有価証券報告書-第77期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 13:17
【資料】
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【項目】
162項目

対処すべき課題

(1)経営方針
① 経営理念
当社は、全役職員が共有する経営理念を策定しており、その内容は以下のとおりであります。
<経営理念>お客様の信頼をあらゆる事業活動の原点におき、「安心と安全」の提供を通じて、豊かで快適な社会生活と経済の発展に貢献します。
○お客様に最大のご満足を頂ける商品・サービスをお届けし、お客様の暮らしと事業の発展に貢献します。
○収益性・成長性・健全性において世界トップクラスの事業をグローバルに展開し、東京海上グループの中核企業として株主の負託に応えます。
○代理店と心のかよったパートナーとして互いに協力し、研鑽し、相互の発展を図ります。
○社員一人ひとりが創造性を発揮できる自由闊達な企業風土を築きます。
○良き企業市民として、地球環境保護、人権尊重、コンプライアンス、社会貢献等の社会的責任を果たし、広く地域・社会に貢献します。
② 中期経営計画
2018年度からスタートした中期経営計画では、「To Be a Good Company 2020 ~お客様の期待を超える『クオリティNo.1への挑戦』~」をコンセプトに掲げ、計画の達成に向けて取り組んでおります。
0102010_001.png③ 目標とする経営指標等
当社は、業績を示す経営指標として、事業特性に照らして取組みの成果を適切に示す観点から、事業別利益を掲げております。
2019年度の事業別利益は、前事業年度の有価証券報告書提出日時点においては、1,350億円を見込んでおりましたが、台風15号や台風19号をはじめとする大きな国内自然災害に見舞われたことにより、その実績は、260億円となりました。
2020年度の事業別利益は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を合理的に算出することが困難なため、本有価証券報告書提出日現在においては未定としております。
なお、事業別利益は、次の方法で算出いたします。
事業別利益(※1)=当期純利益+異常危険準備金等繰入額(※2)+価格変動準備金繰入額(※2)-ALM(※3)債券・金利スワップ取引に関する売却・評価損益-政策株式・事業投資に係る株式・固定資産に関する売却損益・評価損-その他特別損益評価性引当等
(※1)調整額は税引後の金額であります。
(※2)戻入の場合はマイナスとなります。
(※3)ALMとは、資産・負債の総合管理をいいます。ALMの負債時価変動見合いとして除外いたします。
(2)経営環境及び対処すべき課題
2020年度の世界経済およびわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、各国がさらなる金融緩和や財政政策等の景気下支え策に懸命に取り組んでいるものの、しばらくは厳しい状況が継続することが見込まれます。
当社は、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、収束後の社会やマーケットの状況を注視しつつ、中期経営計画「To Be a Good Company 2020」の最終年度として、重点課題に引き続き取り組んでまいります。
自然災害が多発化・激甚化し、経済や国民生活への影響が大きな社会問題となりつつあるなかで、当社としてこの問題の解決にいかに貢献していけるかが喫緊の課題となっております。安定的な補償の提供を可能とする火災保険の商品内容の見直し、テクノロジーの活用による迅速な保険金のお支払い、防災や減災に関する積極的な情報発信等の様々な切り口を通じ、真正面からこの課題に取り組んでまいります。また、これに加え、テクノロジーの活用によるお客様の利便性や社内業務の効率性の向上と、保険の種目ポートフォリオの変革にも、継続して取り組んでまいります。
当社は、「お客様の信頼をあらゆる活動の原点におく」という経営理念に基づき、健全性を基盤に収益性、成長性を兼ね備えた企業としてさらに発展していくために、全社を挙げて業務に邁進してまいります。