有価証券報告書-第32期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 14:33
【資料】
PDFをみる
【項目】
133項目

業績等の概要

(1)経営成績に関する分析
当連結会計年度(2013年4月1日から2014年3月31日)におけるわが国経済は、政府・日銀による金融・財政政策に伴う円安・株高を背景に、設備投資の増加や雇用情勢の改善がみられるなど、緩やかな景気回復基調が続きましたが、円安効果の一巡や消費税増税前の駆け込み需要の反動減、景気浮揚による労働需給バランスの悪化が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
外食産業におきましては、食材価格及びエネルギーコストが上昇していることに加え、消費税増税に伴う実質所得の低下による影響が懸念されるなど、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような状況の中、「すき家」をはじめとする牛丼カテゴリーの既存店売上高前年比は96.7%、「ココス」、「ジョリーパスタ」をはじめとするレストランカテゴリーの既存店売上高前年比は100.3%、「はま寿司」をはじめとするファストフードカテゴリーの既存店売上高前年比は101.6%となりました。収益面につきましては、米・牛肉価格をはじめとする食材価格の高値圏での推移や電気料金の上昇等により、前年対比減益となりました。
当連結会計年度末の店舗数につきましては、189店舗出店、61店舗退店等により、4,792店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高4,683億77百万円(前年同期比12.2%増)、営業利益81億34百万円(同44.8%減)、経常利益79億57百万円(同42.6%減)、当期純利益は11億3百万円(同78.2%減)となりました。
セグメント別の概況につきましては、次のとおりであります。
①外食事業
外食事業の当連結会計年度の売上高は4,341億97百万円(前年同期比7.7%増)、営業利益は93億7百万円(同38.2%減)となりました。
外食事業における主要カテゴリーの状況は以下の通りです。
(牛丼カテゴリー)
牛丼カテゴリーの当連結会計年度末の店舗数は、109店舗出店、24店舗退店した結果、2,550店舗となりました。内訳は、「すき家」1,984店舗、「なか卯」478店舗(FC20店舗を含む)等であります。
株式会社ゼンショーが経営する牛丼チェーンの「すき家」では、新規出店及び広告宣伝等によるブランド力の強化を行うとともに、「チャプチェ牛丼」(並盛430円)、「コクみそ野菜牛丼」(並盛450円)、「牛すき鍋定食」(580円)をはじめとした鍋メニュー等の新商品を投入し、商品力強化を行ってまいりました。加えて、お客様に安全でおいしい商品を安心して召し上がっていただくために、引き続き品質管理の強化とサービス水準の向上に努めてまいりました。
株式会社なか卯が経営する丼ぶり・京風うどんの「なか卯」につきましては、新商品・季節限定商品の投入や既存商品のブラッシュアップによる商品力の強化と店舗販促の実施により、業績の向上に努めてまいりました。
以上の結果、牛丼カテゴリーの当連結会計年度の売上高は、1,799億49百万円(前年同期比1.0%増)となりました。
(レストランカテゴリー)
レストランカテゴリーの当連結会計年度末の店舗数は、2店舗出店、24店舗退店、グループ内他業態への転換等を行った結果、1,527店舗となりました。
株式会社ココスジャパンが経営するスタンダードレストランの「ココス」につきましては、メニューのラインナップの強化、ごちそう感のあるフェアメニューの投入及び店舗のサービス水準の向上に取り組み、業績の向上に努めてまいりました。
株式会社ビッグボーイジャパンが経営するハンバーグ&ステーキレストランの「ビッグボーイ」等につきましては、メイン商品のブラッシュアップを図ると共に、サラダバー・スープバーの充実やフェアメニューの投入を行うなど、業績の向上に努めてまいりました。
株式会社ジョリーパスタが経営するパスタ専門店の「ジョリーパスタ」につきましては、「パスタならジョリーパスタ」をテーマに、パスタ専門店の魅力をよりお客様へアピール出来るよう、パスタソースの継続的な改良や季節メニューの投入等を行い、一層のおいしさを追求してまいりました。
株式会社華屋与兵衛が経営する和食レストランの「華屋与兵衛」につきましては、お客様の満足度の向上を図るため、安全・安心でおいしい商品の開発及び店舗従業員の教育強化によるサービス水準の向上、労働生産性の改善等に努めてまいりました。
以上の結果、レストランカテゴリーの当連結会計年度の売上高は、1,492億42百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
(ファストフードカテゴリー)
ファストフードカテゴリーの当連結会計年度末の店舗数は、75店舗の出店等を行った結果、609店舗となりました。
株式会社はま寿司が経営する回転寿司の「はま寿司」につきましては、積極的な出店による業容の拡大を図るとともに、商品品質の向上、店舗サービスの強化等に努めてまいりました。
以上の結果、ファストフードカテゴリーの当連結会計年度の売上高は、831億29百万円(前年同期比33.7%増)となりました。
(その他カテゴリー)
その他カテゴリーの当連結会計年度の売上高は、218億75百万円(前年同期比39.9%増)となりました。当カテゴリーの主な内訳は、ピッツア製造販売等の株式会社トロナジャパン、醤油製造の株式会社サンビシ、グループの物流機能を担う株式会社グローバルフレッシュサプライ、備品・ユニフォーム等を調達する株式会社グローバルテーブルサプライ等であります。
②小売事業
小売事業につきましては、当連結会計年度の売上高は341億80百万円、営業損失は12億3百万円となりました。
当連結会計年度における小売事業の内訳は、スーパーマーケット事業を展開する株式会社マルヤ、株式会社マルエイ及び青果販売等の株式会社ユナイテッドベジーズ等であります。
(2)財政状態に関する分析
①資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末の資産につきましては、公募増資の実施による現金及び預金の増加及び189店舗の新規出店等に伴う設備投資等により346億82百万円増加いたしました。
負債につきましては、新規出店のための借入金の増加等により86億10百万円増加いたしました。
純資産につきましては、公募増資の実施等により260億72百万円増加いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
金額
現金及び現金同等物の期首残高186億57百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー211億96百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー△228億91百万円
財務活動によるキャッシュ・フロー268億60百万円
現金及び現金同等物の期末残高443億13百万円
(参考)フリー・キャッシュ・フロー△16億94百万円

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、公募増資の実施、税金等調整前当期純利益及び減価償却費に伴う収入等があった一方、出店に伴う支出、借入金の返済、支払利息、法人税等及び配当金の支払いによる支出等を行った結果、当連結会計年度末には443億13百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益及び減価償却費等により、211億96百万円の資金の増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、新規出店に伴う有形固定資産の取得や関係会社株式の取得による支出等があった結果、228億91百万円の資金の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、公募増資の実施、新規出店に伴う借入等を行った他、配当金支払による支出等を行った結果、268億60百万円の資金の増加となりました。