有価証券報告書-第152期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)
コーポレート・ガバナンスの状況
(1) 【コーポレート・ガバナンスの状況】
① 企業統治の体制の概要等
当行のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、長期安定的な企業価値の向上を図るために、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題として認識し、株主の皆さまやお客さまをはじめ、地域社会、お取引先、従業員等の全てのステークホルダーと良好な関係を築くとともに、取締役・監査役制度を軸に迅速で透明性を重視した企業経営に努めることであります。
イ 会社の機関の内容
当行の取締役会は、社外取締役3名を含む8名の取締役(有価証券報告書提出日現在)で構成され、毎月の定時取締役会のほか、必要に応じ機動的に臨時取締役会を開催し、法令で定められた事項や経営に関する基本方針を決定するとともに、適時適切に業務執行に関する報告を求め、業務執行に関する監督機能を果たしております。
また、業務執行の迅速化及び機能化を目的に、平成14年1月より「執行役員制度」を導入するとともに、主に常務執行役員以上で構成する「経営会議」を設置(原則月3回開催)し、経営の意思決定・監督を行う取締役の機能と業務執行を行う執行役員の機能を分離し、それぞれの役割と責任の明確化及び効率的な経営の実現に努めております。経営会議は、取締役会付議事項の立案を行い、取締役会の決定した基本方針に基づいてその総合的執行方針を確立するため、経営に関する重要な事項を協議決定し、併せて業務執行の全般的統制を行っております。
さらに、役員人事並びに報酬等の透明性を高め適正な組織運営を図ることを目的として、取締役会より委任を受けた「役員人事報酬委員会」を設置しております。
当行は社外監査役を含めた監査役による監査体制が経営監視機能として有効であると判断し、監査役設置会社形態を採用しており、社外監査役2名を含む4名の監査役(有価証券報告書提出日現在)からなる監査役会(原則月1回開催)が取締役の職務執行状況を監査しているほか、経営会議や行内の主要会議・各種委員会には常勤監査役が出席し、意思決定のプロセスや取締役の職務執行状況を監査しております。
また、独立役員である社外取締役も選任しており、経営の透明性確保とコーポレート・ガバナンス体制の更なる強化を図っております。
(業務執行・経営の監視の仕組み)
ロ 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
会社法第362条第4項第6号に規定する「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備」についての基本方針の概要と運用状況の概要は以下のとおりであります。
(ⅰ) 業務の適正を確保する体制の概要
(コンプライアンス体制)
コンプライアンス(法令等遵守)につきましては、銀行の持つ社会的責任と公共性を強く認識し、経営の最重要課題の一つとしてとらえ、取締役が誠実にかつ率先垂範して取り組みます。
コンプライアンスの基本方針や態勢等について審議等を行うコンプライアンス委員会を設置します。また、統括部署として経営管理部内にコンプライアンス統括室を設置し、その下に本部各部の次席クラスをコンプライアンス統括室兼務調査役として配置するとともに、各部店にコンプライアンス責任者及び同担当者を配置します。
コンプライアンス態勢の整備・確立のために必要な基本的事項を「法令等遵守規定」に定め、これに則り、「鳥取銀行倫理規定」や「コンプライアンス・マニュアル」を制定の上、全役職員に配布・活用し、法令等違反の未然防止に努めます。
取締役会は、コンプライアンス実現のための実践計画である「コンプライアンス・プログラム」を半期毎に制定し、担当部門を明確にした上で全行を挙げてその実践に努めます。コンプライアンス統括室は進捗状況について取締役会へ報告し、また、監査部はコンプライアンスの徹底・遵守状況を検証し、取締役会へ報告します。
行内でコンプライアンス違反を発見した場合、またはそのおそれがあると判断される場合の通報方法として、ホットライン(内部通報)制度を設け、行内外に通報窓口を設置しております。当行は通報者を擁護し、人事処遇等において不利益な取扱いをいたしません。
お客さまの保護及び利便の向上の観点や、業務の健全性及び適切性の観点から、「顧客保護等管理方針」を定め、組織体制や必要な内部管理規定を整備するとともに、お客さまの視点から業務を捉えなおし、不断に検証し改善していくことによって、管理態勢の整備・確立を図ります。
<反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備>公共の信頼を維持し、業務の適切性及び健全性を確保するため、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力との関係を一切遮断するとともに、これら勢力からの不当要求には関連会社も含めた組織全体で対応いたします。
このため、「反社会的勢力対応規定」及び「コンプライアンス・マニュアル 反社会的勢力対応編」を制定し、経営管理部お客様センターを統括部署とし、本部及び各営業店に不当要求防止責任者を配置する等の行内体制を整備するとともに、各部署の役割を明確にします。また、反社会的勢力に関する情報収集、行員への研修活動、外部専門機関との緊密な連携等に努めます。
また、各種預金規定や約定書・契約書等に暴力団排除条項を盛込み、預金・融資取引を含めすべての新規取引に応じないとともに、既存取引先が反社会的勢力と判明した場合は速やかに取引関係の解消に努めます。
(リスク管理体制)
当行の業務運営におけるリスク管理の基本指針である「リスク管理統括規定」を制定し、当行における各リスクの所在と区分を定義するとともに、経営管理部を統括部署として各リスクの管理部署及び管理における取締役会をはじめとする各階層の役割と責任を明確化します。
「リスク管理統括規定」に基づき、経営陣の積極的な関与のもと、各リスク管理方針、諸規定等の整備、リスク管理手法・コントロール手法の高度化への取り組み、及びそのノウハウの蓄積と活用を行います。
各リスク管理部署は、主管するリスクの管理状況を定期的にまたは必要に応じてリスク管理統括部署へ報告し、リスク管理統括部署は各種リスクの運営管理状況を集約し、有効性、適切性等を検証・評価して担当役員に報告するほか、定期的に取締役会等に報告します。
監査部は、各部店について各種リスク管理方針及び管理規定等に基づいた適切な業務運営がなされているか等に関し、定期的、又は必要に応じて検査・監査を行い、定期的に取締役会等に報告するとともに、必要に応じて関係部署に対し改善提言等を行います。
自己資本管理については、「自己資本管理規定」に基づき、経営統括部を管理部署として自己資本管理態勢の整備・確立に積極的に取り組みます。また、適正に自己資本比率を算定するとともに、自己資本充実度の評価における自己資本及びリスクを明確に定め、継続的に自己資本の充実度の評価、モニタリング及びコントロール等を行い、取締役会等へ報告し、リスクに見合った十分な自己資本を確保します。
