臨時報告書
- 【提出】
- 2022/04/28 15:05
- 【資料】
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提出理由
当社の子会社であるJ-WeSco株式会社(以下、「J-WeSco」)は、2022年4月28日開催の同社取締役会において、その子会社(当社孫会社)である米国海運会社のウエストウッドシッピングラインズ社(Westwood Shipping Lines, Inc. 以下、「ウエストウッド」)の発行済株式の全部を、シンガポールの海運会社であるスワイヤーシッピング社(Swire Shipping Pte. Ltd. 以下、「スワイヤー社」)の米国における関係会社SSPL US社(SSPL US Inc. 以下、スワイヤー社とSSPL US社を総称して「スワイヤーグループ」)に譲渡することを決議しました。また、当社子会社であるSWマリタイム1(SW Maritime 1, Inc.)、SWマリタイム2(SW Maritime 2, Inc.)、SWマリタイム3(SW Maritime 3, Inc.)、SWマリタイム4(SW Maritime 4, Inc.)(以下、これらを総称して「SWマリタイム各社」)は、同日開催の各社取締役会において、それぞれが所有しウエストウッドが借り受け運航している船舶計4隻を、スワイヤー社に譲渡することを決議しましたので、金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第16号及び第19号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。
連結子会社の事業の譲渡又は譲受けの決定
1.連結子会社の事業の譲渡(企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第16号)
(1)株式譲渡の概要
① 当該連結子会社の名称、所在地及び代表者の氏名等
(ア)譲渡する株式を保有する連結子会社
(イ)譲渡対象となる連結子会社及びその子会社
② 譲渡先の名称、所在地、代表者の氏名等
(2)船舶譲渡の概要
① 譲渡する船舶を保有する連結子会社
② 譲渡先の名称、所在地、代表者の氏名等
(3)譲渡の目的
① 当社による買収後のウエストウッドの業況
ウエストウッドは米国林産会社グループの海運部門として1980年に設立された海運会社であり、現在、日本・韓国・中国/北米北西岸(PNW)航路サービスを提供しております。
当社は、当社のコア事業の一つである港湾運送業務を維持、拡大する目的で、2011年6月、当社子会社であるJ-WeScoを通じて同社を買収しました。併せて、当社が新たに設立した特別目的会社が、当時ウエストウッドが長期傭船中のガントリークレーン付オープンハッチ型多目的船4隻(2,000TEU積)を取得しました。
ウエストウッドは当社グループ入り後も、4隻の当社グループ所有船と同社が傭船した3隻のギア付セミコンテナ船(2,200~2,500TEU積)の合計7隻で、日本・韓国・中国と米国・カナダ間を結ぶ北米北西岸航路サービスを提供しております。北米からの林産品、日本からの機械等のプロジェクト貨物、コンテナ貨物の輸送を中心に、2012年度から2015年度までの間、安定した業績で推移しましたが、新聞巻取紙など林産品の輸送数量が減少したことにより東航コンテナ貨物に依存する割合が高くなり、コンテナ運賃市況低迷の影響を大きく受け、2016年度からは海運事業セグメントにおいて営業損失を計上しておりました。
② 譲渡の検討について
輸送貨物に占めるコンテナ貨物の取扱比率が増加するというウエストウッドの事業構造の変化により、PNW航路という単一航路において単独配船を行う同社は、変動幅が非常に大きいコンテナ運賃水準の影響を直接的に受け、業績の変動幅がより一層拡大することとなり、着実かつ持続的な成長を目指す当社の経営方針と相反することになりました。
このような状況を踏まえ当社グループの事業ポートフォリオを検討した結果、コア事業である物流事業及び不動産事業に経営資源を集中し、海運事業は当該事業に専門的知見を有する事業者に譲渡することが望ましいとの考えから、ウエストウッドの顧客及び従業員への影響を最小限にとどめることを念頭に置きつつ、ウエストウッドの最適な譲渡先の探索を始めました。
2021年度に入り、コンテナ運賃の高騰によりウエストウッドの業績は大幅に改善したものの、現在の運賃水準は一時的なものと予想され、また2023年年頭から始まるIMO(国際海事機関)による外航船舶に対する環境規制への対応も必要となることから、当社は引き続き譲渡の検討を続けました。
③ 譲渡の決定について
当社は、ウエストウッドの業績が改善している現在の状況がウエストウッドの譲渡を推進する最適の時期であると判断し、ウエストウッドの顧客及び従業員への影響をも考慮して、同社の事業継続を前提とした譲渡の検討を進めた結果、今般、スワイヤーグループとの間で、ウエストウッドの事業が現状どおり運営されることを前提に、株式等譲渡を行うことに合意しました。
