9022 東海旅客鉄道

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有価証券報告書-第32期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/21 12:21
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研究開発活動

鉄道事業は、様々な技術を持つ社員が協力して着実に業務を執行するとともに、車両、土木構造物、軌道、電力、信号通信等の様々な設備が有機的に機能することで成り立っています。鉄道事業にとって、より一層の安全確保や将来の経営基盤強化のためには、そのベースとなる技術力を不断に高めることが重要です。こうした認識の下、当社グループは積極的に技術開発に取り組み、大きな成果をあげています。
当社では、将来を支える技術開発の取組みをさらに強化するとともに、技術力の向上と人材の育成を図るため、愛知県小牧市の研究施設において、研究開発を推進しています。
また、当社の使命であり経営の生命線である首都圏~中京圏~近畿圏を結ぶ高速鉄道の運営を持続するとともに、企業としての存立基盤を将来にわたり確保していくため計画している中央新幹線の実現に向け、超電導リニア技術のブラッシュアップに取り組んでいます。
これらの取組みによって、当期の営業費に含まれる研究開発費の総額は550億円となりました。
運輸業
在来線・新幹線を支える技術開発においては、技術開発部が中心となり、安全・安定輸送の確保を最優先に、効率的・低コストでかつ質の高い鉄道事業の運営体制構築に向け、実用に即した技術開発に取り組んでいます。
また、実用技術として完成した超電導リニアについては、山梨リニア実験線において、営業線仕様の車両及び設備により、2編成を交互に運用して、引き続き長距離走行試験を実施することなどにより、営業運転に対応した保守体系の確立に向けた実証を行うとともに、超電導リニア技術のブラッシュアップ及び営業線の建設・運営・保守のコストダウンに取り組んでいます。
さらに、これらの技術開発を通じて、当社の鉄道事業を担う技術者の育成に引き続き取り組み、技術力の維持・向上を図っています。
主な技術開発内容は、次のとおりです。
○鉄道事業の効率的運営体制構築に向けた技術開発
・安全・安定輸送の確保
・N700S確認試験車による長期耐久試験や360km/hでの速度向上試験等
・検査・保守の高度化、省力化
・設備の維持更新等におけるコストダウン
○超電導リニア
・建設・運営・保守のコストダウン
・実用技術のブラッシュアップ
・営業運転に対応した保守体系の確立
(注) 山梨リニア実験線投資及び超電導リニア技術開発
1 当社は、中央新幹線を実現する際には、その先進性や高速性から超電導リニアの採用が最もふさわしいと考え、平成2年6月の運輸大臣通達「超電導磁気浮上方式鉄道に係る技術開発の円滑な推進について」並びに同年同月に承認された「技術開発基本計画」及び「山梨実験線建設計画」に基づき、山梨リニア実験線の先行区間18.4kmを建設するとともに、技術開発及び走行試験に取り組んできました。
この結果、超電導リニアは、平成21年7月の国土交通省の超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会(以下「評価委員会」という。)において、既に営業運転に支障のない技術レベルに到達していることが確認され、平成23年12月には、国土交通大臣により超電導リニアに関する技術基準が制定されました。
また、当社は、平成19年1月に上記の「技術開発基本計画」及び「山梨実験線建設計画」の変更承認を得て、山梨リニア実験線の42.8kmへの延伸と設備更新の工事を進め、平成25年8月に営業線仕様の車両L0系により走行試験を再開し、平成29年2月には評価委員会において、超電導リニアの技術開発については、「営業線に必要な技術開発は完了」していると改めて評価されました。引き続き、上記のとおり、実用技術として完成した超電導リニア技術のブラッシュアップと営業線における建設・運営・保守のコストダウンに取り組んでいきます。
以上について、当社は、当初計画において、実験基盤施設(汎用性のある地上施設)等として、消費税等を含めて1,965億円の特別負担投資を予定し、平成3年3月期から平成31年3月期までに、合計1,706億円を支出しています。さらに、42.8kmへの延伸と設備更新の新たな資金フレームとして、消費税等を含めて3,550億円の工事費を予定し、平成19年3月期から平成31年3月期までに、合計3,391億円を支出しています。また、上記の金額とは別に、当社独自の超電導リニア技術開発費として、会社発足時から平成31年3月期までに、合計1,971億円を支出しています。
2 超電導リニアの営業線実現に必要な実用技術の開発については、当社が費用を負担して進めてきました。
当社は、超電導リニアによる中央新幹線を自ら建設するとともに、米国北東回廊における超電導リニアプロジェクトの実現に向けた取組みを進めていますが、これらの建設・運営・保守に必要な技術は、全て当社の技術です。
このほか、当社をはじめとする旅客会社及び貨物会社は、鉄道技術及び労働科学に関する研究開発、調査を目的に、公益財団法人鉄道総合技術研究所(以下「鉄道総研」という。)に対し協定に基づき負担金を支出しています。
流通業、不動産業
特に記載する事項はありません。
その他
鉄道車両等製造業等において、技術力の強化と生産性の向上をさらに図り各製品の競争力を強化するとともに、変化する社会ニーズに対応して新技術を取り入れた新商品、新工法の開発に取り組んでいます。