有価証券報告書-第82期(平成29年3月1日-平成30年2月28日)

【提出】
2018/05/25 11:49
【資料】
PDFをみる
【項目】
120項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年5月25日)現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、重要な影響を与える見積りを必要とする会計方針としては、以下のようなものがあると考えております。
① 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、取引先の財務状況等が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② 投資有価証券及び出資金の減損処理
当社グループは、保有する有価証券について、時価のあるものについては、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合に時価まで減損処理を行い、30%以上50%未満下落した株式等の減損にあっては、個別銘柄毎にその回復可能性を総合的に検討し実施することとしております。また、時価のない有価証券については実質価額が著しく低下した場合に減損処理を行っております。将来、株式の市況又は投資先の業績が悪化した場合には、さらなる評価損の計上が必要となる可能性があります。
③ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合には、繰延税金資産が減額され税金費用の追加計上が発生する可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高につきましては、8,514億25百万円(前連結会計年度比13.0%増)となりました。損益につきましては、営業利益は180億16百万円(前連結会計年度比24.5%増)、経常利益は224億11百万円(前連結会計年度比24.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は150億63百万円(前連結会計年度比29.7%増)となりました。
① 売上高及び営業利益
上記「1 業績等の概要」及び「第5 経理の状況」における連結財務諸表注記(セグメント情報等)に記載のとおりであります。
② 営業外損益
営業外損益は、為替差損の減少7億29百万円などにより、前連結会計年度の35億92百万円に対し、当連結会計年度は43億94百万円となりました。
③ 特別損益
特別損益は、減損損失の増加2億32百万円はありましたが、退職給付費用の減少1億44百万円や出資金評価損の減少1億82百万円などもあり、前連結会計年度の△4億94百万円に対し、当連結会計年度は△4億59百万円となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の116億11百万円に対し、当連結会計年度は150億63百万円となりました。その結果、1株当たり当期純利益金額は前連結会計年度の1,206.02円から1,564.55円に増加いたしました。
(3) 財政状態の分析
① 資産
流動資産は、売上債権の増加などにより前連結会計年度末の2,583億64百万円に対し、当連結会計年度末は2,958億16百万円となりました。固定資産は、株式相場の上昇に伴い保有株式の時価評価差額が増加したことなどにより、前連結会計年度末の1,883億61百万円に対し、当連結会計年度末は2,065億80百万円となりました。その結果、資産合計は、前連結会計年度末の4,467億26百万円に対し、当連結会計年度末は5,023億96百万円となりました。
② 負債
流動負債は、短期借入金の増加や仕入債務の増加などにより、前連結会計年度末の2,081億5百万円に対し、当連結会計年度末は2,391億50百万円となりました。固定負債は、保有株式の時価評価差額の増加に伴う繰延税金負債の増加はありましたが、長期借入金の減少などもあり、前連結会計年度末の541億92百万円に対し、当連結会計年度末は520億92百万円となりました。その結果、負債合計は、前連結会計年度末の2,622億98百万円に対し、当連結会計年度末は2,912億42百万円となりました。
③ 純資産
親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加に加え、保有株式の時価評価差額の増加に伴いその他有価証券評価差額金が増加し、その結果、純資産合計は、前連結会計年度末の1,844億27百万円に対し、当連結会計年度末は2,111億53百万円となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べて3億25百万円増加し、83億4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の増加115億56百万円や税金等調整前当期純利益の計上219億51百万円などにより資金の増加もありましたが、売上債権の増加280億61百万円やたな卸資産の増加68億58百万円などにより資金が減少した結果、52億50百万円の支出超過(前連結会計年度は115億31百万円の収入超過)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出16億89百万円や投資有価証券の取得による支出8億14百万円などにより資金が減少した結果、28億39百万円(前連結会計年度は36億63百万円)の支出超過となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額109億38百万円などにより資金が増加した結果、82億64百万円の収入超過(前連結会計年度は69億28百万円の支出超過)となりました。