不測の事態に即応するため「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」を整備し、各事象を想定した訓練の実施に努めます。
(取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する事項)
取締役会及び経営会議等の重要会議の議事録は、各会議の事務局が行内規定等に基づき作成・保存します。
また、取締役が最終決裁権限者となる稟議書等も作成部署が適切に保存します。
(取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
取締役会は、毎月の定時取締役会のほか、必要に応じ機動的に臨時取締役会を開催し、法令で定められた事項や経営に関する基本方針を決定するとともに、適時適切に業務執行に関する報告を求め、業務執行に対する監督機能を果たします。
業務執行の迅速化及び機能化を目的に、執行役員制度を導入し、主に常務執行役員以上で構成する経営会議を原則月3回開催することで経営の意思決定・監督を行う取締役の機能と業務執行を行う執行役員の機能を分離し、それぞれの役割と責任の明確化及び効率的な経営の実現に努めます。
組織規定、業務分掌規定及び職務権限規定等を定め、組織全体の業務執行が適切かつ効率的に行われるよう整備します。
(当行グループにおける業務の適正を確保するための体制)
当行と関係会社は、連結経営の健全性の確保かつ業務の適正な遂行のため、一体となってリスク管理並びにコンプライアンス態勢の確立等、内部統制システムの構築に努めます。
当行と関係会社は、企業集団における業務の適正を確保するため、「関係会社連携規定」を定め、効率的な運営を通して相互の利益と発展に努めます。
当行は、ステークホルダーに対して当行グループの業績・活動を適切に開示するため、財務報告の信頼性を確保するために必要十分な内部統制を整備・運用します。
当行は、関連会社に対して外部監査人等と連携しながら監査並びに検査を行い、健全な経営体質を確保することに努めます。
(監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制)
監査役の監査業務を補助すべき監査役スタッフを監査部内に置き、監査役スタッフの取締役からの独立性を確保するため、監査役スタッフは、「職務権限規定」に基づき、監査役以外からの指揮命令を受けないものとし、監査役スタッフの人事異動については、事前に監査役と協議を行います。
取締役及び使用人は、法律に定めた事項のほか、監査役会に報告すべき事項及び当行の経営に影響を及ぼす重要事項について、「監査役への報告基準」に基づき、監査役会へ報告します。また、監査役に対して、取締役会、経営会議等の重要会議及び経営会議の諮問機関として設置した各種委員会等への出席を求め、その内容について報告を行います。
当行の関係会社の役職員は、「関係会社連携規定」に基づき、当行監査役から業務執行に関する事項について報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行います。
当行の関係会社の役職員は、法令等の違反行為等、当行または当行の関係会社に著しい損害を及ぼすおそれのある重要事項については、「関係会社連携規定」に基づき、直ちに当行の経営統括部へ報告を行い、経営統括部長は当行監査役への報告を行います。
監査役へ報告を行った取締役及び使用人、並びに関係会社の役職員に対し、「監査役への報告基準」、「関係会社連携規定」に基づき、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止します。
監査役がその職務の執行について当行に対し費用の前払い等の請求をしたときは、当該請求に係る費用が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかにその費用の処理を行います。
当行は、監査役会及び会計監査人とそれぞれ定期的に会合を持ち、相互認識を深めるよう努める他、当行のリスク管理統括部門・コンプライアンス部門・内部監査部門は、監査役と連携をとることにより、監査役の監査の実効性確保に努めます。
(ⅱ) 業務の適正を確保する体制の運用状況の概要
(コンプライアンス体制)
・役員による支店コンプライアンス指導と支店長へのコンプライアンス・マネジメント指導を実施しました。
・平成27年度はコンプライアンス委員会を13回(定例開催12回、臨時開催1回)開催し、コンプライアンス上の課題の抽出、及びその対応策について審議を行いました。
・平成27年12月に「倫理規定」を改定するとともに、特定個人情報保護方針等、規定新設改定を踏まえ「コンプライアンスマニュアル(基本編)」を平成28年1月に改定し、コンプライアンス体制の整備を実施しました。
・全職員を対象とする共通テーマでの教育として、コンプライアンス拠点研修会の開催、階層別研修によるコンプライアンス指導の充実を図るとともに、平成27年度については、「コンプライアンスにおけるマネジメント発揮の重要性」、「金融商品販売における不正・不祥事件の未然防止」をテーマとし、外部講師による部店長向けコンプライアンス研修を開催しました。
・内部通報制度の実効性強化のため、行内通報ルートにおける内部通報窓口を経営管理部長1名体制から、コンプライアンス統括室室長を加えた2名体制へ変更し、通達及びポスター掲示により、全行員へ周知しました。
・平成27年12月14日よりマイナンバーの収集を開始するにあたり、特定個人情報保護に関する各種規定等を制定し、特定個人情報の管理態勢の整備を実施しました。
・反社会的勢力の取引排除については、アンチマネーローンダリングシステムを利用し、入口での反社会的勢力との取引排除に努めています。
(リスク管理体制)
・リスクに関する各種委員会を開催し、リスクの抽出、対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行うとともに定期的に取締役会に報告し協議を行いました。
・平成27年度リスク管理方針に基づく施策の実施状況について評価を行うとともに、平成28年度のリスク管理方針と自己評価を考慮した施策を策定しました。
・流動性に係る健全性を判断するための指標として簡易版流動性ガバレッジ比率等を用いることとし、平成28年3月に流動性リスク管理規定を改定しました。
・監査部は監査方針及び内部監査計画を策定し、取締役会で承認を得た上で監査を実施しています。
・経営統括部は経営計画、資本計画等に基づき、自己資本充実に関する施策を必要に応じて取締役会等へ立案し各種施策を実行しました。
・平成27年度は9月に首都直下型地震を想定したBCP訓練、及び11月に鳥取市での地震発生を想定した休日発災訓練を実施したほか、地銀共同センターが主催するBCP訓練に参加しました。
(取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する事項)
・取締役会や経営会議、各種委員会等の重要会議の議事録、及び取締役が最終決裁権限者となる稟議書等について各事務局において適切に保存しています。
(取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
