有価証券報告書-第67期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

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2014/06/25 15:53
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113項目

業績等の概要

(1) 事業環境
当連結会計年度におけるわが国の経済につきましては、金融緩和や景気対策を背景に円安株高傾向が顕著になり、明るい兆しが見え始めているものの、個人所得の伸び悩みもあり、消費動向は依然として不透明な状況でありました。国内の自動車関連消費につきましては、上期は前年度のエコカー補助金制度に伴う新車販売の反動減により需要が全体的に落ち込みました。下期はこの影響が一巡したことに加え、平成26年4月からの消費税増税を見越した駆け込み需要により新車・中古車およびカー用品全般の需要が高まりました。
(2) 国内店舗における営業状況
当連結会計年度における日本国内のオートバックスチェン(フランチャイズチェン加盟法人店舗を含む)の全業態の売上高は、前年同期比で既存店0.6%の減少、全店1.2%の増加となりました。
「カー用品販売」におきましては、売上が前年度と比較して減少いたしました。カーナビゲーションの単価下落が継続しており、当社といたしましては、これを補うべく期初からタイヤを中心にチェン全体で売上の増加に努めてまいりました。しかしながら上期においては、タイヤ交換の需要が伸び悩んだこともあり、売上が低迷しました。これを受けて下期は、特に低燃費タイヤやスタッドレスタイヤにおいて、販売促進施策と販売体制をさらに強化いたしました。この結果、全国的な降雪や消費税増税前の駆け込み需要などの後押しもあり、タイヤおよびホイールの売上が前年度を上回り、当社およびチェン全体の収益が向上いたしました。一方、カーナビゲーションに関しましては、前年度並みの台数を販売したものの、単価下落の影響が大きく売上は減少いたしました。また、アクセサリー、カースポーツなどの商品群においては、上期の新車販売減の影響が大きく、売上が減少いたしました。
「車検・整備」におきましては、車検実施台数の少ない店舗への指導を重点的に実施したことに加え、従来の電話予約、さらに車検コンタクトセンターにおける予約受付を行った結果、上期の実施台数は好調に推移いたしました。しかし、下期は自動車販売台数が大幅に落ち込んだリーマンショックから5年後にあたり、2回目の車検の対象となる自動車台数が少ないことや、新車・中古車への買い替えが進んだことなどにより、車検実施台数が伸び悩みました。この結果、通期の車検実施台数は前年同期比1.3%増加の約58万台にとどまりました。
「車買取・販売」におきましては、店舗における自動車の買取査定のシステムの刷新や教育などが進んだことにより買取台数が伸長し、オートオークションなど中古車取扱い業者向け販売台数が前年比32.5%増加いたしました。さらに、店舗における販売体制の強化や展示車両の台数を増加させたことなどにより、小売の販売台数が前年比20.0%増加いたしました。この結果、総販売台数は前年同期比25.5%増加の約23,100台となりました。なお、3月末のカーズ加盟店舗は前年度末の244店舗から359店舗に増加いたしました。
国内における出退店は、新規出店が25店舗、業態変更を含むスクラップアンドビルドによる閉店および開店が5店舗、退店が6店舗であり、その結果平成25年3月末の552店舗から19店舗増加の571店舗となりました。
(3) 連結業績
当社グループの当連結会計年度における売上高は、前年同期比0.7%増加の2,316億97百万円、売上総利益は前年同期比1.6%増加の769億7百万円、販売費及び一般管理費は前年並みの629億62百万円、営業利益は前年同期比9.4%増加の139億44百万円となりました。経常利益は営業外損益において主に営業外費用が減少したことにより、前年同期比13.5%増加の164億21百万円となりました。また、特別損失として国内外の店舗の土地および建物に関わる減損損失4億69百万円を計上いたしました。これらの結果、当期純利益は前年同期比28.9%増加の97億86百万円となりました。