スワイヤーグループは、1872年創業の歴史ある大手海運グループであり、ウエストウッドと同様、在来貨物とコンテナ貨物をあわせて輸送する多目的船を様々な航路で多数運航していることから、それらサービスとのシナジーを活かしてウエストウッドの事業を運営することが可能であり、当社としては、スワイヤーグループが、ウエストウッドの株主としてふさわしい条件を備えていると考えております。
これらから、当社は、今般、スワイヤーグループが株式等譲渡の相手方として最適であると判断したものです。
(4)譲渡契約の内容
① 株式
譲渡株式数 1,000株(Westwood Shipping Lines, Inc.の発行済株式全部)
譲渡価額 株式譲渡の実行後に、ウエストウッドの2022年度業績に基づき譲渡価額を
決定いたします。(注)
(注)譲渡価額は145百万米ドルを上限とし、譲渡実行日に100百万米ドルを収受し、ウエストウッドの2022年度決算確定後に残額を収受することで合意しております。
② 船舶
譲渡する船舶 ガントリークレーン付オープンハッチ型多目的船4隻
譲渡価額 合計31.3百万米ドル
③ 株式等譲渡の日程
譲渡契約締結日 2022年4月28日
譲渡実行日 2022年6月(予定)
(1)株式譲渡の概要
① 当該連結子会社の名称、所在地及び代表者の氏名等
(ア)譲渡する株式を保有する連結子会社
名称 | J-WeSco株式会社 |
所在地 | 東京都港区芝公園二丁目11番1号 |
代表者の役職・氏名 | 社長 宗 克典 |
事業内容 | 海運事業会社の保有及び管理事業 |
資本金 | 10百万円 |
大株主及び持株比率 | 株式会社住友倉庫 70.45% 鈴与株式会社 19.57% 株式会社フジトランスコーポレーション 9.78% |
(イ)譲渡対象となる連結子会社及びその子会社
名称 | Westwood Shipping Lines, Inc. |
所在地 | 1019 39th Avenue SE Suite 210 Puyallup, WA 98374, U.S.A. |
代表者の役職・氏名 | President & CEO John Mahoney |
事業内容 | 海運業等 |
資本金 | 1千米ドル |
大株主及び持株比率 | J-WeSco株式会社 100% |
名称 | Westwood Shipping Lines Canada, Inc. |
所在地 | 355 Burrard Street, Suite 980 Vancouver B.C. V6C 2G8, Canada |
代表者の役職・氏名 | President & CEO John Mahoney |
事業内容 | 海運代理店業等 |
資本金 | 1カナダドル |
大株主及び持株比率 | Westwood Shipping Lines, Inc. 100% |
名称 | ウエストウッドシッピングラインズジャパン株式会社 |
所在地 | 東京都港区芝公園一丁目3番1号 |
代表者の役職・氏名 | 社長 John Mahoney |
事業内容 | 海運代理店業等 |
資本金 | 2百万円 |
大株主及び持株比率 | Westwood Shipping Lines, Inc. 100% |
② 譲渡先の名称、所在地、代表者の氏名等
名称 | SSPL US Inc. |
所在地 | 251 Little Falls Drive, Wilmington, Delaware 19808, Country of New Castle U.S.A. |
代表者の役職・氏名 | President and Chief Executive Officer James Hugh Woodrow |
事業内容 | 投資持株会社 |
資本金 | 100米ドル |
大株主及び持株比率 | The China Navigation Company Limited 100% |
(2)船舶譲渡の概要
① 譲渡する船舶を保有する連結子会社
名称 | SW Maritime 1, Inc. SW Maritime 2, Inc. SW Maritime 3, Inc. SW Maritime 4, Inc. |
所在地 | Aquilino De La Guardia Street, Marbella, Panama City, Republic of Panama |
代表者の役職・氏名 | 社長 中島 信夫 |
事業内容 | 船舶の保有及び貸船業 |
資本金 | 各社1千米ドル |
大株主及び持株比率 | 株式会社住友倉庫 100% |
② 譲渡先の名称、所在地、代表者の氏名等
名称 | Swire Shipping Pte. Ltd. |
所在地 | 300 Beach Road No.27-01 The Concourse, Singapore 199555 |
代表者の役職・氏名 | Managing Director James Hugh Woodrow |
事業内容 | 海運業等 |
資本金 | 420百万米ドル |
大株主及び持株比率 | Swire Marine Holdings Pte. Ltd. 100% |
(3)譲渡の目的
① 当社による買収後のウエストウッドの業況
ウエストウッドは米国林産会社グループの海運部門として1980年に設立された海運会社であり、現在、日本・韓国・中国/北米北西岸(PNW)航路サービスを提供しております。
