有価証券報告書-第14期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 15:48
【資料】
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【項目】
208項目

経営上の重要な契約等

(1) 子会社との経営管理契約の締結
当社は、当社グループの経営目標の達成並びに業務の健全かつ適切な運営の確保のため、株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ証券ホールディングス株式会社、三菱UFJニコス株式会社、アコム株式会社、Japan Digital Design株式会社、Global Open Network株式会社との間で、経営管理に関する契約を締結しております。
(2) バンクダナモンの株式追加取得
当社の連結子会社である株式会社三菱UFJ銀行(以下、「三菱UFJ銀行」という。)は、2018年8月3日、Asia Financial (Indonesia) Pte. Ltd.(以下、「AFI」という。)等(AFIと併せて、以下、「売り手」という。)より、売り手が保有するインドネシア共和国(以下、「インドネシア」という。)の大手商業銀行PT Bank Danamon Indonesia Tbk.(以下、「バンクダナモン」という。)発行済株式総数の20.1%を追加取得いたしました。これにより、三菱UFJ銀行はバンクダナモン発行済株式総数の40.0%を保有することになり、バンクダナモンは当社及び三菱UFJ銀行の持分法適用関連会社となりました。
① 出資の目的
バンクダナモンへの出資により、拡大するインドネシア内のリテール及び中堅中小企業取引の基盤を確立し、インドネシアへ進出を目指すお客さま、及び同地域での事業拡大を目指すお客さまにとって、より幅広い総合的なサービスを提供する事業基盤を確立することを目的としております。
② 出資の概要
三菱UFJ銀行は、2017年12月26日、売り手と、売り手が保有するバンクダナモン株式の合計73.8%を取得することを目的に、関係当局等からの許認可取得を条件として、条件付株式売買契約を締結いたしました。
2017年12月29日、第一段階として、三菱UFJ銀行はバンクダナモンの発行済株式総数の19.9%(1,907,344,030株)を一株あたり8,323インドネシアルピア(以下、「IDR」という。約70円)、総額15.875兆IDR(約1,334億円、バンクダナモンの2017年9月末時点の純資産額に対する倍率(PBR2.0倍)に一定の調整を加えた価格)にて売り手より取得いたしました。
2018年8月3日、第二段階として、三菱UFJ銀行はバンクダナモンの発行済株式総数の20.1%(1,926,513,316株)を一株あたり8,921IDR(約69円)、総額17.187兆IDR(約1,323億円、バンクダナモンの2018年6月末時点の純資産額に対する倍率(PBR2.0倍)に一定の調整を加えた価格)にて売り手より取得いたしました。
なお、第三段階として、2019年4月29日、三菱UFJ銀行はバンクダナモン発行済株式総数の54.0%を追加取得いたしました。これにより、三菱UFJ銀行はバンクダナモン発行済株式総数94.0%を保有することになり、バンクダナモンは三菱UFJ銀行の連結子会社となりました。更に、2019年5月1日、バンクダナモンを存続会社とし、PT Bank Nusantara Parahyangan,Tbk.を消滅会社とする吸収合併により、三菱UFJ銀行のバンクダナモン株式の所有割合は94.1%となりました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(重要な後発事象)」に記載しております。
(3) 株式取得による会社の買収
当社の連結子会社である三菱UFJ信託銀行株式会社(以下、「信託銀行」という。)は、2018年10月31日付で、 オーストラリア連邦の大手金融グループであるCommonwealth Bank of Australia及びその完全子会社であるColonial First State Group Limitedとの間で、Colonial First State Group Limitedが保有する主要完全子会社9社(以下、「CFSGAM」という。)株式それぞれの100%持分を取得(以下、「本株式取得」という。)することを目的に、関係当局等からの許認可取得等の完了を取引実行の前提条件として、株式売買契約を締結いたしました。
① 株式取得の目的
当社グループは、2018年度から3年間の中期経営計画において、受託財産事業本部のめざす姿として「国内で圧倒的なNo.1 + グローバルにも存在感のあるプレイヤー」を掲げ、信託銀行が中核となって、運用力・商品力の強化に取り組むと同時に、インオーガニック出資を通じたグローバルなアセットマネジメント(以下、「AM」という。)マーケットへの本格参入を検討してまいりました。
