に基づき、独立かつ中立の立場から客観的に監査意見を表明することを期待して選任しています。
森 公高
(2017年6月就任)
同氏の長男が2017年4月まで勤務していたデロイト トーマツ コンサルティング合同会社に対し、当社は当連結会計年度において1,000万円を超える市場調査費等を支払っていますが、当該支払額は、同社の年間売上高の0.1%未満であり、また、長男は同社の非管理職であり、当社を委託者とする業務にも従事していなかったことから、当社が定める社外役員の独立性基準において除外される「重要でない者」に該当し、同氏の独立性に影響を及ぼすおそれはないと判断しています。その他、同氏と当社の間には、特別な利害関係はなく、同氏は、独立性・中立性のある当社の社外監査役としての職務を適切に遂行できるものと判断します。同氏には、公認会計士としての長年の経験を通じて培われた企業会計に関する高い見識に基づき、中立的・客観的な視点から監査意見を表明することを期待して選任しています。

本報告書提出時点における重要な兼職の状況は以下のとおりです。
氏 名重要な兼職
松山 遙弁護士
(株)T&Dホールディングス 社外取締役
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ 社外取締役
(株)バイテックホールディングス 社外取締役
小津 博司弁護士
トヨタ自動車(株) 社外監査役
(株)資生堂 社外監査役
森 公高公認会計士
(株)日本取引所グループ 社外取締役
東日本旅客鉄道㈱ 社外監査役
住友生命保険相互会社 社外取締役

(d)2018年3月期における社外監査役の活動状況
2018年3月期における各社外監査役の活動状況は以下のとおりです。
氏 名主な活動状況
松山 遙2018年3月期に開催された取締役会15回全てに出席し、また、監査役会21回全てに出席し、裁判官及び弁護士として培ってきた知識・経験等に基づき、発言を行いました。また、ガバナンス委員会の委員として、透明性及び客観性あるガバナンス構築に資する意見を積極的に述べました。
小津 博司2018年3月期に開催された取締役会15回全てに出席し、また、監査役会21回全てに出席し、検事及び弁護士として培ってきた知識・経験等に基づき、発言を行いました。また、指名委員会の委員として、当社の役員指名の透明性の向上に貢献しました。
森 公高昨年6月に監査役に就任した後に開催された取締役会11回のうち10回に出席し、また、監査役会16回のうち15回に出席し、公認会計士として培ってきた知識・経験等に基づき、発言を行いました。また、報酬委員会の委員として、客観性ある役員報酬制度の検討・改定に貢献しました。

(e)社外役員の独立性の基準
当社における社外取締役または社外監査役(以下併せて「社外役員」という)のうち、以下の各号のいずれにも該当しない社外役員は、独立性を有するものと判断されるものとします。
(1)現在及び過去10年間において当社または当社連結子会社の業務執行取締役、執行役、執行役員、支配人、従業員、理事等(以下「業務執行者」という)であった者
(2)当社の総議決権数の10%以上を直接もしくは間接に有する者または法人の業務執行者
(3)当社または当社連結子会社を主要な取引先とする者(※1) またはその業務執行者
※1 当該取引先が直近事業年度における年間取引高(単体)の5%以上の支払いを当社または当社連結子会社から受けた場合または当該取引先が直近事業年度における連結総資産の5%以上の金銭の融資を当社または当社連結子会社より受けている場合、当社または当社連結子会社を主要な取引先とする者とする。
(4)当社または当社連結子会社の主要な取引先(※2) またはその業務執行者
※2 当社または当社連結子会社が直近事業年度における当社の年間連結取引高の2%以上の支払いを当該取引先から受けた場合または当該取引先が当社または当社連結子会社に対し当社の連結総資産の2%以上の金銭を融資している場合、当該取引先を当社または当社連結子会社の主要な取引先とする。
(5)当社もしくは当社連結子会社の会計監査人またはその社員等
(6)当社より、役員報酬以外に直近の事業年度において累計1,000万円を超える金銭その他の財産上の利益を得ているコンサルタント、弁護士、公認会計士等の専門的サービスを提供する者(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者をいう。)
(7)直近事業年度において当社または当社連結子会社から年間1,000万円以上の寄付・助成等を受けている者または法人の業務執行者
(8)過去3年間において(2)から(7)に該当する者
