訂正有価証券報告書-第67期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

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2016/04/14 16:04
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
(ⅰ) 企業統治の体制
①企業統治の体制の概要
・当社は監査役会設置会社であります。当社監査役会は、常勤監査役1名のほかに社外監査役2名(うち弁護士1名)を含め、計3名で構成されております。
・当社取締役会は、社外取締役1名を含めて8名で構成され、原則として毎月1回開催され、経営上の意思決定を行うとともに、執行役員制度を導入して取締役会の意思決定・監督機能と業務執行機能を分離し、意思決定の迅速化・活性化及び経営責任の明確化を図っております。また、常勤の取締役及び執行役員による「経営会議」を原則として月2回開催し、また、必要に応じて随時開催し、業務執行・内部統制・リスク管理上の迅速な判断や機動的対応をとって取締役会を補完しております。また、グループ各社の代表者等によって構成する「グループ社長会」及び「グループ会議」を定期的に開催しております。グループとして一貫性のある経営施策や変化する経営環境への対処を目的として、職務執行状況の報告や情報交換等を行っております。なお、当社及び当社グループでは、経営環境の変化に迅速に対処しかつ経営責任を明確にするため、取締役の任期を1年に短縮しております。
・当社では、毎月1回、チームリーダー以上による「営業会議」を開催し、営業方針・営業報告・最新営業情報等を社内全体に周知させており、また、与信管理の一環として、毎月2回、「売掛金会議」を開催し、与信情報やその対策について必要な対応をとっております。なお、所定額以上の前渡金・貸付金等は「取締役会」の承認または報告事項となっております。
②企業統治の体制を採用する理由
当社及び当社グループでは、企業価値の増大と公正で透明性の高い経営を実現させ、安定的かつ長期的成長を目指すため、意思決定の迅速化・活性化、経営と執行の責任の明確化及びグループとして一貫性のある経営施策や変化する経営環境への対処を目的として、当社に最適な企業統治体制として上記体制を採用しております。なお、現体制を基礎として、継続的にガバナンス体制の向上を図ってまいる所存であります。
③内部統制システムの整備の状況
当社は経営目標を達成するため内部統制システムは経営上重要課題の一つと認識しております。これをもって、業務の適正を確保し、法令・定款に適合した体制を整備することは、当社の企業価値を高め社会的責任を果たすための基本と考えております。当社では内部統制システム構築の基本方針を取締役会で決議すると同時に絶えざる見直しによってこれに取り組んでまいる所存であります。
・内部統制システム構築の基本方針
1. 取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制(会社法第362条第4項第6号、会社法施行規則第100条第1項第4号)
当社は取締役会および経営会議において、各部門担当取締役及び執行役員から職務の執行状況について随時報告を求め、コンプライアンス状況をモニタリングする。
当社は代表取締役社長に直属する部署として業務監査室を設置し、取締役、執行役員及び使用人の企業活動に係るコンプライアンス状況を把握するものとする。また、業務監査室は監査役会及び監査法人と必要な意見・情報交換を随時行うとともに、内部通報制度を構築し適正な運用を実施する。
当社は財務報告の適正性を確保するため、関連する社内規程等を整え、財務報告の適正性を確保する方策を策定してこれを継続的に管理・運用することにより、金融商品取引法と関連法令等に基づく内部統制システムを構築する。
コンプライアンス上の問題が発生した場合、社外有識者を加えたコンプライアンス委員会に諮って意見を伺い、あるいは弁護士等の専門家の助言を受けるなどして適切な対応と再発防止策を速やかに実施する。
当社は市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは一切関係しないことを企業倫理として掲げるとともに、反社会的勢力による被害を防止するため対応部署と責任者を定めて一元的管理を行い、所轄警察署等と緊密な連携のもと毅然とした態度で対処する。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制(会社法施行規則第100条第1項第1号)
取締役の職務の執行に係る情報は、関係法令や社内規程に則り適切に保存・管理するとともに、所管部門においては、容易に検索・閲覧ができる状態を整備するものとする。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制(会社法施行規則第100条第1項第2号)
当社では、各部門を担当する取締役及び執行役員により、各担当部門において内在しかつ想定されるリスクを分析し管理することを随時実施する。これを経営会議に諮り、全社的にリスク対応のできる体制を整備するとともに、緊急事態発生時については、経営会議主導による迅速な対応策を実行できる体制とする。また、リスクの未然防止のために、随時、社内教育にも力を注ぐこととする。
業務監査室は各部門の事業監査を通じてリスク管理体制の状況を経営会議に報告することとする。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制(会社法施行規則第100条第1項第3号)
取締役会は年度計画を策定し、代表取締役は目標達成に向けてこれを遂行する。その目標を適切に遂行できるよう、毎月1回開催する営業会議等において全社的浸透を図る。
職務遂行が適正かつ効率的になされるよう社内決裁基準に則って、社内各責任者に権限が委譲されるものとする。
経営会議では取締役及び執行役員の職務執行の進捗状況について随時報告がなされるものとし、その他経営上の諸問題等について迅速な対応がとれるよう原則として月2回開催する。
5.当該株式会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制(会社法施行規則第100条第1項第5号)
グループ各社はコンプライアンス体制、リスク管理体制、効率的業務体制、文書保存体制等についてそれぞれ社内体制を確立するよう努力するとともに、これらの体制の実施状況は当社代表取締役へ随時報告がなされ、必要に応じ適切な指導と支援がなされるものとする。