CFSGAMは、運用資産残高(以下、「AuM」という。)約2,100億豪ドル、日本を除くアジアでAuM第3位の大手AM会社であり、株式、債券、オルタナティブなど幅広い領域で商品を提供し、アジア・太平洋地域株式やエマージング株式、インフラ投資などにおいて特長ある有力な運用商品を持つグローバルAM会社です。
本株式取得により、当社グループは商品ラインナップの拡充を図るとともに、アジア・オセアニア地域最大級のAM会社としてグローバルマーケットでの存在感を一層高め、CFSGAMと共にグローバルにおけるお客さまの多様なニーズにお応えし、付加価値を提供してまいります。
② 株式取得の相手会社の名称
Colonial First State Group Limited
③ 買収する会社の名称、事業内容、規模
(ⅰ) 名称 Colonial First State Asset Management (Australia) Limited
Colonial First State Infrastructure Holdings Limited
Colonial First State Managed Infrastructure Limited
First State Investment Managers (Asia) Limited
First State Investments (UK Holdings) Limited
First State Investments (US) LLC
Realindex Investments Pty Limited
CFSGAM IP Holdings Pty Limited
CFSGAM Services Pty Ltd
(ⅱ) 事業内容 資産運用業等
(ⅲ) 運用資産残高 約2,124億豪ドル (2018年6月末時点)
(ⅳ) 営業利益 343百万豪ドル (2018年6月期)
④ 株式取得の時期
2019年半ば頃を予定しております。
⑤ 株式の取得価額及び取得後の持分比率
信託銀行は、株式売買契約に規定される前提条件の充足(関係当局等からの許認可取得を含みます)を条件に、CFSGAM株式それぞれの100%持分を総額約40億豪ドルで取得する予定であります。
(4) DVBバンクの航空機ファイナンス関連事業の買収
当社の連結子会社である株式会社三菱UFJ銀行(以下、「三菱UFJ銀行」という。)は、2019年3月1日付で、当社の持分法適用会社である東銀リース株式会社(以下、「東銀リース」という。)とともに、ドイツ連邦共和国(以下、「ドイツ」という。)に拠点を置くDVB Bank SE(以下、「DVBバンク*」という。)の航空機ファイナンス関連事業を譲受(以下、「本譲受」という。)することに同社と合意し、資産譲渡契約(以下、「本契約」という。)を締結いたしました。なお、本譲受は、関係当局等の承認やその他の条件を満たすことを前提に、本年中の完了を目指しています。
三菱UFJ銀行は、本契約に基づき、DVBバンクより航空機ファイナンス関連事業における顧客向け貸出債権総額約56億ユーロ(2018年6月末時点の残高、1ユーロあたり127.91円で換算した場合、約7,163億円)のほか、従業員及びその他の事業基盤も譲受する手続きを進めてまいります。なお、DVBバンクの航空機インベストメントマネジメント事業及び航空機資産管理事業については、東銀リースが新設する子会社にて譲受する予定です。
DVBバンクは、ドイツ第2位の資産規模を誇るDZ BANK AGの子会社で、航空機、鉄道、船舶市場における事業金融に特化したグローバルな金融機関です。航空機ファイナンス分野では、ナローボディ機やワイドボディ機を含む旅客機や貨物輸送機向けの融資及びその組成において世界有数の実績を持ち、総合的な金融ソリューションの提供や助言業務を行っています。DVBバンクの航空機インベストメントマネジメント事業は、ファンドマネジメントチームが航空機関連の投資アドバイザリー業務等へ注力しており、また、同社の航空機資産管理事業は、航空機のリマーケティングや技術管理でトップクラスの実績を有しております。
当社グループは、グローバル・コーポレート・インベストメントバンキング(以下、「GCIB」という。)事業において、航空機ファイナンス事業を成長の柱の一つに位置づけてまいりました。現在、三菱UFJ銀行では、世界5都市(東京、シンガポール、香港、ロンドン、ニューヨーク)に30名を超える専門チームを配置し、新中期経営計画においても戦略的注力分野として取組んでおります。本譲受を通じて、当社グループのGCIB事業におけるリターンの向上及びポートフォリオの分散を図ると同時に、航空機ファイナンス事業における顧客基盤の更なる拡大や高度な専門性を有する人材の獲得を実現することが可能となります。当社グループは、本譲受後、同事業におけるトッププレーヤーという地位を確立し、お客さまへのソリューション提供力を一層向上させてまいります。
* DVBバンクは、ドイツのフランクフルトの本社のほか、欧州各地(アムステルダム、アテネ、ハンブルグ、
ロンドン及びオスロ)、米州(ニューヨークとキュラソー)やアジア(シンガポールと東京)の主要国際金融
センター及び輸送の中心地にも拠点を有しています。
(5) 子会社からの借り入れ
従来記載していた子会社からの借入については、契約を継続しておりますが、重要性の判断の結果、記載を省略しております。