有価証券報告書-第27期(平成26年3月1日-平成27年2月28日)

【提出】
2015/05/28 13:05
【資料】
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【項目】
114項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や金融政策を背景に株式市場の伸長や企業収益の緩やかな回復基調が続くものの、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動による個人消費の落込みや、円安による原材料価格の上昇等、国内景気の下振れリスク要因もあり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは経営資源の集約と経営効率を向上させるため、平成26年6月1日付でTSUTAYA事業を運営する株式会社サンレジャーと株式会社ケイ・コーポレーションを合併し、社名を株式会社Vidaway(ヴィダウェイ)といたしました。また、本部経費の削減とノウハウの共有を目的に、グループ各社のゲームソフト、音楽・映像ソフト、書籍等の商品部を連結子会社に移管し、さらに、新星堂の管理部を当社に統合するなど、グループのシナジー効果を高めてまいりました。
営業面におきましては、WonderGOO事業の既存店収益改善のため、従来の商品構成と売場レイアウトを見直し、大型の文具売場やコンビニエンスストア(ファミリーマート)、カフェ併設のベーカリーショップの導入など、新たな店舗価値の向上に取り組んでまいりました。また、コスト削減策として、売上高に連動した人件費抑制、新星堂事業とWonderGOO事業のネットショップの統合など経営効率の改善に努めました。しかしながら、当社グループの主要商材である音楽・映像ソフト及びゲームソフトの売上が低調に推移したため、収益面では厳しい結果となりました。
当連結会計期間末の店舗数については、WonderGOO事業91店舗(内、FC16店舗)、WonderREX事業19店舗(内、FC1店舗)、TSUTAYA事業83店舗、新星堂事業130店舗、合計323店舗となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は83,898百万円(前年同期比4.6%減)、販売費及び一般管理費は27,124百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益168百万円(前年同期比80.9%減)、経常利益371百万円(前年同期比65.4%減)、当期純損失については113百万円(前年同期は当期純利益1,130百万円)となりました。
報告セグメント別の概況は以下のとおりです。
WonderGOO事業におきましては、音楽・映像ソフトやゲームソフトの大型タイトルの発売があったものの、発売タイトルの減少に伴うパッケージソフト市場の縮小や、スマートフォン及びインターネットの普及による無料コンテンツやネット通販の影響により、既存商材の販売は厳しい状況が続いております。このような状況の中、従来の商品構成と売場レイアウトを見直し、新たな収益の柱を構築するための既存店の改装を行いました。特にWonderGOO茂原店では大型の文具売場やカフェ併設のベーカリーショップの導入などを実施し、WonderGOO那珂湊店はファミリーマートとTSUTAYAを一体化させたTSUTAYA那珂湊店としてリニューアルオープンいたしました。
これらの結果、WonderGOO事業の売上高は45,656百万円(前年同期比12.5%減)、営業利益399百万円(前年同期比36.6%減)となりました。
WonderREX事業におきましては、WonderGOO事業の2店舗を収益性の高いリユース業態へ転換いたしました。また、WonderREX茂原店を移転増床し、1,000坪を超える大型リユース・エンタテインメントショップとしてオープンいたしました。同店は専門性の高い品揃えとブランド・貴金属の買取商談ルームを設ける等、サービス面の強化に加え、カフェ自販機やキッズスペースを充実させることにより女性やご家族がご来店しやすい環境を整えました。
これらの結果、WonderREX事業の売上高は5,973百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益238百万円(前年同期比11.0%減)となりました。
TSUTAYA事業におきましては、連結子会社間の合併を実施し、本部コストの削減や業務効率の改善により、事業収益の向上を図りました。また、大型複合店であるTSUTAYA八戸ニュータウン店を新規出店いたしました。同店はカフェやフード等の取り扱いに加え、女性向けのワークショップやカルチャーイベントを積極的に開催しており、地域のお客様との繋がりを大切にすることをコンセプトにしております。その他、既存店の運営体制の見直しに加え、独自で展開している有料の年間会員サービス「ファースト会員」による安定的な収益確保を図ってまいりました。
これらの結果、TSUTAYA事業の売上高は15,383百万円(前年同期比21.1%増)、営業利益202百万円(前年同期は36百万円の営業損失)となりました。
<新星堂事業>新星堂事業におきましては、差別化戦略として商業施設内においてアーティストのライブ等が行えるイベント連動型店舗の出店及び移転改装や、新規アイテムとしてゲームソフトや中古トレカ、アミューズメント機器を導入いたしました。また、賃料等の物件費削減や、スタンプ値引きの抑制により販管費の低減を図ってまいりました。しかし、新店・移転改装の出店経費、宣伝費などの一時経費の増加に加え、主要商材である音楽・映像ソフトのヒット商品及び主力アーティストの新譜の減少により、売上が低調に推移したため収益面では厳しい結果となりました。
これらの結果、新星堂事業の売上高は16,615百万円(前年同期比3.1%減)、営業損失781百万円(前年同期は22百万円の営業損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ363百万円増加し、2,423百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動によるキャッシュ・フローは、主にたな卸資産の増加により1,083百万円資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益が19百万円、減価償却費が1,357百万円等により1,373百万円の資金の増加(前年同期は251百万円の資金の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得380百万円、敷金及び保証金の差入による支出により296百万円資金が減少したものの、有形固定資産の売却133百万円、敷金及び保証金の回収による収入739百万円等により27百万円の増加(前年同期は314百万円の資金の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増額により210百万円、長期借入による収入1,430百万円により資金が増加したものの、長期借入金の返済による支出で2,185百万円、リース債務の返済による支出で358百万円資金が減少したことにより1,036百万円の減少(前年同期は183百万円の資金の減少)となりました。