グループ各社において不適切な取引その他コンプライアンス上重大な問題が発生するおそれが生じた場合や会社の財産に著しい損害を及ぼすおそれが生じた場合は、当社代表取締役又は業務監査室に直接に通報できる体制を整える。
グループ全体の経営を統括し適切に管理するため、グループ各社幹部が出席するグループ会議又はグループ各社代表者が出席するグループ社長会を原則として毎月1回開催し、それぞれ職務執行状況の報告や重要な経営施策の検討を行う。
6.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項及び当該使用人の取締役からの独立性に関する事項(会社法施行規則第100条第3項第1号、第2号)
監査役の職務を補助すべき専任の使用人は置かないものの、監査役会の求めに応じて総務部、経理部の各スタッフがサポートする。
業務監査室は、監査役会との協議に基づき監査役会の要請する監査を実施しその結果を監査役会に報告できる体制とする。
監査役の職務を一定期間、常時補助することとなった使用人は、監査役会の指揮命令下で行動する。また、当該使用人の人事考課につき、監査役補助業務に従事した期間分については監査役会が意見を述べることができるようにする。
7.取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制(会社法施行規則第100条第3項第3号)
取締役、執行役員及び使用人は、各監査役及び監査役会の求めに応じて職務の執行状況を遅滞なく報告し又は必要な資料等を提出しなければならないものとする。
取締役、執行役員及び使用人は職務の執行に際し、法令・定款・社内規程に違反する事項その他コンプライアンス上重大な事項又は会社の財産に著しい損失を及ぼすおそれが発生した場合は、直ちに各監査役又は監査役会に直接に報告することができる体制を整備する。
8.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制(会社法施行規則第100条第3項第4号)
監査役会からの監査基準・計画は取締役全員に回覧し監査の実施に協力する体制をとる。
監査役会はその求めによって代表取締役との意見交換の場を持つことができる。
監査役会と業務監査室とは監査の意見・情報交換を随時行う。
監査役会と業務監査室と監査法人とは必要により連携して監査業務を遂行する。
監査役会の監査業務につき独自に弁護士等の専門家の助言を受ける機会を保障する。
社内重要会議議事録や稟議書その他監査役会が必要とする文書については監査役会に遅滞なく回覧される体制を整備する。
④リスク管理体制の整備の状況
・社外有識者2名、当社取締役社長1名と事務局である業務監査室より構成されるコンプライアンス委員会が設置されており、コンプライアンス上の問題が発生した場合、当社のコンプライアンス活動の評価・監視と経営への提言を行うことにより、コンプライアンスやリスク管理等を徹底させております。
・食品の安全・安心への対応として「安全・安心推進委員会」が設置されており、執行役員1名と従業員スタッフ2名により構成されております。また、品質管理委員を設置し、外部専門家により市場内当社卸売場を定期的に巡回し、取扱商品にかかる品質チェックや適正表示を中心に検査及び指導を行っております。
・当社は卸売市場法に基づく水産物卸売業者であるため、農林水産省及び東京都からは定期的又は臨時に業務及び財務に係る検査を受けております。
・顧問弁護士とは顧問契約に基づき、法律上の判断を必要とする場合に専門的立場からのアドバイスをいただき、また、訴訟が生じた場合はその代理人を依頼しております。
(ⅱ) 内部監査及び監査役監査の状況
・当社における内部監査機関として取締役社長に直属する「業務監査室」があり、専従者3名がこれに従事しております。内部統制関係業務を中心にコンプライアンスや業務適正性に関する内部監査を定期的に実施しております。
・監査役は、監査役会を原則として毎月1回、定例日に開催し、監査事項についての意見交換等を行っております。また、各監査役は取締役会への出席はもちろんのこと、常勤監査役は重要な社内会議へも出席し、それぞれ必要に応じ各種業務資料・経営会議録・稟議書等を確認し、さらに会計監査人とは情報交換を随時行い、また、独自に調査を行うなどして監査業務の責務を果たしております。なお、専従スタッフは設置しておりませんが、必要に応じ当社総務部・経理部スタッフが連携し協力する体制となっております。
(ⅲ) 会計監査の状況
・当社会計監査につきましては、監査法人和宏事務所との間で会社法および金融商品取引法上の監査に関する契約を締結し厳正なる会計監査を実施しております。業務を執行した公認会計士は塩崎省三氏、入沢頼二氏及び本宮伸也氏の3名で、監査業務補助者は公認会計士2名であります。当社は、当該監査法人に対して正確な経営・財務情報等の提供をしておりますとともに、当該監査法人からは会計監査上必要な管理体制についての指導も受けております。
(ⅳ) 社外取締役及び社外監査役
・社外取締役は1名で、日本水産株式会社の代表取締役社長執行役員である細見典男氏にご就任いただき、経済界や水産業界の全体的視点等から経営上のアドバイスをいただいております。なお、日本水産株式会社と当社との間には営業上の取引があります。
・社外監査役は2名で、渡辺 亨氏は弁護士としての知識と経験をもって監査役の立場から当社コンプライアンス強化等に関わっていただくためであり、井上 誠氏は当社の取引先である株式会社極洋の取締役東京支社長であり、水産業界における豊富な経験と見識から的確な助言と監査をしていただくためであります。
・社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針はありません。
・社外取締役又は社外監査役の選任状況に関して、一人は弁護士で弁護士としての知識と経験をもって監査役の立場から当社コンプライアンス強化等に関わっていただき、他の人は経済界や水産業界に高い見識があり、なおかつ株主のために会社や経営に対し忌憚のない意見を述べられる高い識見のある人物を選んでおります。
・監査役会、監査法人、業務監査室は必要に応じ随時意見・情報交換を行い、連携することによりその実効性を確保することに努めております。
(ⅴ)当事業年度における役員報酬の内容
役員区分報酬等の総額
(千円)
報酬等の種類別の総額(千円)対象となる
役員の員数
(人)
基本報酬ストック
オプション
賞与役員退職慰労引当金
取締役
(社外取締役を除く。)
56,02151,960-4,061-5
監査役
(社外監査役を除く。)
10,1009,600-500-1
社外役員9,7709,270-500-4