当社は、当社のコア事業の一つである港湾運送業務を維持、拡大する目的で、2011年6月、当社子会社であるJ-WeScoを通じて同社を買収しました。併せて、当社が新たに設立した特別目的会社が、当時ウエストウッドが長期傭船中のガントリークレーン付オープンハッチ型多目的船4隻(2,000TEU積)を取得しました。
ウエストウッドは当社グループ入り後も、4隻の当社グループ所有船と同社が傭船した3隻のギア付セミコンテナ船(2,200~2,500TEU積)の合計7隻で、日本・韓国・中国と米国・カナダ間を結ぶ北米北西岸航路サービスを提供しております。北米からの林産品、日本からの機械等のプロジェクト貨物、コンテナ貨物の輸送を中心に、2012年度から2015年度までの間、安定した業績で推移しましたが、新聞巻取紙など林産品の輸送数量が減少したことにより東航コンテナ貨物に依存する割合が高くなり、コンテナ運賃市況低迷の影響を大きく受け、2016年度からは海運事業セグメントにおいて営業損失を計上しておりました。
② 譲渡の検討について
輸送貨物に占めるコンテナ貨物の取扱比率が増加するというウエストウッドの事業構造の変化により、PNW航路という単一航路において単独配船を行う同社は、変動幅が非常に大きいコンテナ運賃水準の影響を直接的に受け、業績の変動幅がより一層拡大することとなり、着実かつ持続的な成長を目指す当社の経営方針と相反することになりました。
このような状況を踏まえ当社グループの事業ポートフォリオを検討した結果、コア事業である物流事業及び不動産事業に経営資源を集中し、海運事業は当該事業に専門的知見を有する事業者に譲渡することが望ましいとの考えから、ウエストウッドの顧客及び従業員への影響を最小限にとどめることを念頭に置きつつ、ウエストウッドの最適な譲渡先の探索を始めました。
2021年度に入り、コンテナ運賃の高騰によりウエストウッドの業績は大幅に改善したものの、現在の運賃水準は一時的なものと予想され、また2023年年頭から始まるIMO(国際海事機関)による外航船舶に対する環境規制への対応も必要となることから、当社は引き続き譲渡の検討を続けました。
③ 譲渡の決定について
当社は、ウエストウッドの業績が改善している現在の状況がウエストウッドの譲渡を推進する最適の時期であると判断し、ウエストウッドの顧客及び従業員への影響をも考慮して、同社の事業継続を前提とした譲渡の検討を進めた結果、今般、スワイヤーグループとの間で、ウエストウッドの事業が現状どおり運営されることを前提に、株式等譲渡を行うことに合意しました。
スワイヤーグループは、1872年創業の歴史ある大手海運グループであり、ウエストウッドと同様、在来貨物とコンテナ貨物をあわせて輸送する多目的船を様々な航路で多数運航していることから、それらサービスとのシナジーを活かしてウエストウッドの事業を運営することが可能であり、当社としては、スワイヤーグループが、ウエストウッドの株主としてふさわしい条件を備えていると考えております。
これらから、当社は、今般、スワイヤーグループが株式等譲渡の相手方として最適であると判断したものです。
(4)譲渡契約の内容
① 株式
譲渡株式数 1,000株(Westwood Shipping Lines, Inc.の発行済株式全部)
譲渡価額 株式譲渡の実行後に、ウエストウッドの2022年度業績に基づき譲渡価額を
決定いたします。(注)
(注)譲渡価額は145百万米ドルを上限とし、譲渡実行日に100百万米ドルを収受し、ウエストウッドの2022年度決算確定後に残額を収受することで合意しております。
② 船舶
譲渡する船舶 ガントリークレーン付オープンハッチ型多目的船4隻
譲渡価額 合計31.3百万米ドル
③ 株式等譲渡の日程
譲渡契約締結日 2022年4月28日
譲渡実行日 2022年6月(予定)
連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象
2.当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に著しい影響を与える事象
(企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第19号)
(1)当該事象の発生年月日
2022年4月28日(譲渡契約締結日)
(2)当該事象の内容及び連結損益に与える影響
J-WeScoが保有するウエストウッド株式及びSWマリタイム各社が所有する船舶の売却に伴い、2023年3月期の連結決算において特別利益として関係会社株式売却益及び固定資産売却益を計上する見込みです。
なお、連結損益に与える影響につきましては現在精査をしております。
(企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第19号)
(1)当該事象の発生年月日
2022年4月28日(譲渡契約締結日)
(2)当該事象の内容及び連結損益に与える影響
J-WeScoが保有するウエストウッド株式及びSWマリタイム各社が所有する船舶の売却に伴い、2023年3月期の連結決算において特別利益として関係会社株式売却益及び固定資産売却益を計上する見込みです。
なお、連結損益に与える影響につきましては現在精査をしております。