・取締役会は、11回の定時取締役会を開催し、法令で定められた事項や経営に関する基本方針を決定するとともに、業務執行に関する報告を求め、業務執行に対する監督機能を果たしています。
・業務執行の迅速化及び機能化を目的に、執行役員会議を12回開催し、また主に常務執行役員以上で構成する経営会議を41回開催することで、経営の意思決定・監督を行う取締役の機能と業務執行を行う執行役員の機能を分離し、それぞれの役割と責任の明確化及び効率的な経営の実現に努めています。
・社外取締役は、取締役会における議論に積極的に関与するため、取締役会議案の事前説明や各種情報提供を適時受けています。
(当行グループにおける業務の適正を確保するための体制)
・「関係会社連携規定」を制定し、当行及び関係会社で構成する当行グループの業務の適正を確保しています。
・当行は、関係会社のコンプライアンス体制の点検結果を受領するとともに、各社のコンプライアンスプログラムの目標設定と実施結果を確認しました。
(監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制)
・平成27年4月に「監査役への報告基準」「関係会社連携規定」を改定し、監査役へ報告をした当行役職員、及び関係会社役職員が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを規定化しました。
・監査役に対し経営会議や取締役会、各種委員会への出席を求め、各部からの情報収集が可能な態勢となっているほか、代表取締役等は監査役、及び会計監査人と定期的な意見交換を実施することにより相互認識を深めるとともに、監査役会と監査部は定例の意見交換を行い、リスク統括部門・コンプライアンス部門は監査役と決算監査面談時に意見交換を行うことで、監査役の監査の実効性確保に努めています。
② 内部監査及び監査役監査の状況
当行は監査役会設置会社であり、社外監査役2名を含む4名の監査役(有価証券報告書提出日現在)からなる監査役会が取締役の職務執行状況を監査しております。
さらに、監査部による内部監査を総勢11名で定期的に実施しており、その結果は随時取締役会へ報告しております。
また、社外の複数の弁護士事務所と顧問契約を締結し専門的な視点に基づく助言等を受けるとともに、会計監査人からも、随時専門的な視点に基づく助言等を受けております。
取締役及び使用人は、法律に定めた事項のほか、監査役会に報告すべき事項及び当行の経営に影響を及ぼす重要事項について、監査役会へ報告します。また、監査役に対して、取締役会、経営会議等の重要会議及び経営会議の諮問機関として設置した各種委員会等への出席を求め、その内容について報告を行っております。
監査役と監査役会は、会計監査人と定例会合を開催するなど緊密な連携を保ち、積極的に意見及び情報交換を行うとともに、会計監査人から監査計画の概要を受領し、会計監査人が把握した内部統制の状況、リスクの評価及び監査重点項目等について説明を受け意見交換を行っております。
当行のリスク管理統括部門・コンプライアンス部門・内部監査部門は、監査役と連携をとることにより、監査役の監査の実効性確保に努めることとしております。
③ 社外取締役及び社外監査役
当行は、企業統治において客観的且つ中立的立場から経営を監視することが重要であると考え、社外取締役3名並びに社外監査役2名を選任しております。
社外取締役山脇彰子氏は、全日本空輸株式会社において初めての女性支店長を務めるなど要職を歴任、幅広い知識と豊富な経験を有しております。これらの点や客観的な視点を当行の経営全般と監督機能の強化に活かしていただけると判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏は当行の取引先でありますが、取引条件は一般の銀行取引と同様であり、一般株主と利益相反が生じるおそれがないものと判断し、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外取締役芦崎武志氏は、都市銀行において要職を歴任したほか、債権回収に関する企業の代表を務めるなど、銀行業務や債権管理に関する高度な知識と経験等を有しております。これらの点や客観的な視点を当行の経営全般と監督機能の強化に活かしていただけると判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏は独立性基準に該当せず、一般株主と利益相反の生じるおそれのないことから、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外取締役西川和彦氏は、システムや情報サービスに関する企業において要職を歴任するなど、金融システムにおける高度な知識と経験等を有しております。これらの点や客観的な視点を当行の経営全般と監督機能の強化に活かしていただけると判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏は独立性基準に該当せず、一般株主と利益相反の生じるおそれのないことから、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外監査役久保井一匡氏は、弁護士としての法的な専門知識と経験等を当行の監査体制の強化に活かしていきたいため、社外監査役に選任しております。なお、同氏は当行の取引先でありますが、取引条件は一般の銀行取引と同様であります。また、同氏が代表を務める久保井総合法律事務所と当行は顧問弁護士契約を締結しておりますが、顧問料等については同事務所にとって当行への経済的依存度が生じるほどに多額ではないほか、具体的な法律相談については当人以外の弁護士に対応いただいていることなどから、一般株主と利益相反が生じるおそれがないものと判断し、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外監査役澤志郎氏は、経営者としての豊富な経験と幅広い見識を当行の監査に反映していきたいため、社外監査役に選任しております。なお、同氏は当行の取引先でありますが、取引条件は一般の銀行取引と同様であります。また、同氏が代表を務める日本交通株式会社と当行は融資取引がありますが、内容については「関連当事者情報」に記載のとおりであります。
社外取締役山脇彰子氏及び社外監査役2名は当行の株式を所有しており、その所有株式数は「役員の状況」に記載のとおりであります。
社外取締役及び社外監査役は、会計監査人と緊密な連携を保ち、客観的且つ中立的立場に基づく情報交換や認識の共有を図っております。さらに、社外取締役は取締役会における議論に積極的に関与するため、取締役会議案の事前説明や各種情報提供を適時受けております。また、社外監査役は監査役会において内部監査部門等から報告を受けるほか、経営に影響を与えるような事項について適宜報告し、意見を求める体制としております。
当行では、社外取締役および社外監査役の候補者の独立性に関して、以下の基準に基づき判断しております。
独立性判断基準
イ.(ⅰ)当行または子会社の取締役、執行役員またはその他の従業員(以下「業務執行者」という。)ではなく、かつ、その就任の前10年間において当行または子会社の業務執行者ではなかったこと。