(注)1上記には平成25年6月18日付をもって辞任した監査役1名を含んでいる。
2 取締役の支給額には、執行役員報酬が含まれていない。
3 平成22年6月29日開催の第63期定時株主総会において、取締役の報酬額(役員賞与を含む)を年額200百万円
以内(うち社外取締役30百万円以内)、監査役の報酬額(役員賞与を含む)を年額50百万円以内と改定してい
る。
4 当社は役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針は定めていない。
5 連結報酬等の総額が1億円以上である役員はいないので、個別の役員ごとの報酬開示はしていない。
(ⅵ)取締役の定数
当社の取締役は10名以内とする旨を定款に定めております。
(ⅶ)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、またその決議は累積投票によらない旨を定款に定めております。
(ⅷ)株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項
当社は、自己の株式の取得について、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
(ⅸ)株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。
(ⅹ) 株式の保有状況
① 保有目的が純投資目的以外の目的の投資株式
1)銘柄数:26
2)貸借対照表計上額の合計額:4,822百万円
② 保有目的が純投資目的以外の目的の上場投資株式
(前事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)保有目的
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ2,626,0001,465企業間取引の強化
日本水産(株)4,140,520745企業間取引の強化
(株)みずほフィナンシャルグループ2,644,000526企業間取引の強化
東洋水産(株)160,000460企業間取引の強化
(株)極 洋1,399,745295企業間取引の強化
中部水産(株)464,000155企業間取引の強化
(株)ニチレイ157,75088企業間取引の強化
三井住友トラスト・ホールディングス(株)200,00088企業間取引の強化
横浜魚類(株)100,00041企業間取引の強化
(株)七十七銀行53,00026企業間取引の強化
日水製薬(株)16,10516企業間取引の強化
(株)木曽路1,4514企業間取引の強化
(株)カスミ4,3562企業間取引の強化

(当事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額(百万円)保有目的
(株)三菱UFJフィナンシャル・グループ2,626,0001,488企業間取引の強化
日本水産(株)4,140,520898企業間取引の強化
東洋水産(株)160,000551企業間取引の強化
(株)みずほフィナンシャルグループ2,644,000539企業間取引の強化
(株)極 洋1,399,745366企業間取引の強化
中部水産(株)464,000121企業間取引の強化
三井住友トラスト・ホールディングス(株)200,00093企業間取引の強化
(株)ニチレイ157,75068企業間取引の強化
横浜魚類(株)100,00042企業間取引の強化
日水製薬(株)16,10517企業間取引の強化
(株)木曽路2,5634企業間取引の強化
(株)カスミ4,3563企業間取引の強化

③ 保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
区分前事業年度
(百万円)
当事業年度(百万円)
貸借対照表計上額の合計額貸借対照表計上額の合計額受取配当金の合計額売却損益の合計額評価損益の合計額
非上場株式----(注)1
上記以外の株式18260-△15
(-)

(注)1.非上場株式については、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから、「評価損益の合計額」は記載していない。
2.「評価損益の合計額」の( )は外書きで、当事業年度の減損処理額である。
④ 保有目的を変更した投資株式
該当事項なし。