有価証券報告書-第62期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 11:57
【資料】
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【項目】
115項目

業績等の概要

(1)業績
当期のわが国経済は、政府の金融政策による円安が進行して輸出企業の収益の改善が顕著となり、また株高等の資産効果による消費マインドの向上と、期末近くには消費増税を控えた駆け込み需要も加わり、景況感が大きく回復しました。世界経済も、財政金融不安が続く欧州や新興国経済の調整が続くものの、ASEAN諸国の個人消費は引き続き伸長して、消費市場の拡大が続いております。
日本国内のアパレルを巡る経営環境は、円安や海外工賃の上昇等による輸入価格の上昇に後押しされる形で店頭販売価格の上昇が進行し、これを受けて付加価値商品へのシフトと低価格を維持する商品の2極化が強まる傾向となりました。
このような環境のもと、当社グループにおきましては、中期経営計画「山喜飛翔プラン2014」に掲げる「変化への対応」と「原点の再確認」の基本方針を堅持しつつ、前年度の大きな減益要因となった事業の建て直しや収益改善に繋がる諸施策を強力に推進いたしました。アイテム別では、当社の主力商材であるメンズドレスシャツは夏物の需給調整が終了し新規秋冬物の受注が増加した影響等により売上高121億21百万円(対前年同期比5億2百万円増)と売上を伸ばし、トレンドの変化を受けたカジュアルウエアが同37億63百万円(同2億83百万円減)と売上を減らしたものの、キャリア向け商材を中心としたレディースシャツは同6億46百万円(同1億13百万円増)と売上を増やしました。販売チャネル別では、前期の大きな営業赤字の一因となった不採算直営店の閉店を加速し、今期新たに2店舗を開店したものの、今期中に8店舗を閉鎖、さらに4店舗の閉店を決定しております。反面、効率の良いインターネット販売や量販店衣料品売り場における当社ブランドコーナーは順調に売上を伸ばしております。
この結果、当社グループの当連結会計年度(平成25年4月1日から平成26年3月31日まで)における売上高は165億92百万円と前年同期と比べ2.0%増加し、売上総利益率の改善と、人件費や直営店経費等の経費削減などの諸施策の実施により、営業利益89百万円(前連結会計年度は3億60百万円の損失)、経常利益91百万円(同2億40百万円の損失)、当期純利益92百万円(同2億25百万円の損失)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
①国内販売
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高151億64百万円(前連結会計年度比0.6%増)、セグメント利益26百万円(前連結会計年度は3億67百万円の損失)となりました。
②製造
前期赤字であったラオ山喜の業績は回復し、その他の工場も利益を確保したことから、セグメント売上高36億80百万円(同13.6%増)、セグメント利益71百万円(前連結会計年度比305.4%増)となりました。
③海外販売
シンガポール販売会社(スタイルワークス ピーティーイーリミテッド)のOEM受注の減少等により、セグメント売上高2億44百万円(前連結会計年度比7.9%減)、セグメント損失4百万円(前連結会計年度は23百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、売上債権の増加、たな卸資産の増加等の減少要因があったものの、当期純利益の計上、有形固定資産売却などの増加要因により、前連結会計年度末に比べ9億88百万円増加し、17億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得た資金は27百万円(前連結会計年度比2億15百万円減)となりました。これは当期純利益による収入があった反面、売上債権の増加、たな卸資産の増加等の支出が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得た資金は6億90百万円(前連結会計年度は1億6百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の売却等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得た資金は2億25百万円(前連結会計年度は29百万円の支出)となりました。これは短期借入金の増加等によるものです。