(ⅱ)その就任の前10年内のいずれかの時において当行または子会社の取締役または監査役であったことがある者(業務執行者であったことがあるものを除く。)にあっては、当該取締役または監査役への就任前10年間において当行または子会社の業務執行者ではなかったこと。
ロ.当行の現在の主要株主※1またはその業務執行者ではないこと。
ハ.(ⅰ)当行もしくは子会社を主要な取引先※2とする者又はその業務執行者ではなく、また、過去3年間においてその業務執行者ではなかったこと。
(ⅱ)当行もしくは子会社の主要な取引先又はその業務執行者ではなく、また、過去3年間においてその業務執行者ではなかったこと。
ニ.コンサルタント、会計専門家又は法律専門家については、当行から役員報酬以外に過去5年間の平均で年間10百万円を超える金銭その他の財産を得ている者ではなく、当行を主要な取引先とする会計・法律事務所等の社員等ではないこと。
ホ.当行または子会社の監査法人または当該監査法人の社員等ではなく、過去3年間、当該社員等として当行または子会社の監査業務を担当したことがないこと。
ㇸ.当行または子会社から、一定額(過去3年平均で年間10百万円または当該組織の平均年間総費用の30%のいずれか大きい額)を超える寄付等を受ける組織の業務執行者ではないこと。
ト.当行または子会社の取締役、執行役員、管理職等重要な従業員または上記の要件に基づき当行からの独立性が確保されていないと判断する者の配偶者又は二親等内の親族ではないこと。
※1 主要株主:総議決権の10%以上を保有する株主
※2 主要な取引先:年間連結売上高(当行の場合年間連結業務粗利益)の2%以上を基準に判定
④ 責任限定契約の概要
当行は、会社法第427条第1項の規定により、社外取締役及び社外監査役との間で任務を怠ったことによる損害賠償責任を限定する契約を締結しております。なお、当該契約に基づく責任の限度額は法令に定める限度額であります。
⑤ 役員の報酬等の内容
取締役及び監査役のそれぞれの報酬の総額は、株主総会の決議をもって定めております。その配分については、株主利益との連動性確保と持続的な企業価値の向上を図るため、任期中の成果や貢献度を重視し、取締役については役員人事報酬委員会での協議を経たのち取締役会において、監査役については監査役会において決定しております。
当行の取締役及び監査役に対する役員報酬は以下のとおりであります。なお、報酬の総額が1億円以上である者は該当ありません。
当事業年度(自平成27年4月1日 至平成28年3月31日)
⑥ 株式の保有状況
イ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄数及び貸借対照表計上額
銘柄数 74銘柄
貸借対照表計上額の合計額 5,802百万円
ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
貸借対照表計上額の大きい順の18銘柄は次のとおりであります。
(特定投資株式)
(みなし保有株式)
(当事業年度)
貸借対照表計上額の大きい順の17銘柄は次のとおりであります。
(特定投資株式)
(みなし保有株式)
ハ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当ありません。
ニ 当事業年度中に投資株式のうち、保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当ありません。
ホ 当事業年度中に投資株式のうち、保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当ありません。
⑦ 会計監査の状況
当行の会計監査業務を執行した公認会計士は、山田茂善氏、石井雅也氏及び河島啓太氏であり、太陽有限責任監査法人に所属しています。
当行の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士6名、その他3名であります。
⑧ 取締役の定数
当行の取締役は15名以内とする旨を定款に定めております。
⑨ 取締役選任の決議要件
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めております。
⑩ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
当行は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得できる旨を定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能にすることを目的とするものであります。
また、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への安定的な利益還元を目的とするものであります。
⑪ 株主総会の特別決議要件
会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
⑫ 株式の種類による議決権の有無等の差異及び理由
当行は、普通株式とは異なる種類の株式(第一種及び第二種優先株式)の発行を可能とする旨を定款で定めております。なお、単元株式数はそれぞれ1,000株であります。また、第一種及び第二種優先株式は、剰余金の配当及び残余財産の分配について普通株式に優先すること等から、一定の場合を除き議決権を行使することができない無議決権株式としております。
なお、有価証券報告書提出日現在、発行している優先株式はありません。
① 企業統治の体制の概要等
当行のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、長期安定的な企業価値の向上を図るために、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な経営課題として認識し、株主の皆さまやお客さまをはじめ、地域社会、お取引先、従業員等の全てのステークホルダーと良好な関係を築くとともに、取締役・監査役制度を軸に迅速で透明性を重視した企業経営に努めることであります。
イ 会社の機関の内容
当行の取締役会は、社外取締役3名を含む8名の取締役(有価証券報告書提出日現在)で構成され、毎月の定時取締役会のほか、必要に応じ機動的に臨時取締役会を開催し、法令で定められた事項や経営に関する基本方針を決定するとともに、適時適切に業務執行に関する報告を求め、業務執行に関する監督機能を果たしております。
また、業務執行の迅速化及び機能化を目的に、平成14年1月より「執行役員制度」を導入するとともに、主に常務執行役員以上で構成する「経営会議」を設置(原則月3回開催)し、経営の意思決定・監督を行う取締役の機能と業務執行を行う執行役員の機能を分離し、それぞれの役割と責任の明確化及び効率的な経営の実現に努めております。経営会議は、取締役会付議事項の立案を行い、取締役会の決定した基本方針に基づいてその総合的執行方針を確立するため、経営に関する重要な事項を協議決定し、併せて業務執行の全般的統制を行っております。
さらに、役員人事並びに報酬等の透明性を高め適正な組織運営を図ることを目的として、取締役会より委任を受けた「役員人事報酬委員会」を設置しております。