(9)現在または最近において当社または当社連結子会社の重要な業務執行者(社外監査役については、業務執行者でない取締役を含む)の配偶者もしくは二親等以内の親族(以下「近親者」という)
(10)現在または最近において(2)から(7)のいずれかに該当する者(重要でない者を除く)の近親者
(f)社外取締役・社外監査役に対する支援体制
・社外取締役に対しては、定例及び臨時の取締役会等に先立ち、議案の資料とともに事前説明を行います。
・社外監査役に対しては、常勤監査役及び監査役室より会社の情報を適宜提供するとともに、常勤監査役と監査役室との連絡会の要旨を伝達します。定例及び臨時の監査役会・取締役会に際しては必要に応じて資料の事前配布及び事前説明を行います。
・社外取締役及び社外監査役の全員に専用PCを交付し、Eメールを用いて適時に取締役会資料を配布することにより、社外役員の議案の検討時間を確保しています。
・過去に開催された取締役会の資料や議事録等を格納した取締役会データベースを構築し、社外役員が専用PCを通じてアクセスできる環境を整備しています。
(g)役員に対するトレーニングの方針
当社は、取締役及び監査役就任の際に、株主から負託された取締役及び監査役に求められる役割(受託者責任)と法的責任を含む責任を果たすため、当社事業・財務・組織等並びに会社法関連法令、コーポレート・ガバナンス及び内部統制に関して十分に理解を深める機会を設け、また、必要に応じこれらを継続的に更新する機会を設けます。
④内部統制システムの整備状況
当社は、内部統制プロセスの構築にあたり、企業会計審議会が示している内部統制の基本的枠組みに則り、「業務の有効性と効率性の向上」、「会計基準への準拠、及び財務報告の信頼性の確保」、「法令、法令に準ずる規範、並びに経営理念及びこれを反映した各種行動規範を含む社内ルールの遵守」、「会社資産の保全」の達成を目的として、以下の制度を導入しています。
(a)リスク管理体制
多様な事業を行う総合商社として、事業の履行に伴う損失の危険(「リスク」)は、各営業本部及び海外地域本部長等が委譲された権限の範囲内で管理します。当社の事業運営に伴うリスクには、信用リスク、市場リスク、関係会社の事業運営リスク、カントリーリスクなどの定量的リスクと、コンプライアンス・リスクやオペレーショナル・リスクのような定性的リスクがあります。各事業単位においては、定量的リスクへの対処として、ポジション限度や損切り限度の事前設定、専門部署によるポジションのモニタリングなどが、定性的リスクへの対処として、関連社内規則の遵守が義務付けられます。各営業本部及び海外拠点の長に委譲された権限を超えるリスクを負担する場合は、「稟議制度」により重要度に応じ、経営会議の決定、または、関係代表取締役若しくは関係役付執行役員の決裁を得ることを要します。
更に、「②当社におけるコーポレート・ガバナンス体制」に記載のとおり、執行役員及びコーポレートスタッフ部門の部長から構成される業務執行・内部統制体制に係る委員会として、ポートフォリオ管理委員会、内部統制委員会、サステナビリティ委員会、危機対策本部などの組織が全社レベルでのリスク管理体制の設計・整備や重要なリスクへの対処にあたります。コーポレートスタッフ部門各部は、担当する分野のリスクについて、全社ポジションの監視、所定の権限の範囲内でのコントロール、及び担当取締役及び執行役員の補佐にあたります。
(b)財務報告に係る内部統制
当社はSEC登録の廃止に伴い、2012年3月期以降は金融商品取引法に基づく内部統制報告制度へ準拠した対応を行っています。同対応について、当社は、全社的な統制に加え、会計・決算、IT、及び業務プロセスに係る内部統制の有効性につき評価対象部署による自己評価及び独立部署によるテスティングを実施してきました。これらを総合的に評価した結果、当社経営者は、2018年3月期の当社の財務報告に係る内部統制は有効であることを確認しました。
(c)情報システムの構築運営、情報セキュリティに関する内部統制
当社はIT利活用に対する基本理念を「IT基本方針」として宣言し、社員の更なる意識向上、ITガバナンスの浸透を図っています。
当社のグローバル・グループ情報戦略に係る重要方針に関しては、「情報戦略委員会規程」に基づいて設置された情報戦略委員会の審議を経て経営方針に沿い策定されています。
また、同委員会を中心とした体制のもと、情報システムの構築運営や情報セキュリティ面で必要となる以下の各規程の整備を通じて、情報漏えいリスク等の想定される各種リスクの管理を含む内部統制体制の強化を進めています。
「情報システム管理規程」:情報資産の調達・導入からその運用方法を規定。
「ITセキュリティ規程」:ITセキュリティ面でのシステム主管部の行動原則を規定。
