有価証券報告書-第22期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 14:59
【資料】
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【項目】
126項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の経済政策や金融緩和を背景にした円高是正、株価上昇により企業業績や個人消費の持ち直しの動きが見られ、景気はゆるやかな回復基調で推移いたしました。
当社グループの属する医療業界におきましては、近年の診療報酬の増額改定により医療機関の経営環境は改善傾向にあり、新生MEJ(メディカルエクセレンスジャパン)の発足に伴い日本医療の海外展開に向けた動きが本格化しようとしているものの、増加を続ける社会保障費の抑制や消費税増税後の対応等、医療機関をとりまく環境は一層厳しくなっており、販売価格交渉における価格下げ圧力も依然として厳しい状況が続いております。
このような経済状況のもと当社グループにおきましては、プロジェクト案件・メーカー各社及びルーチン受注が拡大し、当初計画を上回る規模で推移いたしました。また、M&Aの実施により医療機器・消耗品を販売する会社の業績が寄与したこと、調剤薬局事業において新規開拓が進んだこと等により売上高は拡大いたしました。営業利益につきましては、トータルパックプロデュース事業が好調であったこと、メディカルサプライ事業及び調剤薬局事業において経営効率化が進んだこと等から、堅調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は259,189百万円(前連結会計年度比15.5%増)、営業利益は13,857百万円(前連結会計年度比10.5%増)、経常利益は14,754百万円(前連結会計年度比8.6%増)、当期純利益は8,523百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。
セグメントごとの業績を示しますと次のとおりであります。また、当連結会計年度より、従来、「トータルパックシステム事業」としていた報告セグメントは、「トータルパックプロデュース事業」に名称を変更しております。なお、セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。
① トータルパックプロデュース事業
トータルパックプロデュース事業におきましては、大型プロジェクト案件の完成件数が期末に集中し、追加備品の受注等もあり順調に仕上がるとともに、海外案件に向けた動きも進捗いたしました。加えて、メーカー系各社において手術室・ICU等のユニットや医療ガスパイピング、介護用浴槽やリハビリ機器等の販売も順調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は96,059百万円(前連結会計年度比20.6%増)、セグメント利益(営業利益)は9,369百万円(前連結会計年度比2.8%増)となりました。
② メディカルサプライ事業
メディカルサプライ事業におきましては、SPD施設の新規受託の獲得や在庫管理の効率化の実施、専門領域の診療材料販売における新規受注の拡大等により堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は121,196百万円(前連結会計年度比13.5%増)、セグメント利益(営業利益)は2,156百万円(前連結会計年度比20.7%増)となりました。
③ ヘルスケア事業
ヘルスケア事業におきましては、一部有料老人ホームにおいて、運営の立て直し中であること、介護・リハビリ施設の新規開設に伴う先行費用が発生し、黒字化への進捗が遅れていること等から目標値に対し未達となりました。患者向け食事提供サービスにおきましては、食材の価格上昇に伴う発注献立の見直しを行うとともに、営業力の強化により東日本地区を中心に顧客を拡大いたしました。
以上の結果、売上高は18,872百万円(前連結会計年度比2.1%増)、セグメント利益(営業利益)は577百万円(前連結会計年度比39.5%増)となりました。
④ 調剤薬局事業
調剤薬局事業におきましては、昨年度に実施したM&Aや新規店舗の出店による店舗数の増加や在宅調剤の拡大等により売上高が増加するとともに、経営コストの削減や店舗運営の効率化等により営業利益につきましても増加いたしました。
以上の結果、売上高は21,867百万円(前連結会計年度比19.9%増)、セグメント利益(営業利益)は1,972百万円(前連結会計年度比23.5%増)となりました。
⑤ その他
その他におきましては、動物病院事業は計画通り進捗した一方、理化学機器の販売事業については低調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は1,192百万円(前連結会計年度比2.6%減)、セグメント利益(営業利益)は127百万円(前連結会計年度比17.6%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末残高の17,790百万円から3,442百万円増加し、21,233百万円となっております。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは 13,796百万円の収入(前連結会計年度比2,677百万円収入増)となりました。これは主に、売上債権が16,555百万円増加し、法人税等を5,839百万円支払った一方、仕入債務が18,484百万円増加し、税金等調整前当期純利益を14,567百万円、減価償却費を1,820百万円計上したこと等によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは 8,293百万円の支出(前連結会計年度比163百万円収入増)となりました。これは主に、短期貸付金の回収による収入が1,932百万円、長期貸付金の回収による収入が1,214百万円あった一方、長期貸付けによる支出が5,705百万円、有形固定資産の取得による支出が3,727百万円あったこと等によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは 2,166百万円の支出(前連結会計年度比2,896百万円支出増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が5,060百万円、短期借入金の純増加額が2,786百万円あった一方、長期借入金の返済による支出が4,809百万円、自己株式の取得による支出が2,348百万円、配当金の支払額が1,857百万円、社債の償還による支出が1,174百万円あったこと等によるものであります。