有価証券報告書-第21期(平成25年1月1日-平成25年12月31日)

【提出】
2014/03/31 14:07
【資料】
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【項目】
102項目

事業等のリスク

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、リスク発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループの有価証券に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、以下の事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)アークランドサカモト株式会社との関係について
当社は外食事業の経営を目的として、アークランドサカモト株式会社の100%出資子会社として設立され、連結子会社(当連結会計年度末現在、アークランドサカモト株式会社が当社株式の発行済株式総数の65.9%を保有)となっております。
同社との取引は、主に当社の一部店舗及び同社が運営するホームセンター内のフードコート等の賃借と、同社のホームセンターでの消耗品の購入があります。店舗及びフードコート等の賃借取引の取引条件につきましては、各出店地の賃料相場を基に、それぞれの総投資額及び投資回収期間などを考慮して、両者協議の上、賃借料を決定しております。また、消耗品の購入については、利便性を考慮して購入しているものであり、購入価格は他の一般消費者と同等であります。
また、当社取締役のうち、当社取締役会長 坂本勝司が、同社の代表取締役会長を兼任しております。坂本勝司については、当社設立時の代表取締役社長であり、かつ、当社の創業者としての見地及び経営者としての高い見地から当社の業務執行に必要な意見を行うために現職に就いております。
同社は、今後も当社を連結子会社として維持する方針でありますが、同社グループにおける事業戦略などが変更された場合には、当社グループの業績もしくは事業展開に影響を与える可能性があります。
(2)「かつや」への依存について
当社グループの主力事業はかつや直営飲食事業及びFC事業であり、当連結会計年度における売上高の92.5%を占めており、また、当連結会計年度末の店舗数におきましても、「かつや」店舗数247店(直営103、FC144)であり、その他業態は11店舗であります。今後もかつや直営飲食事業及びFC事業は当社グループの主力事業として、積極的な新規出店を続けてまいりますが、一方で、「かつや」に次ぐ新規業態の開発を積極的に行い、多店舗化に向けた経営体制の確立を強化する所存であります。しかしながら、食材調達が安定的に確保できなかった場合や国内景気の悪化などにより、当事業の展開に何らかの支障が生じた場合、また、とんかつに対する消費者の嗜好に変化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)FC展開について
当社グループはFC加盟店(以下「加盟店」という。)による「かつや」店舗の出店を積極的に進めることを今後の事業拡大の基本方針としております。今後のかつやFC事業の発展を見据え、FC管理業務を行うFC本部体制の強化に努めておりますが、今後、FC本部体制の構築が事業拡大に伴って進展しない場合、又は、加盟店の発掘、店舗物件の確保が想定どおり進捗せずFC店舗が計画どおり出店できない場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4)FC加盟契約締結後の出店状況について
当社グループは、FC加盟希望者とFC加盟契約(以下「加盟契約」という。)を締結し、加盟契約に定めた区域(エリア)において、当社グループが定める商標の使用によって加盟店が店舗を自ら開店し、経営する権限を付与しております。また、加盟契約では、契約締結後6ヶ月以内に出店することになっており、出店場所の確保は加盟店側の責任としておりますので、加盟店が出店場所を確保できなかった場合でも当社グループがその責任を負わないこと及び加盟店から収受するFC加盟金(以下「加盟金」という。)は、理由の如何を問わず一切返還しないものと定められております。
なお、未出店となっている加盟契約に関しては、各加盟店の出店意欲及び加盟金は返還しないことを改めて確認しておりますが、今後において契約解除の理由などを考慮して当社グループが加盟店に対して加盟契約解除に伴う費用を支払う可能性もあり、その場合は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5)競合について
当社グループの事業領域である外食業界では、コンビニエンスストアによる弁当、惣菜類の販売といった他産業からの参入や大手チェーン店の急速な店舗展開などにより、競争が激化しております。
そのような中で当社グループは、既存商品のブラッシュアップやフェアメニューの強化など、競合他社との差別化に向けた施策を講じながら収益力の向上に努めてまいる所存であります。しかしながら、今後、他の外食業者や中食業者を含めた競合他社との競争が更に激化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(6)食材の調達について