「情報管理規程」 :情報リスク管理体制、情報管理に関する基本事項を規定。
「個人情報保護規程」 :事業遂行上必要となる個人情報の取扱に関する規程。(国内のみが対象)
「サイバーセキュリティ対策に関する規程」:サイバー攻撃等への予防及び事件発生時の緊急対策に関する規程。
(d)コンプライアンス体制
チーフ・コンプライアンス・オフィサーを委員長とするコンプライアンス委員会(「②当社におけるコーポレー
ト・ガバナンス体制」を参照願います)を設けているほか、部や室におけるライン職制によるコンプライアンス管理に加えて、国内外の各本部及び支社支店等にコンプライアンス統括責任者を設置しています。
当社は「三井物産役職員行動規範」を定め、また子会社においても同等の行動規範を定め、その継続的な点検により遵守状況の改善に努めています。「三井物産役職員行動規範」は当社ウェブサイトを参照願います。
当社は、内部通報窓口を社外弁護士及び第三者機関へのものも含め、全8ルート設置しています。公益通報者保護
法に基づき、通報により個人が不利益を受けることがない旨明確化しています。また、国内関係会社においても、当社が指定している弁護士及び第三者機関をその関係会社の内部通報窓口として使えるようにし、匿名性を担保しつつ、より安心して利用できる報告・相談ルートを整備しています。海外拠点及び海外関係会社についても、現地の法令や特性を考慮しつつ報告・相談ルートを整備しています。また、当社は、内部通報を行った者に対し、当該内部通報を行ったこと自体を理由として不利な取り扱いを行うことを禁止し、その旨を社内において周知徹底しています。コンプライアンス違反に対しては、就業規則に基づく懲戒を含め厳正に対応しています。
(e)特定事業管理制度
当社はDPF問題の発生を契機として、2005年4月に「特定事業管理制度」を制定しました。「環境関連事業」「メディカル・ヘルスケア・バイオ倫理関連事業」「補助金受給案件」及び「その他異例なレピュテ―ションリスクを内包する事業」の4事業領域を対象として社内審査を強化し、必要に応じてサステナビリティ委員会または社外専門家が委員として出席する環境・社会諮問委員会の答申を得、もしくはその他外部専門家の意見を聴取することとしています。また、環境や人権などの社会的リスクに知見のある専門家を常置し、これらに関連する新規・既存事業について必要に応じ助言を得ることとしています。
(f)企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は2006年3月に「三井物産コーポレート・ガバナンス及び内部統制原則」を定め、子会社に対しては法令その他に照らして合理的な限りこれに基づく内部統制を整備・運用せしめ、持分法適用会社に対しては、他出資者と連携して、同様の内部統制を整備・運用するよう働きかけることとしています。財務報告の信頼性を確保するための内部統制については、上述の財務報告に係る内部統制の取組みを参照願います。また、関係会社毎に当社役職員から関係会社主管者を置き、「関係会社主管者職務規程」に基づく管理にあたらしめています。また、関係会社への常勤監査役の差入にあたって、主要関係会社については主管営業部ではなく内部監査部から差入れるなど監査の独立性を強化しています。
⑤コーポレート・ガバナンスの充実に向けた最近1年間における実施状況
(a)コーポレート・ガバナンスの強化の取組み
当連結会計年度における当社コーポレート・ガバナンス強化の取組みは以下のとおりです。
(i)取締役会の実効性評価
当連結会計年度における取締役会の実効性評価を以下のとおり実施しました。
<評価方法>2018年1月に取締役14名及び監査役5名に対し、取締役会の構成、運営状況及び自身の職責等に関する質問票を配布し、全員から回答を得ました(以下「2018年3月期アンケート」)。また、同年2月開催の社外役員会議(全社外取締役及び全社外監査役が出席)において、取締役会の実効性に関する意見交換を行いました。その後、2018年3月期アンケート及び社外役員会議の結果を踏まえ、同年2月開催のガバナンス委員会にて議論し、同月開催の取締役会において、同委員会の答申を踏まえて議論した後、2018年3月期の取締役会の実効性の評価を確定させました。
なお、上記評価方法の実施にあたっては、2017年11月開催のガバナンス委員会において、第三者起用による取締役会実効性評価方法も含めたプロセスの妥当性を検証した結果、2018年3月期の取締役会実効性評価については、有効性が認識されたため、現状の自己評価方式を継続するとの結論に至りました。
<アンケートの項目>2018年3月期アンケートの質問票の大項目は以下のとおりです。大項目に含まれる設問ごとに、5段階で評価する方式としており、当該項目に関するコメント欄を設けています。更に、取締役会の実効性向上の進捗が把握できるよう、前年対比での改善の度合いについても評価することとしています。
