訂正有価証券報告書-第33期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/07/01 9:07
【資料】
PDFをみる
【項目】
115項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、全体として景気回復基調にはあるものの、米国の利上げ、中国や新興国の景気減速、原油を中心とする資源価格の下落を受け、年初より株式市場が大きく下落する等力強さに欠ける展開となりました。
このような環境の中、外食産業におきましても、景気の先行き不安による個人消費の足踏みや人件費の高止まり、食材価格の高騰の影響からお客様数が減少するなど厳しい経営環境が続きました。
このような状況の下、当社グループの当連結会計年度は、国内・海外合計500店舗体制への基礎作り仕上げ期と位置づけ、「人々の心と体の健康を促進し、フードサービス業を通じ、人類の生成発展に貢献する」という経営理念のもと、店舗価値のさらなる向上を図るべく、成長のための施策を実施いたしました。
国内におきましては、グランドメニューの変更を行い、お値打ち感があり、お客様に受け入れられる商品の開発に努め「大戸屋」ブランドのさらなる強化に取り組みました。
海外におきましては、アジア地域においてはベトナムに第1号店を出店いたしました。また、子会社である大戸屋(上海)餐飲管理有限公司の清算を決議し、FC展開に一本化する等、効率化を図りました。米国におきましては、新業態である「天婦羅まつ井」を出店すると共に「大戸屋Restaurant」事業モデルの構築を進め、「大戸屋」ブランドの確立に努めて参りました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高は26,012百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益600百万円(同4.0%増)、経常利益592百万円(同4.6%減)となり、受取保険金1,004百万円を特別利益に計上する一方、国内外における既存店舗の改装に係る固定資産除却損25百万円、減損損失616百万円、子会社整理損26百万円及び社葬関連費用26百万円を特別損失に計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は304百万円(同11.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 国内直営事業
国内直営事業は「大戸屋ごはん処」7店舗(エトモ市が尾店、イオンモール高の原店、丸井錦糸町店、イオン明石店、テラッソ姫路店、泉北パンジョ店、ウィングキッチン京急蒲田店)の新規出店があり、国内フランチャイズ事業でありました1店舗(パサージオ西新井店)が直営事業となりましたが、3店舗(新宿スバルビル店、イオンモール浦和美園店、相模大野コリドー通り店)の閉店がありました。また、国内直営事業でありました7店舗(赤羽駅東口店、アルカキット錦糸町店、ココリア多摩センター店、テラスモール湘南店、モラージュ菖蒲店、自由が丘南口店、東京オペラシティ店)が国内フランチャイズ事業となりました。
これにより、当連結会計年度における国内直営事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」140店舗、「おとや」等他業態3店舗の総計143店舗となりました。
以上の結果、国内直営事業の当連結会計年度の売上高は14,435百万円(前年同期比2.8%減)となり、営業利益は254百万円(同35.8%減)となりました。
② 国内フランチャイズ事業
国内フランチャイズ事業は、「大戸屋ごはん処」13店舗(LaLaテラス南千住店、函館漁火通り店、高針店、コクーンシティ店、筑紫野美しが丘店、四日市笹川店、エトモ中央林間店、尾張旭店、BiViつくば店、再オープンのイオンモール天童店、西尾店、上田住吉店、福井月見店)の新規出店がありましたが、3店舗(イオンモール天童店、阿佐ヶ谷南口店、呉広店)の閉店がありました。また、国内フランチャイズ事業でありました1店舗(パサージオ西新井店)が国内直営事業となり、7店舗(赤羽駅東口店、アルカキット錦糸町店、ココリア多摩センター店、テラスモール湘南店、モラージュ菖蒲店、自由が丘南口店、東京オペラシティ店)について国内フランチャイズ事業としました。
これにより、当連結会計年度における国内フランチャイズ事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」199店舗となりました。
以上の結果、国内フランチャイズ事業の当連結会計年度の売上高は8,038百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益1,060百万円(同7.2%増)となりました。
③ 海外直営事業
海外直営事業は、当連結会計年度末現在、14店舗(香港大戸屋有限公司が香港に4店舗、OOTOYA ASIA PACIFIC PTE. LTD.がシンガポール共和国に3店舗、AMERICA OOTOYA INC.が米国ニューヨーク州に5店舗、M OOTOYA (THAILAND) CO., LTD.がタイ王国に1店舗、大戸屋(上海)餐飲管理有限公司が中国上海市において1店舗)稼働しており、当連結会計年度の売上高は2,946百万円(前年同期比42.4%増)、営業損失219百万円(前年同期は257百万円の営業損失)となりました。
④ 海外フランチャイズ事業
海外フランチャイズ事業は、当連結会計年度末現在、80店舗(タイ王国において47店舗、台湾において26店舗、インドネシア共和国において5店舗、中国上海市において1店舗、ベトナムホーチミン市において1店舗)を展開しており、当連結会計年度の売上高は253百万円(前年同期比11.0%減)、営業利益48百万円(同41.2%減)となりました。
⑤ その他
その他は、メンテナンス事業、食育事業及び品質管理事業等であり、当連結会計年度末現在、株式会社OTYフィールがメンテナンス事業を、株式会社OTY食ライフ研究所が食育事業等を、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.が当社のプライベートブランド商品(焼魚に使用する魚の加工品)に係る品質管理事業等をタイ王国で行っており、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.が海外向け食材販売の一部を行ったことにより当連結会計年度の売上高は338百万円(外部顧客に対する売上高。前年同期比67.9%増)、営業利益36百万円(前年同期は6百万円の営業損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により2,373百万円を獲得し、投資活動により696百万円を使用し、財務活動により113百万円を調達した結果、当連結会計年度末残高は4,291百万円(前連結会計年度末比71.0%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は2,373百万円(前年同期比91.8%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益924百万円を計上し、減価償却費959百万円等の非資金的費用がありましたが、受取保険金の受取額1,237百万円を計上し、法人税等の支払による支出353百万円があったためであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は696百万円(前年同期比30.1%減)となりました。これは主に、店舗売却による収入80百万円を計上し、有形固定資産の取得による支出689百万円があったためであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果、調達した資金は113百万円(前年同期比33.3%減)となりました。これは主に、借入れによる収入3,400百万円あり、借入金の返済による支出が2,906百万円と配当金の支払額180百万円があったためであります。