有価証券報告書-第79期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/23 9:39
【資料】
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【項目】
113項目

事業等のリスク

当社グループの事業及び財務に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)法的規制について
当社グループは、地方公共団体が開設する中央卸売市場及び地方卸売市場を中心に営業活動を行っており、水産物卸売業務が総売上の90%以上を占めております。その卸売業者としての地位は農林水産大臣、知事から卸売業務の許可を受けているため保護されていますが、反面、卸売市場法を初めとする関係法令により次のような規制を受けております。
①需要供給調整機能を果たすべく、中央卸売市場及び地方卸売市場の卸売業者(当社)は、対生産者・買受人の関係等について、公平・公正・公開の視点から取引上厳しい制約を受け、かつそのため多くの許可・届出・報告等を必要とします。
②純資産額報告制度があり、この報告内容に基づき、純資産額が純資産基準額を下回ったときは、卸売業者(当社)は改善措置をとらなければならず、最悪の場合には営業許可の取消が行われます。
③検査・監督処分制度があり、農林水産省並びに卸売市場の開設者である地方公共団体による業務及び財務検査があります。
卸売市場法を初めとする関係法令に抵触した場合、農林水産大臣並びに開設者による処分を受けることがあるほか、卸売業務の許可が取り消されることもあります。
また、平成16年度の卸売市場法改正に伴い、平成21年4月より委託手数料の自由化が行われました。今後このように水産物に関する社会情勢の変化に応じて法令等の改正が行われる場合に、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(2)市況変動等について
当社グループの主要事業は水産物販売事業であり、天候等の自然条件による漁獲量の変動、大規模自然災害等による産地生産機能の低下、海洋汚染等の影響による消費者の買い控え、資源保護による漁獲制限、他国による輸出制限、政策的な輸入制限、需給動向、為替相場等の要因による入荷量及び市況の変動は、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(3)食品の安全性について
「食」の安全性に対する消費者の関心が高まるなか、当社グループは消費者に安全で安心な水産物を提供することを第一の責務と考えております。現在、社内に「品質管理委員会」を設置し、品質管理の周知並びに指導を図っておりますが、今後、食品品質問題が生じた場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(4)情報システムについて
当社の基幹システム、グループウエア等の情報システムは、全社各部署で活用され、業務遂行の生命線を担っていると言っても過言ではない状況にあり、経営に及ぼす影響の大きさは日を増すごとに増加しております。そのうえで安定したネットワークサービスや情報漏えい防止等のセキュリティ対策に鋭意取り組んでおりますが、コンピュータウイルスの発生や、天変地異等の様々な脅威、要因等で当社の情報システムに何らかの障害が生じた場合には、当社グループの事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
(5)主要な資産における減損等のリスクについて
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。引当金の計上等においては会計基準の範囲内で一定の見積りを行っておりますが、経済環境の変化等により実際の結果が見積りと異なった場合、または当社の保有資産の価値が大幅に下落した場合には、当該資産について引当金の追加計上または減損処理を要することとなるため、当社グループの財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
当社グループにおける重要なリスクを有する資産とそのリスクは以下のとおりです。
①売掛債権における予期せぬ貸倒損失リスクまたは引当金の追加計上リスク
②投資有価証券の時価下落による減損処理リスク
③保有不動産の時価下落等による減損処理リスク