Ⅰ.取締役会の構成に関する事項
Ⅱ.取締役会の運営状況に関する事項
Ⅲ.取締役会の審議に関する事項
Ⅳ.取締役会の役割・責務に関する事項
Ⅴ.諮問委員会のメンバー構成、テーマ設定、議論結果の取締役会への報告、その他の運営状況等に関する事項
Ⅵ.取締役・監査役自身の職務執行に関する事項
Ⅶ.取締役・監査役への支援等に関する事項
Ⅷ.総括
<実効性向上に向けた2018年3月期の取組み>2017年3月期の取締役会の実効性評価の結果を踏まえ、取締役会及び取締役会事務局は、2018年3月期は以下の点に取り組みました。なお、実効性向上のための課題や課題解決のための施策の取組み状況については、2017年7月及び同年11月に開催されたガバナンス委員会でも確認・報告等がなされました。
・取締役会の議論テーマについて
企業戦略や中期経営計画等、会社の大きな方向性について、より多くの議論の機会を設けるべく、2018年3月期では、取締役会にて同期事業計画につき審議した他、新中期経営計画につき、社外役員会議を経て、取締役会で審議しました。また、社外役員会議にて、「資本市場の関心事項と当社IR活動」や「当社のDigital Transformation」をテーマとした議論の機会を設定し実行しました。
2018年3月期アンケートでは、取締役会での会社の大きな方向性に関する議論に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。
・取締役会の構成について
2018年3月期には、グローバル企業の最高経営責任者としての経験を有するウォルシュ取締役の就任、及び、会計・監査の専門的知見を有する森監査役の就任により、取締役会の構成において多様化が進み、バランス面での改善が図られました。
2018年3月期アンケートでは、取締役会の構成に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。
・取締役会の運営見直しについて
2018年3月期から、取締役会に付議・報告される事項について、個別案件審議会や経営会議など、取締役会への付議・報告に至るまでの議論のポイントを取締役会資料において明示し、当該ポイントの審議に適した内容とするとともに、主要な論点・リスクとその対応策を一覧化した表を取締役会資料に含める運用を開始しました。
2018年3月期アンケートでは、取締役会の議論のベースとなるそれまでの社内の議論のポイントが明らかになっている点に関し、社外役員の大多数が肯定的に評価しており、全体でも大多数の回答者から、前期より改善がみられるとの回答が得られました。
<評価結果の概要>前記の取組みを踏まえ、2018年3月期アンケート、社外役員会議での意見交換並びにガバナンス委員会及び取締役会での審議の結果、2018年3月期の取締役会の実効性については以下の内容が確認されました。
-昨年の課題である①議論のテーマ、②取締役会の構成、③運営の見直しについて改善された旨の意見が多数。
-取締役会は多様性に富み、実効的な経営の監督を担保する体制が整えられている。
-取締役会の資料準備、情報提供、スケジューリング等、取締役会事務局による支援は適切に行われており、取締役会は円滑に運営されている。
-取締役会では審議時間が十分確保されており、建設的な議論・意見交換が行われている。
-取締役会には全社的・多角的にリスクを分析した結果が報告されており、かかる報告を踏まえ、取締役会では取締役・監査役各自の知見に基づき、リスクに関する指摘・検討が行われている。
-個々の取締役・監査役は、業務執行から独立した客観的な立場から、経営陣に対する監督・監査を行うとの取締役会の責務を理解した上で、十分な時間・労力を費やして取締役・監査役としての職責を果たしている。
-取締役・監査役が役割・責務を果たすために必要な知識の習得等を行う機会及び費用は適切に確保されており、また、社外役員と経営陣、会計監査人、及び内部監査部門との連携体制も概ね確保されている。
上記の内容を総括した結果、当社取締役会は、2018年3月期の取締役会の実効性は適切に確保されていると判断しました。
<更なる実効性向上に向けた取組み>・取締役会の構成について
取締役会の構成については、社外比率、適正人数、適切な社外取締役の確保等について多様な意見がありました。
当社取締役会では、これらの意見を踏まえ、当社が選択するガバナンス体制における取締役会の位置づけに応じた適切な構成を不断に検討してまいります。
・取締役会での審議項目について