当行は社外監査役を含めた監査役による監査体制が経営監視機能として有効であると判断し、監査役設置会社形態を採用しており、社外監査役2名を含む4名の監査役(有価証券報告書提出日現在)からなる監査役会(原則月1回開催)が取締役の職務執行状況を監査しているほか、経営会議や行内の主要会議・各種委員会には常勤監査役が出席し、意思決定のプロセスや取締役の職務執行状況を監査しております。
また、独立役員である社外取締役も選任しており、経営の透明性確保とコーポレート・ガバナンス体制の更なる強化を図っております。
(業務執行・経営の監視の仕組み)
ロ 内部統制システムに関する基本的な考え方及びその整備状況
会社法第362条第4項第6号に規定する「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備」についての基本方針の概要と運用状況の概要は以下のとおりであります。
(ⅰ) 業務の適正を確保する体制の概要
(コンプライアンス体制)
コンプライアンス(法令等遵守)につきましては、銀行の持つ社会的責任と公共性を強く認識し、経営の最重要課題の一つとしてとらえ、取締役が誠実にかつ率先垂範して取り組みます。
コンプライアンスの基本方針や態勢等について審議等を行うコンプライアンス委員会を設置します。また、統括部署として経営管理部内にコンプライアンス統括室を設置し、その下に本部各部の次席クラスをコンプライアンス統括室兼務調査役として配置するとともに、各部店にコンプライアンス責任者及び同担当者を配置します。
コンプライアンス態勢の整備・確立のために必要な基本的事項を「法令等遵守規定」に定め、これに則り、「鳥取銀行倫理規定」や「コンプライアンス・マニュアル」を制定の上、全役職員に配布・活用し、法令等違反の未然防止に努めます。
取締役会は、コンプライアンス実現のための実践計画である「コンプライアンス・プログラム」を半期毎に制定し、担当部門を明確にした上で全行を挙げてその実践に努めます。コンプライアンス統括室は進捗状況について取締役会へ報告し、また、監査部はコンプライアンスの徹底・遵守状況を検証し、取締役会へ報告します。
行内でコンプライアンス違反を発見した場合、またはそのおそれがあると判断される場合の通報方法として、ホットライン(内部通報)制度を設け、行内外に通報窓口を設置しております。当行は通報者を擁護し、人事処遇等において不利益な取扱いをいたしません。
お客さまの保護及び利便の向上の観点や、業務の健全性及び適切性の観点から、「顧客保護等管理方針」を定め、組織体制や必要な内部管理規定を整備するとともに、お客さまの視点から業務を捉えなおし、不断に検証し改善していくことによって、管理態勢の整備・確立を図ります。
<反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備>公共の信頼を維持し、業務の適切性及び健全性を確保するため、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力との関係を一切遮断するとともに、これら勢力からの不当要求には関連会社も含めた組織全体で対応いたします。
このため、「反社会的勢力対応規定」及び「コンプライアンス・マニュアル 反社会的勢力対応編」を制定し、経営管理部お客様センターを統括部署とし、本部及び各営業店に不当要求防止責任者を配置する等の行内体制を整備するとともに、各部署の役割を明確にします。また、反社会的勢力に関する情報収集、行員への研修活動、外部専門機関との緊密な連携等に努めます。
また、各種預金規定や約定書・契約書等に暴力団排除条項を盛込み、預金・融資取引を含めすべての新規取引に応じないとともに、既存取引先が反社会的勢力と判明した場合は速やかに取引関係の解消に努めます。
(リスク管理体制)
当行の業務運営におけるリスク管理の基本指針である「リスク管理統括規定」を制定し、当行における各リスクの所在と区分を定義するとともに、経営管理部を統括部署として各リスクの管理部署及び管理における取締役会をはじめとする各階層の役割と責任を明確化します。
「リスク管理統括規定」に基づき、経営陣の積極的な関与のもと、各リスク管理方針、諸規定等の整備、リスク管理手法・コントロール手法の高度化への取り組み、及びそのノウハウの蓄積と活用を行います。
各リスク管理部署は、主管するリスクの管理状況を定期的にまたは必要に応じてリスク管理統括部署へ報告し、リスク管理統括部署は各種リスクの運営管理状況を集約し、有効性、適切性等を検証・評価して担当役員に報告するほか、定期的に取締役会等に報告します。
監査部は、各部店について各種リスク管理方針及び管理規定等に基づいた適切な業務運営がなされているか等に関し、定期的、又は必要に応じて検査・監査を行い、定期的に取締役会等に報告するとともに、必要に応じて関係部署に対し改善提言等を行います。
自己資本管理については、「自己資本管理規定」に基づき、経営統括部を管理部署として自己資本管理態勢の整備・確立に積極的に取り組みます。また、適正に自己資本比率を算定するとともに、自己資本充実度の評価における自己資本及びリスクを明確に定め、継続的に自己資本の充実度の評価、モニタリング及びコントロール等を行い、取締役会等へ報告し、リスクに見合った十分な自己資本を確保します。
不測の事態に即応するため「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」を整備し、各事象を想定した訓練の実施に努めます。
(取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する事項)
取締役会及び経営会議等の重要会議の議事録は、各会議の事務局が行内規定等に基づき作成・保存します。
また、取締役が最終決裁権限者となる稟議書等も作成部署が適切に保存します。
(取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
取締役会は、毎月の定時取締役会のほか、必要に応じ機動的に臨時取締役会を開催し、法令で定められた事項や経営に関する基本方針を決定するとともに、適時適切に業務執行に関する報告を求め、業務執行に対する監督機能を果たします。
業務執行の迅速化及び機能化を目的に、執行役員制度を導入し、主に常務執行役員以上で構成する経営会議を原則月3回開催することで経営の意思決定・監督を行う取締役の機能と業務執行を行う執行役員の機能を分離し、それぞれの役割と責任の明確化及び効率的な経営の実現に努めます。
組織規定、業務分掌規定及び職務権限規定等を定め、組織全体の業務執行が適切かつ効率的に行われるよう整備します。
(当行グループにおける業務の適正を確保するための体制)
当行と関係会社は、連結経営の健全性の確保かつ業務の適正な遂行のため、一体となってリスク管理並びにコンプライアンス態勢の確立等、内部統制システムの構築に努めます。
当行と関係会社は、企業集団における業務の適正を確保するため、「関係会社連携規定」を定め、効率的な運営を通して相互の利益と発展に努めます。
当行は、ステークホルダーに対して当行グループの業績・活動を適切に開示するため、財務報告の信頼性を確保するために必要十分な内部統制を整備・運用します。
当行は、関連会社に対して外部監査人等と連携しながら監査並びに検査を行い、健全な経営体質を確保することに努めます。
(監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制)