セグメント別の業績につきましては、次のとおりであります。
<当社>売上高は、前年同期比1.9%減少の1,837億58百万円となりました。フランチャイズチェン加盟法人に対する卸売部門においては、カーエレクトロニクスの売上が減少したものの、タイヤ・ホイール、タイヤチェーンなどの車外用品、自動車販売、燃料などの売上が増加し、前年同期比0.1%減少とほぼ前年度並みの売上高となりました。小売部門におきましては、主に直営店舗を国内店舗子会社に譲渡したことにより、前年同期比38.4%減少となりました。売上総利益は、タイヤ・ホイールにおいて売上の増加と粗利改革の効果などにより粗利率が改善したものの、カーエレクトロニクスや車内用品などの粗利率の低下に加え、直営店舗の譲渡に伴う粗利額の減少により、前年同期比4.7%減少の390億1百万円となりました。販売費及び一般管理費は、国内店舗子会社から人員を受け入れたことに伴う人件費の増加や下期におけるマス媒体を利用した広告宣伝や店舗での販売促進の強化に伴う販売費の増加などがあったものの、情報システムの減価償却費や支払手数料などが減少したこと並びに直営店の店舗子会社への譲渡に伴い店舗運営に関わる費用が減少したことなどにより、前年同期比5.6%減少の256億70百万円となりました。これらの結果、営業利益は前年同期比2.9%減少の133億30百万円となりました。
<国内店舗子会社>売上高は、前年同期比4.3%増加の813億91百万円、営業利益は5億55百万円と、前年度の7億88百万円の営業損失から大幅に改善いたしました。売上高は、タイヤ・ホイールを中心に店舗における販売体制と販売促進を強化したことに加え、直営店舗の譲受けなどもあり増加いたしました。売上総利益は、タイヤやカーエレクトロニクス、車内用品などの商品群の粗利率改善などにより増加いたしました。販売費及び一般管理費は、直営店舗の譲受けや前連結会計年度のフランチャイズチェン加盟法人の子会社化による経費増に加え、第3四半期に販売促進を強化したことなどにより、前期より増加したものの、店舗の効率的な運営と人員の適正化を進めたことにより、売上高に対する比率は前年同期比で減少いたしました。
<海外子会社>売上高は、前年同期比18.1%増加の103億72百万円、営業利益は主に中国子会社の収益改善などにより11百万円(前年度は72百万円の営業損失)となりました。現地通貨ベースによる各国の状況は、フランスは欧州経済が低迷するなか、冬季商品の売上は順調であったものの、競合との価格競争も厳しくなっており、売上高は減少いたしました。しかしながら粗利率の改善と経費コントロールに努めたことなどにより、営業損失は前年度から縮小いたしました。中国では、平成25年10月末に1店舗を退店しましたが、既存店(1店舗)においてホイールやオイルなどを中心に売上高が増加し、さらに退店に伴い経費が減少したことにより、営業損失が縮小いたしました。タイは平成25年11月からの反政府デモの影響により一部店舗において店舗営業の停止や、営業時間の短縮を強いられたことなどにより売上高が減少し、営業損失が拡大いたしました。シンガポールは、競合との競争激化に伴い売上高が減少したことなどにより営業利益は前年度から若干減少したものの、営業利益率は11%台と安定した業績を維持しております。
<事業子会社>売上高は、オイルなどの卸売を行っているパルスター株式会社の売上が好調に推移したことにより前年同期比5.7%増加の151億74百万円となりました。これに伴い営業利益は前年同期比56.7%増加の2億55百万円となりました。
<機能子会社>売上高は、フランチャイズチェン加盟法人に対する店舗設備のリース売上などの減少により、前年同期比6.7%減少の31億47百万円、営業利益は前年同期比3.8%増加の4億32百万円と前年度並みとなりました。
<営業利益における連結調整の内容>セグメントの営業利益の合算額から連結営業利益への調整額は、前年同期に比べ68百万円減少の6億40百万円でありました。前年度からの連結調整額の変化の主な項目といたしましては、フランチャイズチェン加盟法人の子会社化に伴うのれん償却額が減少したことなどであります。
報告セグメントごとの売上高、利益又は損失
当連結会計年度(自平成25年4月1日 至平成26年3月31日)
(単位:百万円)
当社国内店舗
子会社
海外
子会社
事業
子会社
機能
子会社