取締役会での審議項目については、社外役員を交えて議論するのに適した議題設定を検討するとともに、戦略、ガバナンス、コンプライアンス、サイバーセキュリティ等全社的なテーマや世の中のトレンド・時事を踏まえた議題について、定期的に議論の機会を設けるべきとの意見がありました。
当社取締役会では、当社の経営に対して取締役会がもたらす付加価値の増大という観点から、取締役会での審議項目の適切な設定について引き続き検討して参ります。
・取締役会の審議方法について
取締役会の審議方法について、フリーディスカッションの機会の設定を望む等との意見がありました。
当社取締役会では、これらの意見も踏まえ、取締役会の審議方法の見直しを進めてまいります。
・諮問委員会に関する事項について
諮問委員会に関する事項については、各諮問委員会の審議内容の定期的な取締役会への報告の他、諮問委員会のスケジュール・開催頻度の設定に関する意見がありました。
当社取締役会では、これらの意見を踏まえ、取締役会の諮問委員会の運営方法の見直しを検討して参ります。
当社取締役会は、上記の点を含め、取締役会の実効性の維持・向上に引き続き取組み、取締役会による経営に対する万全の監督を担保するとともに、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
(ⅱ)その他の取組み
ア 取締役会の諮問機関の開催状況
・ガバナンス委員会は、合計3回開催し、当社全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性等につき、社外役員の視点も交えて討議を行いました。
・指名委員会は、合計2回開催し、当社取締役・執行役員の指名に関して、その選定基準や選定プロセスを策定し、また、取締役人事案に対する評価を行いました。
・報酬委員会は合計3回開催し、当社取締役・執行役員の報酬・賞与に関し、その体系・決定プロセスの検討及び役員報酬案に対する評価を行いました。
イ 社外役員会議の開催状況
社外役員会議を合計6回開催し、経営方針、監査、営業本部の取組状況等について、社外役員と社内取締役、執行役員、常勤監査役及び会計監査人等との間で情報交換及び意見交換を行いました。
(b)内部統制強化のための諸施策
当連結会計年度における業務執行及び内部統制に係る委員会の取組みは以下のとおりです。
・内部統制委員会は合計2回開催しました。下部組織であるコンプライアンス委員会、開示委員会、J-SOX委員会それぞれの内容の報告を行いました。
・コンプライアンス委員会を2018年3月に開催し、役職員のコンプライアンス意識及び知識向上のため、ハンドブックの配布、各種e-learning及び研修等を実施しました。2017年11月には、身近なコンプライアンスを見直す機会として、コンプライアンス見直し週間を実施し、セミナー、意見・情報交換等を行いました。また、当社及び主要な国内関係会社において意識調査アンケートを実施し、当社グループでのコンプライアンス意識浸透状況を把握しました。関係会社におけるコンプライアンス体制の整備・運営については、主要な国内関係会社向けのハンドブックを配布するなど、関係会社のコンプライアンス担当者向けの支援を行いました。さらに、新たな取組みとして、発見統制の更なる強化を目的として、国内外の独占禁止法及び贈賄防止法に抵触するまたはその疑義のある事案を報告・相談するための特別な通報窓口であるグローバル・グループ・ホットラインの導入を開始、海外現地法人や国内外子会社の役職員からの通報を当社本店法務部コンプライアンス室で一元的に受け付ける体制を構築しております。
・開示委員会は合計3回開催し、各種開示資料の開示方針を策定したほか、記載内容の妥当性の評価を行いました。
・J-SOX委員会は合計2回開催し、2018年3月期の財務報告に係る内部統制の状況の把握及び有効性の維持・向上に向けた全社的対応等の検討を行いました。
・ポートフォリオ管理委員会は、合計11回開催しました。事業ポートフォリオ戦略、投融資・リサイクル計画、及び個別大型投資案件の審査結果の経営会議への答申、並びにキャッシュ・フロー、リスクアセット等の重要指標についての把握・分析を行いました。
・情報戦略委員会は、合計6回開催しました。Digital Transformationに向けた各種取組み、サイバーセキュリティ対策やIT-BCPの現状、社内の情報共有促進施策等について確認、討議を行いました。
・サステナビリティ委員会は合計4回開催し、サステナビリティに関わる経営方針及び事業活動に関する経営会議への提言、サステナビリティ推進活動及び三井物産環境基金の進捗報告や取組方針の策定を行いました。
