有価証券報告書-第156期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/22 9:30
【資料】
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【項目】
145項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当行は、経営理念を次のとおり掲げております。
(経営理念)
○福島のために
福島銀行は、地元企業の本業支援やお客さまの資産形成のお手伝いを通して、福島の発展に貢献します。
○お客さまのために
福島銀行は、お客さまが直面している課題に正面から共に向き合い、常にお客さまの目線で、高い倫理観を持って行動します。
○そして未来を育むために
福島銀行は、お客さまの幸せを将来にわたり追求できる人材の育成に尽力し、生き甲斐と幸福感をもって働ける職場づくりを目指します。
(2) 中長期的な経営戦略
当行は、2021年4月から中期経営計画「ふくぎん 福島創生プロジェクト」をスタートさせました。
中期経営計画では、目指すべき銀行像を実現するために、以下の行動指針を定めております。
(行動指針)
①お客さまの本業を徹底的に伴走支援します。
②お客さまの生活を支援し、最適な資産形成をサポートします。
③DX化の推進により、お客さまに新たなサービスを提供するとともに、業務の効率化・高度化、経費の削減を
推進します。
④ESG・SDGsに資する活動を実施し、よりよい環境と暮らしやすい社会づくりに貢献します。
⑤経営基盤(経営資源の配置・人材育成・働きがいのある職場)を再構築し、収益力の強化を図ります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画において、最終年度である2023年度の数値目標を次のとおり掲げております。
○本業収益(単体) 10億円(10億円以上の安定した本業収益を確保する)
○OHR(単体) 4%改善(2020年3月期対比OHR4%の改善を図る ※)
○事業性融資先(単体) 6,000先(うちメイン先1,250先以上を目指す)
※2020年3月期OHR実績[単体ベース]83.91%(日銀特別当座預金制度に基づくOHR)
(4) 経営環境
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響が長期化する中、ワクチン接種の広がりなどによって個人消費や企業活動の一部で持ち直しの動きが見られたものの、変異株による感染急拡大の終息の見通しが立っておらず、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当行の主たる営業基盤である福島県の経済は、一部で持ち直しの動きが見られるものの、新型コロナウイルス感染症の影響に加えて、福島県沖地震の影響もあり、持ち直しの動きが鈍化しております。
金融機関を取り巻く環境は、少子高齢化や人口減少に加え、金融緩和政策による金利低下の長期化、デジタル技術革新を背景にした異業種からの銀行業参入など、一層厳しい状況が続くものと予想されます。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
2022年1月20日にSBI地方創生サービシーズ株式会社が提供する「地域金融機関向けのクラウドベースの勘定系システム」を採用することを公表いたしました。本システムは、SBI地方創生サービシーズ株式会社が、SBIホールディングス株式会社とフューチャーアーキテクト株式会社との業務提携に関する基本合意に基づき、共同で開発を進めているものです。アマゾンウェブサービス(AWS)上で設計・構築され高い拡張性を実現するほか、オープンAPIを通してアクセスチャネルの多様化を可能にし、機能の新規・追加開発が低コストかつ短期間で実現可能であるなど、デジタルトランスフォーメーション(DX)と業務改革を実現しつつ、持続的に進化し続けることが可能なシステムを目指しております。
当行は、中期経営計画「ふくぎん 福島創生プロジェクト」の主要施策の一つとして「DX化の推進」を掲げており、本システムへの更改により業務改革・効率化を更に加速させ、お客さまには利便性の高い、最新の金融商品・サービス等のご提供を実現いたします。
なお、本システムは2024年中の稼働を予定しております。
当行は、2022年11月27日に創業100周年を迎えます。当行の経営理念である「福島のために」「お客さまのために」「そして未来を育むために」をテーマとして、お客さまへの感謝の気持ちを込めて記念事業を実施いたします。