合計
売上高
外部顧客への売上高132,73879,9289,9758,182871231,697
セグメント間の内部売上高又は振替高51,0191,4633976,9922,27562,147
183,75881,39110,37215,1743,147293,844
セグメント利益13,3305551125543214,585

店舗数の推移
[国内]
項目前連結会計年度末
(平成25年3月31日)
出店S/B・R/L
業態転換
退店当連結会計年度末
(平成26年3月31日)
増減
開店閉店
オートバックス4552354147823
スーパーオートバックス
TYPEⅠ
6----6-
スーパーオートバックス
TYPEⅡ
70---169△1
オートバックスセコハン市場14---410△4
オートバックスエクスプレス72-1-81
合計5522555657119

(注)1.フランチャイズチェン加盟法人店舗を含んでおります。
2.スーパーオートバックスTYPEⅠは、敷地面積9,900㎡(3,000坪)以上、売場面積1,650㎡(500坪)以上の店舗であります。
3.スーパーオートバックスTYPEⅡは、敷地面積5,610㎡(1,700坪)以上、売場面積990㎡(300坪)以上の店舗であります。
4.S/BおよびR/Lは、スクラップアンドビルドおよびリロケーションを略したものであります。
5.インショップ形態のオートバックスセコハン市場は店舗数に含めておりません。
6.オートバックスカーズについては他店舗との併設のため、店舗数に含めておりません。
[海外]
項目前連結会計年度末
(平成25年3月31日)
出店S/B・R/L
業態転換
退店当連結会計年度末
(平成26年3月31日)
増減
開店閉店
台湾61--16-
シンガポール3----3-
タイ4----4-
フランス11----11-
中国2---11△1
マレーシア11---21
合計272--227-

(注) フランチャイズチェン加盟法人店舗を含んでおります。
(4) 中期経営計画の進捗状況
当社は、平成26年3月期に最終年度を迎えました「オートバックス 2010 中期経営計画」に沿って、事業戦略、財務戦略およびCSR・ガバナンスの各施策を実施いたしました。
国内事業強化のために重要な施策として位置づけた「既存店改革」では、この4年間でオートバックス店舗374店の売場改装を実施し、多くの店舗で売場改装の効果により業績が改善しております。
また、新規出店につきましては、平成22年4月から4年間の累計出店数は82店舗と、当初計画していた120店舗の出店は未達となりました。
①事業戦略
事業戦略といたしましては、引き続きオートバックス事業の強化に軸足を置き、オートバックス店舗の収益向上を目指した取り組みを推進してまいりました。
「既存店改革」におきましては、平成24年度に完了した売場改装の効果を最大限に発揮し、売場での提案力を向上するため、売れ筋商品の発信や売場の標準化などを推進いたしました。また、スタッフの配置の見直しおよびスタッフ間の連携強化や、一部店舗におけるタブレット端末の導入により、さらなる店舗運営の効率化に取り組んでまいりました。その結果、多くの店舗において当初の計画どおり、業績の改善や店舗の運営効率が向上いたしました。改善幅が小さい店舗につきましては、個店ごとに要因を詳細に分析し、その要因に応じた対策を実行するとともに、業績が好調な店舗における成功事例を横展開することで、店舗の業績改善とお客様の利便性向上の両立を図ってまいりました。
さらに、オートバックス店舗の売場改装のノウハウを活用し、平成24年度より「スーパーオートバックスの収益改善」として、スーパーオートバックス店舗の改装にも着手いたしました。競合店舗との差別化を図るため、スーパーオートバックスの強みを生かしつつ、個店別の顧客属性やエリア特性に合わせた改装を実施しております。平成26年3月期までに50店舗で売場改装を実施し、改装後の店舗においてはオートバックス店舗と同様、業績の改善がみられております。
「人材改革」におきましては、店舗従業員への接遇研修に加え、新店の従業員および新入社員を対象にした研修にも引き続き取り組んでまいりました。さらに、店舗幹部のマネジメント力、リーダーシップ力の向上を目的とし、店長および副店長に対する研修を実施いたしました。
