四半期報告書-第88期第2四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/11/14 13:05
【資料】
PDFをみる
【項目】
26項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、設備投資に一服感がみられたものの、堅調な雇用・所得情勢を背景に、個人消費が引き続き底堅く推移するなど、緩やかな回復が続きました。海外では、米国経済が、製造業を中心に景況感が改善するなど、引き続き回復傾向となった一方、中国経済は、政府によるこれまでの景気抑制策の効果により、減速の兆しが見られました。その他、北朝鮮のミサイル発射問題に絡む米朝間の緊張の高まりなどもあり、景気の先行きには依然として不透明感が残る状況です。
海運市況は、大型原油船(VLCC)につきましては、期首に長距離航路になる西アフリカ積み中国向けの成約があり、船腹需給を引き締めWS70台まで上昇しましたが、各国製油所の定期修理により市況が低調に推移する時期であることに加え、OPECの協調減産などで輸送需要が減退している他、新造船が流入する一方で解撤は少なく、船腹供給圧力が強いことが要因となって市況を押し下げ、5月以降はWS50台で推移しました。第2四半期に入っても船腹需給は緩く、また15歳以上の老齢船が多いことも市況の足枷となりWS30台まで下落しました。石油製品船(LR2やMR)や大型LPG船(VLGC)も船腹過剰により半期を通じて市況は低迷いたしました。ばら積船につきましては、新造船の供給圧力が徐々に弱まり、夏場にケープ型市況が$20,000台を付け、パナマックス型やハンディマックス型の市況も$10,000台を回復しました。
こうした経営環境の中、当社グループは大型タンカーを中心とする長期貸船契約を主体に安定した経営を目指しており、また、各船の運航効率の向上と諸経費の節減にも全社を挙げて努めております。
当期においては、4月にVLGC“LEGEND PRESTIGE”が竣工し、6月にはVLCC1隻の取得契約(平成31年10~12月竣工予定)を締結した一方、8月に高齢のVLCC“TAIZAN”を譲渡するなど、船隊構成の整備・拡充に取り組んでまいりました。
なお、10月には新たにばら積船1隻の取得契約(平成30年3月竣工予定)を締結しています。
この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は以下のとおりとなりました。
海運業収益は本年4月に竣工したVLGCが稼働しましたが、TAIZANの不稼働と為替の影響等により63億2千5百万円(前年同四半期比3億5千8百万円減)となりました。営業利益は海運業収益が減少したのに加え、VLGCが竣工したこと、TAIZANの滞船等により船費が増加したこと等により8億3千2百万円(前年同四半期比7億4千3百万円減)、経常利益は3億8千5百万円(前年同四半期比5億1千6百万円減)、親会社株主に帰属する四半期純利益はTAIZANの売船益等の増益要素はあったものの、法人税等の増加により7億2千2百万円(前年同四半期比2億9千6百万円減)となりました。
(2)財政状態に関する説明
資産、負債および純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末の資産の部は、前連結会計年度末に比べ15億8千1百万円減少し619億6千3百万円となりました。流動資産は、現金及び預金の減少等により14億5千2百万円減少し37億5千8百万円となりました。固定資産は、新造船の竣工により建設仮勘定が減少し船舶が増加したものの、一方で減価償却の進捗及び売船により船舶が減少したこと等により1億2千9百万円減少し582億5百万円となりました。
負債の部は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ23億5千2百万円減少し516億3千8百万円となりました。
純資産の部は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べ7億7千万円増加し103億2千5百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ11億7千8百万円減少し、31億4千8百万円となりました。(前年同四半期は41億5千6百万円)
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動による資金収支は、税金等調整前四半期純利益の計上などにより、20億8千3百万円の収入となりました。(前年同四半期は42億4千1百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動による資金収支は、主として船舶の建造代金の支払いにより13億5千4百万円の支出となりました。(前年同四半期は16億3千7百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動による資金収支は、主として船舶の建造に伴う借入がある一方で、長期借入金の返済などにより19億5百万円の支出となりました。(前年同四半期は6億円の支出)
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)主要な設備
①主要な設備の新設
当第2四半期連結累計期間に新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
会社名セグメントの名称設備の内容投資予定金額(百万円)資金調達方法起工竣工載貨重量屯数
(K/T)
総額既支払額
OCEAN LINK
MARITIME S.A.
外航海運業船舶6,410940自己資金
及び借入金
平成31年2月平成31年10月~12月311,000

②主要な設備計画の完了
前連結会計年度末に計画していた重要な設備の新設計画のうち、当第2四半期連結累計期間に完了したものは次のとおりであります。
会社名セグメントの名称船名取得価格
(百万円)
取得年月総屯数載貨重量屯数
(K/T)
OCEAN LINK MARITIME S.A.外航海運業LEGEND PRESTIGE8,114平成29年4月47,96355,076

③主要な設備の売却
当第2四半期連結累計期間に売却した重要な設備は次のとおりであります。
会社名セグメントの名称設備の内容前期末帳簿価額
(百万円)
売却の年月載貨重量屯数
(K/T)
OCEAN LINK MARITIME S.A.外航海運業船舶923平成29年8月299,992