有価証券報告書-第65期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 9:21
【資料】
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【項目】
103項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済・金融政策により株価の回復・円安が進み、景気は緩やかな回復の兆しが見られるものの、輸入原材料等の価格上昇を背景とした国内物価への上昇圧力や消費税率の引き上げ後の個人消費低迷等、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの属する和装業界におきましても、市場縮小傾向に下げ止まりの兆しは見られるものの、引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような状況の下、当社グループは、事業部門間の取扱商品の相乗効果による販売の強化や積極的な新ブランド等の商品開発、販売チャンネルの拡充を図るとともに、販売促進企画の提案や催事展開の効率化、固定費の削減など営業効率の改善に努めてまいりました。
結果といたしまして、当連結会計年度の売上高は9,256百万円と前年同期比540百万円(5.5%)の減少、営業損失は125百万円(前年同期は148百万円の営業利益)、経常損失は128百万円(前年同期は146百万円の経常利益)、当期純損失は122百万円(前年同期は142百万円の当期純利益)となりました。
なお、前年同期は破産者株式会社たけうちよりの配当額268百万円が貸倒引当金戻入額として含まれており、その影響で営業利益、経常利益及び当期純利益が同額それぞれ増加しております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①きもの事業
きもの事業におきましては、消費低迷の影響から厳しい状況で推移いたしました。このような状況の下、当事業では、消費者の方への商品提案に心がけた「和」の文化を活かしたブランド商品や、タレントのローラを起用した振袖ブランド「ROLA」等の他、新たに世界的有名ブランドの「MICHIKO LONDON」のブランドを展開、また、リーズナブルな商品の展開も行うとともに、小売店頭活性化への販売促進企画の提案や得意先催事への応援強化等積極的な営業活動の展開と事業効率の改善に努めてまいりました。結果といたしまして、売上高は5,848百万円と前年同期比242百万円(4.0%)の減少、セグメント損益におきましては9百万円のセグメント損失(前年同期は230百万円のセグメント利益)となりました。
②ジュエリー事業
宝石業界におきましては、引き続き厳しい状況で推移いたしました。このような状況の下、当事業では、主力ブランドであるスペインの「カレラ イ カレラ」の展開、また、ダイヤ及び色石等素材商品につきましてはファッション性と価格競争力の強化を図るとともに、得意先催事に対する積極的な販売促進企画の提案、在庫の縮減等事業効率の改善に努めてまいりました。結果といたしまして、売上高は1,364百万円と前年同期比231百万円(14.5%)の減少、セグメント利益におきましては21百万円と前年同期比34百万円(60.8%)の減少となりました。
③ファッション事業
毛皮・レザー等の重衣料商品全般は、カジュアル化傾向による単価の下落等により厳しい状況で推移いたしました。このような状況の下、当事業では、季節変動の影響を受けにくいオストリッチやクロコダイル等、爬虫類素材の高級ハンドバッグの拡販に努めるとともに、商品管理の徹底や催事効率の改善等、事業効率の向上に努力してまいりました。結果といたしまして、売上高は2,043百万円と前年同期比66百万円(3.1%)の減少、セグメント利益におきましては136百万円と前年同期比73百万円(35.0%)の減少となりました。
なお、前年同期は破産者株式会社たけうちよりの配当額268百万円が貸倒引当金戻入額として含まれており、その影響できもの事業201百万円、ジュエリー事業60百万円、ファッション事業6百万円のセグメント利益がそれぞれ増加しております。
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、938百万円となり前年同期に比べ138百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は37百万円(前年同期は769百万円の獲得)となりました。主な要因は売上債権の減少額365百万円に対し、仕入債務の減少額159百万円、税金等調整前当期純損失128百万円、貸倒引当金の減少額115百万円によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は51百万円(前年同期は80百万円の獲得)となりました。主な要因は貸付金の回収による収入3百万円に対し、有形固定資産の取得による支出65百万円によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は49百万円(前年同期は779百万円の使用)となりました。主な要因は長期借入による収入230百万円に対し、長期借入金の返済による支出160百万円、社債の償還による支出58百万円によります。