監査役の監査業務を補助すべき監査役スタッフを監査部内に置き、監査役スタッフの取締役からの独立性を確保するため、監査役スタッフは、「職務権限規定」に基づき、監査役以外からの指揮命令を受けないものとし、監査役スタッフの人事異動については、事前に監査役と協議を行います。
取締役及び使用人は、法律に定めた事項のほか、監査役会に報告すべき事項及び当行の経営に影響を及ぼす重要事項について、「監査役への報告基準」に基づき、監査役会へ報告します。また、監査役に対して、取締役会、経営会議等の重要会議及び経営会議の諮問機関として設置した各種委員会等への出席を求め、その内容について報告を行います。
当行の関係会社の役職員は、「関係会社連携規定」に基づき、当行監査役から業務執行に関する事項について報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行います。
当行の関係会社の役職員は、法令等の違反行為等、当行または当行の関係会社に著しい損害を及ぼすおそれのある重要事項については、「関係会社連携規定」に基づき、直ちに当行の経営統括部へ報告を行い、経営統括部長は当行監査役への報告を行います。
監査役へ報告を行った取締役及び使用人、並びに関係会社の役職員に対し、「監査役への報告基準」、「関係会社連携規定」に基づき、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを行うことを禁止します。
監査役がその職務の執行について当行に対し費用の前払い等の請求をしたときは、当該請求に係る費用が当該監査役の職務の執行に必要でないと認められる場合を除き、速やかにその費用の処理を行います。
当行は、監査役会及び会計監査人とそれぞれ定期的に会合を持ち、相互認識を深めるよう努める他、当行のリスク管理統括部門・コンプライアンス部門・内部監査部門は、監査役と連携をとることにより、監査役の監査の実効性確保に努めます。
(ⅱ) 業務の適正を確保する体制の運用状況の概要
(コンプライアンス体制)
・役員による支店コンプライアンス指導と支店長へのコンプライアンス・マネジメント指導を実施しました。
・平成27年度はコンプライアンス委員会を13回(定例開催12回、臨時開催1回)開催し、コンプライアンス上の課題の抽出、及びその対応策について審議を行いました。
・平成27年12月に「倫理規定」を改定するとともに、特定個人情報保護方針等、規定新設改定を踏まえ「コンプライアンスマニュアル(基本編)」を平成28年1月に改定し、コンプライアンス体制の整備を実施しました。
・全職員を対象とする共通テーマでの教育として、コンプライアンス拠点研修会の開催、階層別研修によるコンプライアンス指導の充実を図るとともに、平成27年度については、「コンプライアンスにおけるマネジメント発揮の重要性」、「金融商品販売における不正・不祥事件の未然防止」をテーマとし、外部講師による部店長向けコンプライアンス研修を開催しました。
・内部通報制度の実効性強化のため、行内通報ルートにおける内部通報窓口を経営管理部長1名体制から、コンプライアンス統括室室長を加えた2名体制へ変更し、通達及びポスター掲示により、全行員へ周知しました。
・平成27年12月14日よりマイナンバーの収集を開始するにあたり、特定個人情報保護に関する各種規定等を制定し、特定個人情報の管理態勢の整備を実施しました。
・反社会的勢力の取引排除については、アンチマネーローンダリングシステムを利用し、入口での反社会的勢力との取引排除に努めています。
(リスク管理体制)
・リスクに関する各種委員会を開催し、リスクの抽出、対応策の立案及び対応状況の進捗確認を行うとともに定期的に取締役会に報告し協議を行いました。
・平成27年度リスク管理方針に基づく施策の実施状況について評価を行うとともに、平成28年度のリスク管理方針と自己評価を考慮した施策を策定しました。
・流動性に係る健全性を判断するための指標として簡易版流動性ガバレッジ比率等を用いることとし、平成28年3月に流動性リスク管理規定を改定しました。
・監査部は監査方針及び内部監査計画を策定し、取締役会で承認を得た上で監査を実施しています。
・経営統括部は経営計画、資本計画等に基づき、自己資本充実に関する施策を必要に応じて取締役会等へ立案し各種施策を実行しました。
・平成27年度は9月に首都直下型地震を想定したBCP訓練、及び11月に鳥取市での地震発生を想定した休日発災訓練を実施したほか、地銀共同センターが主催するBCP訓練に参加しました。
(取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する事項)
・取締役会や経営会議、各種委員会等の重要会議の議事録、及び取締役が最終決裁権限者となる稟議書等について各事務局において適切に保存しています。
(取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制)
・取締役会は、11回の定時取締役会を開催し、法令で定められた事項や経営に関する基本方針を決定するとともに、業務執行に関する報告を求め、業務執行に対する監督機能を果たしています。
・業務執行の迅速化及び機能化を目的に、執行役員会議を12回開催し、また主に常務執行役員以上で構成する経営会議を41回開催することで、経営の意思決定・監督を行う取締役の機能と業務執行を行う執行役員の機能を分離し、それぞれの役割と責任の明確化及び効率的な経営の実現に努めています。
・社外取締役は、取締役会における議論に積極的に関与するため、取締役会議案の事前説明や各種情報提供を適時受けています。
(当行グループにおける業務の適正を確保するための体制)
・「関係会社連携規定」を制定し、当行及び関係会社で構成する当行グループの業務の適正を確保しています。
・当行は、関係会社のコンプライアンス体制の点検結果を受領するとともに、各社のコンプライアンスプログラムの目標設定と実施結果を確認しました。
(監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制)
・平成27年4月に「監査役への報告基準」「関係会社連携規定」を改定し、監査役へ報告をした当行役職員、及び関係会社役職員が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを規定化しました。
・監査役に対し経営会議や取締役会、各種委員会への出席を求め、各部からの情報収集が可能な態勢となっているほか、代表取締役等は監査役、及び会計監査人と定期的な意見交換を実施することにより相互認識を深めるとともに、監査役会と監査部は定例の意見交換を行い、リスク統括部門・コンプライアンス部門は監査役と決算監査面談時に意見交換を行うことで、監査役の監査の実効性確保に努めています。
② 内部監査及び監査役監査の状況
当行は監査役会設置会社であり、社外監査役2名を含む4名の監査役(有価証券報告書提出日現在)からなる監査役会が取締役の職務執行状況を監査しております。
さらに、監査部による内部監査を総勢11名で定期的に実施しており、その結果は随時取締役会へ報告しております。
また、社外の複数の弁護士事務所と顧問契約を締結し専門的な視点に基づく助言等を受けるとともに、会計監査人からも、随時専門的な視点に基づく助言等を受けております。
