有価証券報告書-第130期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/24 9:18
【資料】
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【項目】
151項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす
可能性のある事項には、主に以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 法的規制による影響について
当社グループは、鉄道事業法及び道路運送法による運輸業を主な事業としており、それぞれの法令等に基づく許可、認可等が当社グループの事業遂行の前提となっているほか、他事業においても大規模小売店舗立地法や独占禁止法及び個人情報保護法等の法規制を受けております。現在の規制に重大な変更があった場合や、これらの法律に違反する事由が生じて企業活動が制限された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(2) 自然災害等による影響について
当社グループが主に事業展開している兵庫県南部において1995年1月に発生した「阪神・淡路大震災」や2011年3月に発生して全国的な影響をもたらした「東日本大震災」のような大規模な地震・津波や、台風・洪水等の自然災害、新型インフルエンザ等の感染症、テロ等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(3) 競合路線及び人口減少等による影響について
当社グループは、運輸部門において、他の鉄道・バス等の輸送機関や自動車等の交通手段と競合しているほか、沿線就業人口の減少や、少子高齢化の影響を受けております。今後、景気動向やさらなる競争激化、少子高齢化の進展等による人口減少により当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(4) 兵庫県南部地域の景気動向について
当社グループは、兵庫県南部地域にある鉄道路線を核として展開してきたため、同地域内に経営資源が集中しております。このため当社の業績は、関西地域、なかでもとくに兵庫県南部地域の人口・地価・景気動向の影響を強く受けております。よって兵庫県南部地域の景気動向等が悪化した場合、その悪化が全国的であるか局地的であるかを問わず当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(5) 運輸部門における事故について
鉄道事業や自動車事業を営んでいる当社グループにおいて、安全で質の高いサービスを提供することは最も重要な課題の一つであると考えており、全踏切への支障報知装置の設置を既に完了しており、引き続き防災対策工事の施工、車両の代替新造や列車運行管理システム(SANTICS)・自動列車停止装置(ATS)の更新・高機能化等、事故を未然に防ぐ対策、事故の発生時に被害を最小限に抑える対策を進めておりますが、これらの対策で防ぎきれない大事故が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(6) 流通部門における景気動向及び競合による影響について
流通部門の中心である百貨店業において、景気低迷や天候不順等を理由とした消費低迷による収益の減少や、同一商圏や近隣商圏における競合店の新規進出等による競争激化により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(7) 不動産部門における地価の変動及び景気動向による影響について
不動産分譲業においては、景気低迷時における販売数減少や地価の下落に伴う評価損の発生、不動産賃貸業においては、景気低迷時におけるテナント等の退出、倒産、賃料減額要求が発生する可能性があり、これらの事象によっては当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(8) 国際情勢等による動力費等への影響について
当社グループは、燃料価格の動向に関して国際情勢の影響を受けております。原油価格の変動や原子力発電所運転停止による火力発電比率の上昇が、鉄道の電気料金及び自動車の燃料価格等の変動へつながり、収支に影響を与えております。今後の電気料金や燃料費の動向次第では、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(9)有利子負債への依存について
当社グループにおいては、中心となる当社が鉄道事業の設備の維持・更新や不動産賃貸・不動産分譲業への投資にかかる資金、百貨店業における店舗改装等のための資金を、主として金融機関からの借入金により調達しているため、有利子負債への依存度が高い水準にあります。当社グループとしては、収支とのバランスを勘案した設備投資を行い、保有資産の有効活用を進めることで増益を図り、キャッシュ・フローを改善して有利子負債の削減に努めたり、資金調達の多様化に積極的に取り組んだりすることにより、金利上昇リスクによる影響を最小限に抑える努力をしておりますが、現行の金利水準が大幅に変動することがあれば、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
最近3連結会計年度における有利子負債の状況は、次のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期
有利子負債残高(百万円)34,44935,96637,061
長期借入金(百万円)20,43122,37423,739
短期借入金(百万円)5,7255,5745,616
社債(百万円)6,0006,0006,000
リース債務(百万円)176187160
その他有利子負債(百万円)2,1151,8301,544
総資産額(百万円)94,92497,01098,011
有利子負債依存度(%)36.337.137.8

(10)固定資産の減損について
今後、景気の動向や不動産価格の変動等によって資産のキャッシュ・フローが大幅に減少したとき、あるいは時価の下落等によって新たに減損損失の計上が必要となったとき、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。
(11) 情報システムや情報セキュリティに関するリスクについて
当社グループでは、売上管理やグループ内外との連絡等、多くの業務に情報システムを利用しております。これにあたっては、「個人情報保護ポリシー」及び「情報セキュリティポリシー」に基づく各種規程の整備や、情報システムによる漏洩対策を通して、情報システムで扱うデータのほか、帳票類も含めた情報セキュリティの確保に努めております。しかしながら、これらの対策で防ぎきれない自然災害、機器故障及び不正アクセス等によって、情報システムの停止や個人情報及び機密情報の漏洩が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。