有価証券報告書-第37期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/29 13:17
【資料】
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【項目】
94項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度を顧みますと、海外においては中国経済の成長スピードが鈍化したことや資源価格の下落により、新興国や資源国の経済状況が悪化した一方、アメリカやドイツなどの先進国では堅調な雇用環境や家計支出によって、緩やかな景気回復が続きました。わが国おいては、新興国経済の減速を受けて輸出や生産の面で弱い動きが見られ、また雇用及び所得環境も業種や企業の規模などにより一様には回復しておらず、先行き不透明な状況が継続しております。また、中近東をはじめとした各地の政情不安や、欧州における財政問題、世界の株式市場、外国為替市場における乱高下などがわが国経済に与える影響も軽視できないものと考えております。
当社グループが属する家具インテリア業界においては、法人マーケットが首都圏を中心に大規模オフィスビルの供給が増加していることに加え、企業業績が回復傾向にあることも背景としたオフィスの移転やリニューアルの需要も増加しております。また、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた各種施設のプロジェクトも本格化しつつあり、家具インテリアに対する引き合いも増加傾向にあります。一方、個人住宅マーケットは、2014年4月の消費税増税前の駆け込み需要の反動減からの回復が遅れております。
このような経営環境の中、当社グループはお客様に洗練された、夢のある暮らしやスタイルを提案していくという使命を実現するために、単に商品のデザインや機能というモノの価値だけではなく、それらを組合わせ、あるいは今までにない使い方を提案することで、さらに快適なオフィス空間、豊かで楽しい住空間をお客様に提供しております。
当連結会計年度のトピックスとしては、カッシーナ・イクスシーの直営店を5年ぶりに名古屋市にリニューアルオープンいたしました。これで、国内主要都市(東京、大阪、福岡、名古屋)4店舗の体制が整いました。既存の3店舗に関しては一昨年までに改装投資を行い、それぞれの地域のお客様にご愛顧頂けるよう、品揃え、展示方法、提案内容を進化させてまいりました。コンランショップ・ジャパンは、2015年1月に福岡店を直営化するとともに、同年2月に大阪店を閉店いたしました。また、2015年8月には京都店をオープンするとともに、既存店舗(新宿、丸の内、渋谷)の改装を順次行い、ご来店いただいたお客様に楽しんでいただける店づくりと家具販売を拡大していくための体制を整えました。
損益面においては、カッシーナ・イクスシーが法人、直営店、卸売というすべての販路で売上を伸ばしたことや、前年度に実施した値上げの効果、輸入品の原価に影響する為替レートが想定よりも円高ユーロ安で推移し粗利率が上昇したことを主な要因として、前連結会計年度と比べて増収増益を確保しました。一方、コンランショップ・ジャパンは、家具販売の強化に向けて商材の調達、販売スタッフのスキル向上などの施策を講じて参りましたが、結果につながるまでに時間を要しており、赤字から脱却することができませんでした。
この結果、当連結会計年度の当社グループの連結業績は、売上高10,027百万円(前期比31.8%増)、営業利益469百万円(前期比11.2%減)、経常利益483百万円(前期比14.8%減)、当期純利益412百万円(前期比44.7%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ409百万円減少し、1,486百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1百万円の増加(前連結会計年度は601百万円の増加)となりました。増加の主な要因は税金等調整前当期純利益397百万円及び減価償却費139百万円によるものであり、減少の主な要因は売上債権の増加額275百万円及びたな卸資産の増加額388百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは388百万円の減少(前連結会計年度は504百万円の減少)となりました。主な要因は有形固定資産の取得240百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは28百万円の減少(前連結会計年度は324百万円の増加)となりました。主な要因は短期借入金の借入により150百万円及び長期借入金の借入により300百万円それぞれ増加した一方、長期借入金の返済により311百万円及び社債の償還により92百万円、それぞれ減少したことによるものであります。