文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び財政状態の分析
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たっては、財務諸表の改正事項に適時に対応しております。
当事業年度末現在における財政状態は、次のとおりであります。
(資産)
資産合計は、前事業年度447,146千円に比べ僅か10千円増ではありますが447,156千円となりました。これは、営業活動によるキャッシュ・フローが投資活動及び財務活動に関わるキャッシュ・フローを1,551千円上回ったことによる現金及び預金の増加と建物等設備が10,013千円増加、建物等の固定資産に係る減価償却11,540千円による減少であります。
(負債)
負債合計は、前事業年度46,083千円に比べ9,288千円減の36,795千円となりました。この主要因は、入居者への預り保証金の返還を行い減少したことであります。
(純資産)
純資産合計は、前事業年度401,063千円と比べ9,297千円増加し410,360千円となりました。この増加の要因は、利益準備金及び利益剰余金の増加によるものであります。
(2) 経営成績の分析
経営成績につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要(1)業績」に記載のとおり入居状況が影響しておりますが、安定した入居率を確保しているため、売上高、経常利益及び当期純利益のいずれも若干の増加となっております。
(3) キャッシュ・フローの分析
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末87,425千円に比べ1,550千円残高が増加し88,975千円となっております。
この資金の増減理由は、当事業年度のキャッシュ・フローが1,550千円と前事業年度16,917千円に比べ15,367千円(90.8%)減少しました。これは、有形固定資産の取得による支出が当事業年度11,471千円と前事業年度4,932千円に比べ6,539千円増加、また、預り保証金の返還による支出が当事業年度6,400千円と前事業年度1,590千円に比べ4,810千円増加したことが主な要因であります。
当事業年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金は、前事業年度32,399千円に比べ977千円減少し、31,422千円となっております。
これは、賃貸(貸室及び会議室)及び駐車場に関わる収入増はあったももの、営業支出の増加が影響し、営業収入と営業支出の差引額が前事業年度43,740千円に比べ808千円減少し42,932千円になったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金は、有形固定資産の購入(館内トイレの全面改装)により前事業年度△4,932千円に比べ6,539千円支出が増加し△11,471千円となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金は、入居者への預り保証金返還の支出を行ったため前事業年度△10,550千円に比べ7,850千円支出が増加し△18,400千円となっております。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、昭和62年12月に賃貸目的の建物(6階建て)を落成し賃貸業務を開始、当初、入居率90%を超え順調に推移して参りましたが、日本経済の景気低迷が長引く影響等もあり、入居率80%台となっておりました。前事業年度からは90%超えの入居率と回復の兆しをみております。
なお、県外に本社を置く借主企業が、県内出先事業所の廃止に伴う退室や借室数を減少する傾向が継続している状況は、ここ数年変わっておりません。