取締役及び使用人は、法律に定めた事項のほか、監査役会に報告すべき事項及び当行の経営に影響を及ぼす重要事項について、監査役会へ報告します。また、監査役に対して、取締役会、経営会議等の重要会議及び経営会議の諮問機関として設置した各種委員会等への出席を求め、その内容について報告を行っております。
監査役と監査役会は、会計監査人と定例会合を開催するなど緊密な連携を保ち、積極的に意見及び情報交換を行うとともに、会計監査人から監査計画の概要を受領し、会計監査人が把握した内部統制の状況、リスクの評価及び監査重点項目等について説明を受け意見交換を行っております。
当行のリスク管理統括部門・コンプライアンス部門・内部監査部門は、監査役と連携をとることにより、監査役の監査の実効性確保に努めることとしております。
③ 社外取締役及び社外監査役
当行は、企業統治において客観的且つ中立的立場から経営を監視することが重要であると考え、社外取締役3名並びに社外監査役2名を選任しております。
社外取締役山脇彰子氏は、全日本空輸株式会社において初めての女性支店長を務めるなど要職を歴任、幅広い知識と豊富な経験を有しております。これらの点や客観的な視点を当行の経営全般と監督機能の強化に活かしていただけると判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏は当行の取引先でありますが、取引条件は一般の銀行取引と同様であり、一般株主と利益相反が生じるおそれがないものと判断し、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外取締役芦崎武志氏は、都市銀行において要職を歴任したほか、債権回収に関する企業の代表を務めるなど、銀行業務や債権管理に関する高度な知識と経験等を有しております。これらの点や客観的な視点を当行の経営全般と監督機能の強化に活かしていただけると判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏は独立性基準に該当せず、一般株主と利益相反の生じるおそれのないことから、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外取締役西川和彦氏は、システムや情報サービスに関する企業において要職を歴任するなど、金融システムにおける高度な知識と経験等を有しております。これらの点や客観的な視点を当行の経営全般と監督機能の強化に活かしていただけると判断し、社外取締役に選任しております。なお、同氏は独立性基準に該当せず、一般株主と利益相反の生じるおそれのないことから、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外監査役久保井一匡氏は、弁護士としての法的な専門知識と経験等を当行の監査体制の強化に活かしていきたいため、社外監査役に選任しております。なお、同氏は当行の取引先でありますが、取引条件は一般の銀行取引と同様であります。また、同氏が代表を務める久保井総合法律事務所と当行は顧問弁護士契約を締結しておりますが、顧問料等については同事務所にとって当行への経済的依存度が生じるほどに多額ではないほか、具体的な法律相談については当人以外の弁護士に対応いただいていることなどから、一般株主と利益相反が生じるおそれがないものと判断し、株式会社東京証券取引所に独立役員として届け出ております。
社外監査役澤志郎氏は、経営者としての豊富な経験と幅広い見識を当行の監査に反映していきたいため、社外監査役に選任しております。なお、同氏は当行の取引先でありますが、取引条件は一般の銀行取引と同様であります。また、同氏が代表を務める日本交通株式会社と当行は融資取引がありますが、内容については「関連当事者情報」に記載のとおりであります。
社外取締役山脇彰子氏及び社外監査役2名は当行の株式を所有しており、その所有株式数は「役員の状況」に記載のとおりであります。
社外取締役及び社外監査役は、会計監査人と緊密な連携を保ち、客観的且つ中立的立場に基づく情報交換や認識の共有を図っております。さらに、社外取締役は取締役会における議論に積極的に関与するため、取締役会議案の事前説明や各種情報提供を適時受けております。また、社外監査役は監査役会において内部監査部門等から報告を受けるほか、経営に影響を与えるような事項について適宜報告し、意見を求める体制としております。
当行では、社外取締役および社外監査役の候補者の独立性に関して、以下の基準に基づき判断しております。
独立性判断基準
イ.(ⅰ)当行または子会社の取締役、執行役員またはその他の従業員(以下「業務執行者」という。)ではなく、かつ、その就任の前10年間において当行または子会社の業務執行者ではなかったこと。
(ⅱ)その就任の前10年内のいずれかの時において当行または子会社の取締役または監査役であったことがある者(業務執行者であったことがあるものを除く。)にあっては、当該取締役または監査役への就任前10年間において当行または子会社の業務執行者ではなかったこと。
ロ.当行の現在の主要株主※1またはその業務執行者ではないこと。
ハ.(ⅰ)当行もしくは子会社を主要な取引先※2とする者又はその業務執行者ではなく、また、過去3年間においてその業務執行者ではなかったこと。
(ⅱ)当行もしくは子会社の主要な取引先又はその業務執行者ではなく、また、過去3年間においてその業務執行者ではなかったこと。
ニ.コンサルタント、会計専門家又は法律専門家については、当行から役員報酬以外に過去5年間の平均で年間10百万円を超える金銭その他の財産を得ている者ではなく、当行を主要な取引先とする会計・法律事務所等の社員等ではないこと。
ホ.当行または子会社の監査法人または当該監査法人の社員等ではなく、過去3年間、当該社員等として当行または子会社の監査業務を担当したことがないこと。
ㇸ.当行または子会社から、一定額(過去3年平均で年間10百万円または当該組織の平均年間総費用の30%のいずれか大きい額)を超える寄付等を受ける組織の業務執行者ではないこと。
ト.当行または子会社の取締役、執行役員、管理職等重要な従業員または上記の要件に基づき当行からの独立性が確保されていないと判断する者の配偶者又は二親等内の親族ではないこと。
※1 主要株主:総議決権の10%以上を保有する株主
※2 主要な取引先:年間連結売上高(当行の場合年間連結業務粗利益)の2%以上を基準に判定
④ 責任限定契約の概要
当行は、会社法第427条第1項の規定により、社外取締役及び社外監査役との間で任務を怠ったことによる損害賠償責任を限定する契約を締結しております。なお、当該契約に基づく責任の限度額は法令に定める限度額であります。
⑤ 役員の報酬等の内容
取締役及び監査役のそれぞれの報酬の総額は、株主総会の決議をもって定めております。その配分については、株主利益との連動性確保と持続的な企業価値の向上を図るため、任期中の成果や貢献度を重視し、取締役については役員人事報酬委員会での協議を経たのち取締役会において、監査役については監査役会において決定しております。
当行の取締役及び監査役に対する役員報酬は以下のとおりであります。なお、報酬の総額が1億円以上である者は該当ありません。