・イノベーション推進委員会は合計6回開催しました。次世代ビジネス創造のみならず、ビジネスモデル変革等も含めたイノベーションの取組みを推進するとともに、全社的に取り上げるべき重点分野の情報取集と社内共有、社内タスクフォースや啓蒙活動の実施、及び個別案件の検討・審議を行いました。
・ダイバーシティ推進委員会を2017年9月に開催し、「多様な人材の総戦力化による企業競争力の向上」というダイバーシティ経営の実現に向け、個別課題の状況を分析、課題解決に向けた具体的施策や対応方針についての決定を行いました。
⑥その他当社定款規定について
(a)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主の出席を要する旨を定款に定めています。また、取締役の選任決議は累積投票によらない旨も定款に定めています。
(b)自己の株式の取得の決定機関
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能にするため、取締役会の決議をもって自己の株式を市場取引等により取得することができる旨を定款に定めています。
(c)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行なうため、会社法第309条第2項に定める株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨を定款に定めています。
(d)中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めています。
(e)取締役及び監査役の責任軽減
当社は、取締役及び監査役が、職務を遂行するにあたり、期待される役割を充分に発揮できるよう、取締役会の決議によって、法令の定める範囲内で、取締役及び監査役の責任を免除できる旨を定款に定めています。
⑦取締役及び監査役の報酬などの額
(a)当連結会計年度に係る取締役及び監査役の報酬等の額は、以下のとおりです。
役員区分支給員数基本報酬賞与ストック
オプション
支給総額
取締役
(社外取締役を除く)
11名733百万円542百万円129百万円1,405百万円
監査役
(社外監査役を除く)
2名132百万円--132百万円
社外役員10名151百万円--151百万円
合計23名1,016百万円542百万円129百万円1,688百万円

(注)1.上記賞与は支払予定のものです。
2.上記金額のほかに、退任した役員に対し役員年金(当該制度廃止前に支給が決定されていたもの)として、取締役119名分総額559百万円、監査役17名分総額62百万円を当連結会計年度中に支払いました。
(b)当連結会計年度に係る個別役員毎(連結報酬等の総額が1億円以上である者に限る)の報酬等の額は、以下のとおりです。
氏 名役員区分会社区分基本報酬賞与ストック
オプション
支給総額
飯島 彰己取締役提出会社114百万円83百万円30百万円227百万円
安永 竜夫取締役提出会社131百万円83百万円36百万円250百万円
加藤 広之取締役提出会社76百万円58百万円8百万円142百万円
本坊 吉博取締役提出会社76百万円58百万円8百万円142百万円
鈴木 愼取締役提出会社76百万円58百万円8百万円142百万円
田中 聡取締役提出会社57百万円58百万円19百万円134百万円
松原 圭吾取締役提出会社62百万円50百万円7百万円119百万円
藤井 晋介取締役提出会社63百万円50百万円7百万円120百万円

(c)取締役(社外取締役を除く)の報酬は、社外取締役を委員長とする報酬委員会の検討結果を踏まえ、固定的な基本報酬と、当社が重視する経営指標に基づく業績連動賞与及び中長期インセンティブ報酬としての株価条件付株式報酬型ストックオプションにより構成されており、基本報酬の上限額は年額総額10億円(2017年6月21日定時株主総会決議)、賞与の上限額は年額7億円(2017年6月21日定時株主総会決議)、株価条件付株式報酬型ストックオプションの上限額は年額5億円(2014年6月20日定時株主総会決議)となっています。業務執行から独立した立場である社外取締役には、賞与及び株価条件付株式報酬型ストックオプションは支給または付与しません。また、取締役には退職慰労金を支給しません。
(ⅰ)賞与の総支給額
賞与の総支給額は、報酬委員会から適切である旨の答申を受け、取締役会で決定されたフォーミュラにより算定されます。
当連結会計年度は、以下フォーミュラにより算定されます:
総支給額 = (連結当期利益(親会社の所有者に帰属)x 50% x 0.1%)+ (基礎営業キャッシュ・フロー x 50% x 0.1%)
但し、7億円を総支給額の上限とし、連結当期利益(親会社の所有者に帰属)がマイナスすなわち「損失」の場合、また基礎営業キャッシュ・フローがマイナスすなわち「資金支出」の場合は、マイナスとなった項目を0として計算とする。
