訂正有価証券報告書-第67期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2016/04/14 16:04
【資料】
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【項目】
108項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成に当っては、経営者による会計方針の選択及び適用、資産及び負債並びに収益及び費用の金額や開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りや判断と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しています。
(2)財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産合計は、現金及び預金、商品、冷蔵庫事業の市川物流センター、流通センターの設備投資等の増加、さらに、投資有価証券の時価評価増により前連結会計年度末に比べ9,083百万円増の54,392百万円となりました。
負債合計につきましては、借入金等の増加により前期末比8,518百万円増の32,688百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ564百万円増加し、21,703百万円となりました。これは主に利益剰余金、その他有価証券評価差額金の増加によるものです。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行の金融政策を背景に円安株高が進行し、景気は穏やかに持ち直しの傾向にありますが、中国及び新興国経済の成長鈍化などにより先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが主力事業を展開する水産物卸売市場業界は、全般に取扱数量が減少したものの、円安による輸入水産物価格の上昇などによる単価の高騰を受けて売上高が増加いたしましたが、市場外流通の増加や消費者の低価格志向の影響を受け依然として厳しい事業環境のもとで推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループは、子会社株式会社せんにちの設立もあり、売上高は173,756百万円(前年同期比5.5%増)となりましたが、販売経費、人件費、貸倒引当金繰入額等の経費増により、営業利益は615百万円(前年同期比47.1%減)、経常利益は950百万円(前年同期比36.0%減)となりました。但し、前連結会計年度にあった投資有価証券評価損984百万円がなくなったことにより、当期純利益は714百万円(前年同期472.0%増)となりました。
なお、セグメント別の業績概況は次のとおりであります。
水産物卸売事業におきましては、魚価安であった前年度から一転してアベノミクスによる円安、株高が追い風となり市況が回復して輸入冷凍品を中心に単価が高騰し、なかでも卸売市場での取扱量が多い冷凍サケやエビなどが牽引して売上高が増加しました。鮮魚類は夏から秋の主力商品であるサンマが海水温の上昇などで入荷が不安定となったほか、マグロ類は冷凍メバチの相場高などで苦戦を強いられました。また、各魚種が相場高となるなかでシラス干は数少ない単価安の商材となり、売上を伸ばした前年度とは様変わりの展開となりました。水産物の市場流通が近年減少傾向にあるなかで当連結会計年度は全体として売上高が増加いたしました。
このような状況の中、当社グループは、グループ会社それぞれが持つ機能を連携させて水産物の集荷販売に邁進し収益確保に注力いたしました。
その結果、水産物卸売事業における売上高は168,796百万円(前連結会計年度比5.6%増)となりましたが、営業諸経費の増加により営業利益は112百万円(前連結会計年度比82.7%減)となりました。
冷蔵倉庫事業におきましては、入庫量は増加しましたがそれを上回る出庫量の増加で在庫が減少し、売上高は4,272百万円(前連結会計年度比1.3%増)となり、営業利益は185百万円(同29.7%減)となりました。
不動産賃貸事業におきましては、賃貸物件の賃料が下落する傾向が続きましたが、平成25年6月に竣工した「コスモグラン勝どき」の稼働に加え、既存賃貸物件の稼働率上昇により、売上高は347百万円(前連結会計年度比45.8%増)となり、営業利益は280百万円(同25.6%増)となりました。
荷役事業におきましては、千葉中央魚類(株)における荷役業務からの撤退がありましたが、売上高は339百万円(前連結会計年度比3.0%増)となり、人件費の減少等により営業利益は35百万円(同53.2%増)となりました。
今後の見通しにつきましては、売上高184,000百万円、営業利益850百万円、経常利益1,080百万円、当期純利益650百万円を見込んでおります。
(4)キャッシュ・フローの分析
「1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しています。