「新規出店」におきましては、お客様の利便性向上とより多くのお客様にご来店いただくことを目的に、平成25年度は新たに25店舗を出店いたしました。従来オートバックスが積極的に出店していないエリアへの出店を推進するとともに、居抜き物件の活用により出店スピードを向上してまいりました。さらに、建築資材や店内什器、ピット機材などの見直しにより、出店コストのさらなる低減を実現いたしました。
また、平成23年度より山口県山口市で実験を進めておりますタイヤ専門館を、新たに3店舗(千葉県流山市、東京都あきる野市、宮城県仙台市)出店いたしました。これは、新たなサービス業態としての板金集中センター3拠点(千葉県浦安市、埼玉県戸田市、福岡県福岡市)とともに、将来の成長に向けたチャレンジのひとつであり、オートバックスのブランド力を最大限に発揮し、今後の展開を進めてまいります。
「CRM戦略の推進」におきましては、お客様の車に対する意識の変化と今後の市場環境の動向を見据え、お客様とオートバックスグループとのつながりをより強化するための取り組みを推進しております。お客様の購買履歴をもとに、お客様の趣味や嗜好などを分析し、個々のお客様に適した商品やサービスのご提案を行うための新たな顧客システムの構築に取り組んでおります。
「E-コマースの強化」におきましては、オートバックスグループの将来の成長を支える柱のひとつとして位置づけ、自社通販サイトの充実、機能強化および「楽天市場」への出店に加え、新たに「amazon.co.jp」、「Yahoo!ショッピング」に出店し、さらなる販路拡大に注力いたしました。インターネット通販では、これまで店舗をご利用いただいていなかったお客様のご利用が多く、その結果、新たなお客様の獲得に繋がっております。また、インターネットでご購入いただいた商品を店舗において取り付けを行うことで店舗にお越しいただく機会にも繋がり、店舗とインターネットとの融合が図れております。
「海外事業」におきましては、今後成長が見込めるASEAN地域に注力してまいりました。マレーシアおよび台湾においてフランチャイズチェン加盟法人のグループ会社が各1店舗を出店いたしました。平成25年7月にインドネシアにおいて同国有数の自動車関連企業群であるインドモービルグループのPT. Central Sole Agencyとのカー用品卸売事業を主力とする合弁会社を設立いたしました。また、平成25年9月にはマレーシアにおいて、JX日鉱日石トレーディング株式会社、MALAYSIAN HARVEST Sdn.Bhd.との業務資本提携により、カー用品小売事業を中心とした事業を開始いたしました。今後も長期的な視点で、将来のさらなる収益拡大に取り組んでまいります。
②財務戦略
財務戦略といたしましては、営業キャッシュ・フローの増大を図るため、国内外において合計27店舗の新規出店、4店舗のスクラップアンドビルドおよびリロケーションを実施するなど、積極的に事業投資を行ってまいりました。
また、資本効率向上と株主還元強化の方針のもと、合計300万株、約46億円の自己株式取得を実施いたしました。期末配当につきましては、1株当たり27円の普通配当に加え、オートバックス誕生40周年を記念して1株当たり10円の記念配当を実施いたしました。その結果、年間配当につきましては64円となりました。
③CSR・ガバナンス
オートバックスグループではCSR活動を重要な経営課題の一つと位置づけております。平成25年9月より、当社西日本ロジスティクスセンターの敷地内および同センター内建物の一部屋根を利用した太陽光発電による売電事業を開始したほか、全国の事業所内での電気使用量やコピー用紙、廃棄物の削減に継続して努めております。その結果、本社および全国7ヶ所の事業所においてISO14001の認証を取得するとともに、当社ホームページにおいて環境レポートを公表いたしました。また、地域社会への貢献活動として、本部・店舗周辺地域の清掃活動の継続的な実施や植樹活動に参加いたしました。今後も全社を挙げて環境に配慮した取り組みを推進してまいります。
また、リスクマネジメントといたしましては、オートバックスグループにおけるリスクの洗い出し、優先順位づけを行い、その対応について執行役員間で共有し、リスク管理の向上を図ってまいりました。さらに、フランチャイズチェン加盟法人のコンプライアンス体制の強化に取り組んでまいりました。