当社グループは、豚肉、米、野菜等の食品を扱っているため、口蹄疫や鳥インフルエンザ、BSE等の疫病の問題、又は天候不順などによる農作物の不作や残留農薬などの問題等により食材の調達に影響を受ける可能性があります。調達ルートを複数確保するよう努めておりますが、食材の安定的な確保に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(7)店舗物件の確保について
当社グループは不動産業者等からの物件情報を入手し、出店先の立地条件、賃借条件など当社グループの出店基準に合致した物件への出店を決定しておりますが、当社グループの出店基準に合致した店舗物件の確保が想定どおり進捗せず、新規店舗が計画どおり出店できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(8)人材の確保・育成について
当社グループは、新規出店等の業容の拡大に伴い、社員及びパート・アルバイトの採用数の増加及びパート店長制度の充実を図っておりますが、雇用情勢の改善、若年層の減少などにより、人材の確保及び育成が計画どおりに進捗しなかった場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(9)法的規制について
①食品衛生法
当社グループが運営する各店舗は「食品衛生法」により規制を受けております。「食品衛生法」は、食品の安全性確保のため公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、国民の健康の保護を図ることを目的とした法律であります。
飲食店を営業するにあたっては、食品衛生責任者を置き、厚生労働省令の定めるところにより都道府県知事の許可を受ける必要があります。当社グループにおきましては、自社での定期的な衛生点検に加え、専門業者による衛生検査や細菌検査等の店舗衛生点検を直営・FC全店に対し客観的な観点から実施しており、安全な商品を消費者に提供するための衛生管理を徹底しておりますが、万一、食中毒等の事故が起きた場合は、この法的規制により食品等の廃棄処分、一定期間の営業停止、営業の禁止、営業許可の取消しを命じられるというリスクがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
②中小小売商業振興法
当社グループがFC展開を行う上で、「中小小売商業振興法」による規制を受けております。これにより当社グループのFC事業の内容やFC加盟契約書の内容を記載した法定開示書面の事前交付が義務付けられております。
当社グループは加盟店としての出店希望者と充分な面談の上、FC加盟契約を締結しており、本書発表日現在、FC加盟契約に関する訴訟や紛争はありませんが、加盟店からFC加盟契約に関する訴訟が提起された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③短時間労働者に対する社会保険の適用拡大について
当社グループは飲食店を多店舗展開しているため、多くの短時間労働者を雇用しておりますが、今後、短時間労働者への社会保険の適用基準の拡大が行われた場合には、社会保険料の増加、短時間労働者の就労希望者の減少等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(10)敷金及び保証金の回収について
当社グループは賃借による出店形態を基本としております。店舗の賃借に際しては家主へ敷金及び保証金を差し入れております。契約に際しては、物件所有者の与信管理を慎重に行っておりますが、今後契約期間満了による退店等が発生した際に、物件所有者の財政状態によっては回収不能となる場合があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(11)減損会計について
当社グループの店舗の営業成績に悪化が見られ、その状況の回復が見込まれない場合、固定資産及びリース資産について減損会計を適用する場合があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(12)自然災害の発生について
当社グループは、全国各地に店舗を出店しておりますが、地震を中心とした自然災害が発生した場合、商品や建物の損傷、停電や断水などのライフラインの遮断、物流網の混乱による食材供給の遅れ等により、店舗の営業に支障をきたす場合があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(13)海外展開におけるカントリーリスクについて
当社グループは、海外での事業展開を目的に積極的に海外進出を行っておりますが、進出国における政情、経済、法規制などの同国特有のカントリーリスクにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(14)為替リスクについて
当社グループ会社の現地通貨建ての資産・負債等は、連結財務諸表作成のために円換算されます。したがって、為替相場の変動により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。