(ⅱ)賞与の個別支給額各取締役への個別支給額は上記(ⅰ) に基づき計算された総支給額を、役職ごとに定められた下記ポイントに応じて按分した金額(10,000円未満四捨五入)とする。
(個別支給金額 = 総支給額×役職ポイント/役職ポイントの総和)
役職別ポイント
会長・社長副社長専務常務
10765

本報告書提出時点の役員構成において、各役職別の最大支給額(総支給額が上限の7億円の場合)は以下のとおり。
会長・社長=7億円x10ポイント/(10ポイントx2人+7ポイントx3人+6ポイントx2人+5ポイントx2人=63ポイント)=11,111万円
副社長 =7億円x7 /63ポイント=7,777万円
専務 =7億円x6 /63ポイント=6,666万円
常務 =7億円x5 /63ポイント=5,555万円
(ⅲ)株価条件付株式報酬型ストックオプション
株価条件付株式報酬型ストックオプションは普通株式500,000株を年間の上限とし、新株予約権の割当日を3年経過した日の翌日から27年間を権利行使期間、行使価格を1円として付与されます。その他の行使条件につきましては、第4.1.(2)新株予約権の状況をご参照ください。
(d)取締役(社外取締役を除く)については、1回当たりの拠出金額の上限を100万円未満とした上で、月額報酬の少なくとも10%相当の当社株を、役員持株会を通じ購入するものとしています。
(e)監査役については固定報酬である基本報酬のみを支給しており、業績により変動する要素はありません。基本報酬の上限額は年額総額2億4,000万円(2017年6月21日定時株主総会決議)であり、基本報酬については、かかる上限額の範囲内で監査役間の協議で決定されます。また、監査役には退職慰労金を支給しません。
⑧株式の保有状況
(a)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式について、当事業年度末における銘柄数は438(うち上場株式銘柄数147)、貸借対照表計上額の合計額は、前事業年度末比で480,455百万円増加し、1,133,799百万円となりました。Vale株式(当事業年度末における貸借対照表計上額388,377百万円)が投資有価証券に区分されたことが主因です。
(b)保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場株式を除く)のうち、前事業年度末における貸借対照表計上額が当社資本金額の100分の1を超えるものは以下のとおりです。
特定投資株式(32銘柄)
銘 柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
保 有 目 的
セブン&アイ・ホールディングス16,222,48070,762投資先との関係強化、または投資先への各種提案等を行うこと等により、事業収益追求や企業価値向上を図る
リクルートホールディングス9,000,00051,120同上
Sims Metal Management33,450,33835,490同上
ヤマハ発動機8,586,00023,019同上
三井海洋開発8,387,30019,852同上
日鉄住金物産3,383,10015,832同上
東京放送ホールディングス7,691,00015,289同上
HUTCHISON CHINA MEDITECH3,214,40414,645同上
東レ13,776,00013,596同上
大和工業4,573,00013,133同上
TPV Technology426,802,59012,942同上
三井化学17,370,3909,553同上
トヨタ自動車1,500,0009,063同上
加藤産業3,153,0009,004同上
J-オイルミルズ2,087,7118,768同上
三井不動産3,000,0007,122同上
ゴールドウイン1,091,8766,387同上
第一生命ホールディングス3,163,9006,316同上
新日鐵住金2,459,9546,309同上
日本精工3,838,0006,110同上
PT Pelat Timah Nusantara252,335,0005,701同上
日本製粉3,349,1105,505同上

銘 柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
保 有 目 的
MS & ADインシュアランス
グループホールディングス
1,422,9005,037同上
ダイキョーニシカワ3,222,7204,701同上
住友金属鉱山2,908,0004,604同上
カネカ5,543,4594,589同上
