有価証券報告書-第69期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/23 10:04
【資料】
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【項目】
108項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、原油安や円安により企業収益には回復がみられたものの、中国を始めとする新興国経済の減速や個人消費の弱さを受けて、国内企業の輸出や生産は停滞しており、先行き不透明な状況となっております。
当社グループに関係の深い化学工業界につきましては、原油安による仕入コストの低下や円安による輸出の持ち直しもあり、企業収益には改善がみられたものの、足下の個人消費の弱さや円高の進行により国内生産は停滞傾向にあります。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、引き続き化学品と機能材の二事業を基軸とする経営を推進するとともに、中国・ASEAN地域における海外取引の拡大、再生可能エネルギー関連資材の販売等、環境関連ビジネスの強化に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高96,323百万円と前連結会計年度に比べ4,533百万円(4.5%)の減収、営業利益は1,291百万円と前連結会計年度に比べ445百万円(25.6%)の減益、経常利益は1,478百万円と前連結会計年度に比べ429百万円(22.5%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は835百万円と前連結会計年度に比べ285百万円(25.5%)の減益となりました。
セグメント別の営業概況は次のとおりであります。
化学品事業
無機薬品につきましては、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ、炭酸カルシウムが増収となりました。主力商品のか性ソーダは市況の低迷により、また、炭酸ソーダ及びアルミニウム化合物は需要が振るわず減収となりました。
有機薬品につきましては、自動車用潤滑剤、製紙用サイズ剤、高分子凝集剤は需要が伸長し増収となりましたが、エチレングリコール、その他の石油系溶剤は減収となりました。
この結果、化学品事業といたしましては、売上高は前連結会計年度に比べ5.6%減の64,216百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ8.5%減の2,098百万円となりました。
機能材事業
合成樹脂につきましては、物流容器及び高機能樹脂は増収となりましたが、フッ素樹脂及びポリエチレン樹脂は減収となりました。
また、フィルム類につきましては、ポリプロピレンフィルム、複合フィルム、ポリエステルフィルムが増収となりました。
機器類につきましては、塗装工事が増収となりましたが、太陽光パネル等の電気関連機器は減収となりました。
その他の資材につきましては、キレート剤が物件の増加により増収となりました。
この結果、機能材事業といたしましては、売上高は前連結会計年度に比べ4.1%減の29,512百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ22.6%減の891百万円となりました。
その他事業
その他事業につきましては、連結子会社の曹達日化商貿(上海)有限公司の増収や、前第2四半期連結会計期間より株式会社日本包装を、前連結会計年度末よりモリス株式会社を連結の範囲に含めたことなどにより、売上高は前連結会計年度に比べ23.6%増の2,594百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ219.5%増の160百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は6,877百万円となり、前連結会計年度末より1,358百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、1,995百万円(前連結会計年度比1,265百万円増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が1,399百万円でありましたが、売上債権の減少が3,223百万円、仕入債務の減少が1,441百万円、法人税等の支払額が874百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、253百万円(前連結会計年度比60百万円増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出215百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、261百万円(前連結会計年度比50百万円減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入133百万円、配当金の支払額363百万円によるものであります。