有価証券報告書-第51期(2022/03/01-2023/02/28)

【提出】
2023/05/25 9:00
【資料】
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【項目】
143項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)ファッション動向の変化について
一般に、ファッション動向は常に変化する流行に左右されることから、当社グループが属するファッション衣料業界におきましては、業績に対する流行の影響を排除することは困難であります。また、主要顧客である若年層向のマーケットにおける同業他社との競争は熾烈であります。
当社グループでは、複数のブランドを持つことにより広範囲のファッションをカバーし、また、1週間単位で事業部毎に各店責任者が集まり、販売動向、在庫動向等の検証を行う等、流行に即した商品企画および仕入に努めております。
(2)出店政策について
①テナント出店について
当社グループは、主として駅ビルや商業施設等にテナントとして出店しております。これは集客力を有する駅ビル等に出店することで販売力を確保すること、周辺環境や人の流れの変化に迅速に対応し出退店によるスクラップアンドビルドを行う際に過剰な固定資産や設備の保有を極力避けることを目的とするものであります。
当社グループは、今後もストアブランドを保ちながら、駅ビルや商業施設等へのテナント店舗を中心に積極的な出店を進めていく方針であります。
また、出店先の選定にあたり、賃借料、商圏人口、特に衣料品に関しては主要顧客である若者に魅力ある出店先であるかどうか等を総合的に勘案することで、効率的な店舗展開を図っております。当社グループにとって魅力的な出店先が充分に確保できない場合には出店数を縮小する可能性があるほか、店舗の出店数、出店場所、出店時期等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
さらに、テナント店舗の出店にあたり店舗賃借のための保証金の差し入れを行っているため、2023年2月末時点において保証金が総資産の10.5%を占めております。当社グループは大手デベロッパーへの出店がほとんどでありますが、倒産その他賃貸人の事情により保証金の全部または一部が回収できない可能性があります。
②スクラップアンドビルドに伴う費用について
当社グループは、ファッショントレンドの変化を迅速かつ正確に読み取り新しい業態を開発する一方、時流に合わなくなった古い業態は積極的に見直しております。一般に小売業界におきましては開店後の経過等により既存店舗の売上は減少する傾向にあることから、当社グループでは新規出店に加えて、既存店舗におきましても商品構成の見直し、業態変更、必要な場合は退店を行う等、スクラップアンドビルドを積極的に行うことで店舗全体の活性化を図っております。当社グループでは、このような事業再構築のための費用が、いわば必要経費的に発生するものと認識しております。
(3) 大規模感染症等による影響について
新型コロナウイルス感染症のような世界的な大規模感染症の拡大により、生産工場の閉鎖、店舗の休業等、仕入・売上双方に大きな影響が出る可能性があり、仕入においては、調達先の多様化を進めております。また、ECに注力するなど販売チャネルを多角化して売上を確保できるよう努めております。
(4) 気候変動について
アパレル業界では季節による消費者の購買動向に合わせ販売商品を生産・調達しておりますが、気候変動により、生産・調達した商品が販売不振となるリスクがあります。当社グループではいち早く販売商品を切り替えることができるよう4週間で調達販売のサイクルを終了する4週間MDの徹底と推進に努めております。
(5)顧客情報の管理について
当社グループでは、顧客情報の管理には細心の注意を払っておりますが、顧客情報の外部漏洩事件が発生した場合には、当社グループの信用力が低下する等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)為替変動の影響について
当社グループの商品のほとんどを輸入に依存していることから、為替相場の急激な変動による仕入れ価格の高騰によって売上総利益率の悪化をもたらす可能性があります。特に、当社グループの売上に占める比率が35.6%を占める雑貨事業においては、販売価格の上限を設定している商品もあることなどから、悪影響を及ぼす可能性があります。