昭和産業7,700,0004,527同上
東ソー4,493,0004,394同上
三井造船25,500,0004,386同上
日本ユニシス2,448,5093,721同上
エア・ウォーター1,754,0003,599同上
ライオン1,759,0003,521同上

みなし保有株式(7銘柄)
銘 柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
提出会社が有する権限の内容
トヨタ自動車2,246,20013,571議決権行使権限
三井化学17,370,0009,553同上
MS & ADインシュアランス
グループホールディングス
2,030,1007,186同上
三井不動産2,801,0006,649同上
スカパーJSATホールディングス13,405,2006,300同上
片倉工業3,600,0005,014同上
東洋水産994,0004,120同上

(注)貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。
保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式(非上場株式を除く)のうち、当事業年度末における貸借対照表計上額が当社資本金額の100分の1を超えるものは以下のとおりです。
特定投資株式(38銘柄)
銘 柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
保 有 目 的
Vale286,347,055388,377投資先との関係強化、または投資先への各種提案等を行うこと等により、事業収益追求や企業価値向上を図る
セブン&アイ・ホールディングス16,222,48074,039同上
リクルートホールディングス27,000,00071,401同上
Sims Metal Management33,450,33839,443同上
日鉄住金物産5,078,77029,913同上
ヤマハ発動機8,586,00027,303同上
三井海洋開発8,387,30022,301同上
HUTCHISON CHINA MEDITECH3,214,40419,137同上
ゴールドウイン1,091,87613,932同上
東レ13,776,00013,865同上
大和工業4,573,00013,499同上
東京放送ホールディングス5,746,00012,968同上
加藤産業3,153,00011,744同上
三井化学3,474,07811,655同上
トヨタ自動車1,500,00010,237同上
PT Pelat Timah Nusantara252,335,0009,447同上
三井不動産3,000,0007,744同上
J-オイルミルズ2,087,7117,578同上
住友金属鉱山1,454,0006,513同上
カネカ5,543,4595,848同上
Synlait Milk9,011,8495,807同上
新日鐵住金2,459,9545,747同上
ダイキョーニシカワ3,222,7205,620同上
日本ユニシス2,448,5095,616同上
TPV Technology426,802,5905,604同上
日本製粉3,349,1105,522同上
日本精工3,838,0005,472同上
テイカ1,784,0945,024同上
MS & ADインシュアランス
グループホールディングス
1,422,9004,773同上
東ソー2,246,5004,690同上
第一生命ホールディングス2,372,9004,609同上
三井E & Sホールディングス2,550,0004,411同上
昭和産業1,540,0004,259同上
デンカ1,087,4003,876同上
ライオン1,759,0003,769同上
エア・ウォーター1,754,0003,641同上
日本ゼオン2,352,0003,617同上
QIWI1,715,4033,482同上

みなし保有株式(6銘柄)
銘 柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
提出会社が有する権限の内容
トヨタ自動車2,246,20015,330議決権行使権限
三井化学3,474,00011,655同上
三井不動産2,801,0007,230同上
MS & ADインシュアランス
グループホールディングス
2,030,1006,810同上
スカパーJSATホールディングス13,405,2006,407同上
東洋水産994,0004,100同上

(注)貸借対照表計上額の上位銘柄を選定する段階で、特定投資株式とみなし保有株式を合算していません。
(c)保有目的が純投資目的である投資株式は、該当ありません。