四半期報告書

【提出】
2016/08/12 16:02
【資料】
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【項目】
18項目

事業等のリスク

当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は次のとおりです。
また、以下の見出しに付された項目番号は、前連結会計年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4. 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであり、文中の下線部分が変更箇所です。
① 世界マクロ経済環境の変化によるリスク
当社はグローバルにビジネスを展開しており、当社の業績も、国内の景気動向とともに、海外諸国の経済動向の影響を受けます。
例えば、エネルギー資源や金属資源の価格が下落する場合には、当社の資源関連の輸入取引や事業投資の収益が大きな影響を受けることとなります。更に、世界景気の冷え込みは、プラント、建設機械用部品、自動車、鉄鋼製品、鉄鋼原料、化学品などの当社の輸出関連ビジネス全般にも影響を与えることとなります。
また、当社は、タイ、インドネシアで、日本の自動車メーカーと協同で自動車の組立工場、販売会社、販売金融会社を設立し、広範な自動車事業を展開していますが、自動車の販売台数はこれらの国の内需に連関するため、タイ、インドネシア両国の経済動向は当社の自動車事業から得られる収益に大きく影響を与えることになります。
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、国民投票による英国の欧州連合離脱決議に加え、中国経済の先行き懸念、中東やアジアの地政学的リスクの高まりなどにより、金融市場や商品市場のボラティリティが高い状況が続きました。新興国では、投資や輸出の伸び悩みに各国の構造問題も加わり、中国やブラジルなどの主要国でも成長の減速が見られました。
② 市場リスク
a. 商品市況リスク
(エネルギー資源)
当社は豪州、マレーシア、ブルネイ、サハリン、インドネシア、米国・メキシコ湾、ガボン、アンゴラなどにおいて、LNGや原油の上流権益あるいはLNG液化設備を保有しており、LNGや原油の価格変動はそれらの事業の業績に大きな影響を与えます。
当第1四半期連結累計期間に入り、インドや米国をはじめ石油需要が堅調に推移する一方、米国シェールオイルの減産傾向に加え、ナイジェリアでの武装勢力の活動やカナダ森林火災などを背景に石油需給が引き締まるとの見方から原油価格は一時50米ドルまで回復しました。ただし、OPECの増産凍結に向けた合意形成は困難であり、また米国の利上げなどによる金融ファクターが及ぼす影響も計り知れず、英国の欧州連合離脱が決議され、リスク回避、ドル高高進により原油価格にも下方圧力がかかりました。依然として先行きが不透明な原油価格の動向には今後も注視する必要があります。
LNGの価格は基本的に原油価格にリンクしており、1バーレル当たりの原油価格が1米ドル変動すると、当社の当期純利益で主に持分法による投資損益を通じてLNG・原油合わせて年間20億円の変動をもたらすと試算されます。ただし、LNGや原油の価格変動が当社の業績に影響を及ぼすまでにはタイムラグがあるため、価格変動が直ちに業績に反映されるとは限りません。