当事業年度(自平成27年4月1日 至平成28年3月31日)
役員区分 | 員数 | 報酬等の総額 (百万円) | ||
基本報酬 | その他 | |||
取締役 | 6 | 162 | 162 | ― |
監査役 | 2 | 15 | 15 | ― |
社外役員 | 3 | 12 | 12 | ― |
⑥ 株式の保有状況
イ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄数及び貸借対照表計上額
銘柄数 74銘柄
貸借対照表計上額の合計額 5,802百万円
ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の保有区分、銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
貸借対照表計上額の大きい順の18銘柄は次のとおりであります。
(特定投資株式)
銘柄 | 株式数 | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
中国電力株式会社 | 1,335,845 | 2,091 | 経営戦略上の保有 |
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 1,773,562 | 1,318 | 同上 |
損保ジャパン日本興亜ホールディングス株式会社 | 200,000 | 747 | 同上 |
株式会社ダイヘン | 670,000 | 395 | 同上 |
株式会社中電工 | 52,222 | 122 | 同上 |
ダイヤモンド電機株式会社 | 126,000 | 84 | 同上 |
トモニホールディングス株式会社 | 150,000 | 81 | 同上 |
株式会社ソフト99コーポレーション | 100,000 | 75 | 同上 |
株式会社トマト銀行 | 365,000 | 73 | 同上 |
株式会社清水銀行 | 19,400 | 58 | 同上 |
王子ホールディングス株式会社 | 79,860 | 39 | 同上 |
第一生命保険株式会社 | 19,400 | 33 | 同上 |
ダイダン株式会社 | 30,000 | 24 | 同上 |
トミタ電機株式会社 | 81,000 | 22 | 同上 |
株式会社ソルコム | 78,400 | 21 | 同上 |
ANAホールディングス株式会社 | 50,000 | 16 | 同上 |
(みなし保有株式)
銘柄 | 株式数 | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
日本電産株式会社 | 450,000 | 3,594 | 退職給付信託契約による議決権行使指図権限 |
オリックス株式会社 | 472,000 | 796 | 同上 |
(当事業年度)
貸借対照表計上額の大きい順の17銘柄は次のとおりであります。
(特定投資株式)
銘柄 | 株式数 | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
中国電力株式会社 | 1,328,845 | 2,019 | 同社との関係強化及び当行の中長期的な企業価値向上に資するため |
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ | 1,773,562 | 924 | 同上 |
損保ジャパン日本興亜ホールディングス株式会社 | 200,000 | 637 | 同上 |
株式会社ダイヘン | 670,000 | 343 | 同上 |
株式会社中電工 | 52,222 | 117 | 同上 |
株式会社ソフト99コーポレーション | 100,000 | 75 | 同上 |
ダイヤモンド電機株式会社 | 126,000 | 70 | 同上 |
株式会社トマト銀行 | 365,000 | 53 | 同上 |
トモニホールディングス株式会社 | 150,000 | 49 | 同上 |
株式会社清水銀行 | 19,400 | 45 | 同上 |
第一生命保険株式会社 | 19,400 | 26 | 同上 |
ダイダン株式会社 | 30,000 | 22 | 同上 |
株式会社ソルコム | 78,400 | 20 | 同上 |
ANAホールディングス株式会社 | 50,000 | 15 | 同上 |
トミタ電機株式会社 | 81,000 | 11 | 同上 |
(みなし保有株式)
銘柄 | 株式数 | 貸借対照表計上額 (百万円) | 保有目的 |
日本電産株式会社 | 200,000 | 1,540 | 退職給付信託契約による議決権行使指図権限 |
オリックス株式会社 | 472,000 | 757 | 同上 |
ハ 保有目的が純投資目的である投資株式
該当ありません。
ニ 当事業年度中に投資株式のうち、保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの
該当ありません。
ホ 当事業年度中に投資株式のうち、保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したもの
該当ありません。
⑦ 会計監査の状況
当行の会計監査業務を執行した公認会計士は、山田茂善氏、石井雅也氏及び河島啓太氏であり、太陽有限責任監査法人に所属しています。
当行の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士6名、その他3名であります。
⑧ 取締役の定数
当行の取締役は15名以内とする旨を定款に定めております。
⑨ 取締役選任の決議要件
取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨を定款に定めております。
⑩ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
当行は、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得できる旨を定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能にすることを目的とするものであります。
また、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、会社法第454条第5項に定める中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。これは、株主への安定的な利益還元を目的とするものであります。
⑪ 株主総会の特別決議要件
会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものです。
⑫ 株式の種類による議決権の有無等の差異及び理由
当行は、普通株式とは異なる種類の株式(第一種及び第二種優先株式)の発行を可能とする旨を定款で定めております。なお、単元株式数はそれぞれ1,000株であります。また、第一種及び第二種優先株式は、剰余金の配当及び残余財産の分配について普通株式に優先すること等から、一定の場合を除き議決権を行使することができない無議決権株式としております。
なお、有価証券報告書提出日現在、発行している優先株式はありません。