有価証券報告書-第78期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/31 11:24
【資料】
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【項目】
108項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策と金融緩和策による景気の下支え効果を背景に、中国経済に係る動向の影響等が見られたものの、緩やかな回復基調が続きました。先行きについては、中国経済の動向など、海外情勢への懸念がある一方で、観光需要の増加、雇用の改善等の期待感が高まっています。
そのようななか、当社グループの宿泊事業部門につきましては好調な訪日外国人旅行者および国内旅行者のホテル需要の増加が寄与し、売上高では前期を上回る8,040百万円(前年同期比7.2%増)となりました。費用面において宿泊事業における各施設の人事・経理・総務等の間接業務・サービス業務に関しての共通プラットフォーム化を推進した他、法人事業税の課税標準額算定方法を変更した結果、営業費用の発生を抑制し、営業利益は489百万円(前年同期比286.7%増)となりました。営業外収益は平成 22 年度から平成 26 年度までに納付した法人事業税の課税標準額算定方法の変更により更正がなされ事業税還付金170 百万円を計上したこと等により196百万円となり、一方、営業外損失において当社の保有する豪ドル建て資産に係る為替差損137百万円を計上したこと等により314百万円となった結果、経常利益は371百万円(前年同期比44.1%増)となりました。また、特別損失として、過年度決算の訂正に係る課徴金を含む費用等208百万円を計上した結果、匿名組合損益分配前税金等調整前当期純利益177百万円(前年同期比13.2%減)となりました。宿泊事業の業績が好調に推移したことを受け、ホテル資産保有を目的とした匿名組合における共同出資者に対する分配として匿名組合損益分配額285百万円等を計上したことにより、当期純損失は166百万円(前年同期は当期純利益46百万円)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。なお、当社は、平成27年7月1日付にて組織変更を行い、「住宅等不動産開発事業部門」、「証券投資事業部門」および「霊園事業部門」を管轄する「その他投資事業部門」を新設いたしました。これに伴い、従来の「住宅等不動産開発事業部門」、「証券投資事業部門」および「霊園事業部門」は「その他投資事業部門」に含めて開示しております。前連結会計年度のセグメント情報は、組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
①宿泊事業
宿泊事業部門につきましては好調な訪日外国人旅行者および国内旅行者のホテル需要の増加が寄与し、売上高は前期を上回る7,046百万円(前年同期比8.4%増)となりました。利益面では宿泊事業における各施設の人事・経理・総務等の間接業務・サービス業務に関しての共通プラットフォーム化を推し進めた結果、各施設の運営に係る営業費用が抑制され、営業利益は523百万円(前年同期比474.5%増)となりました。
②その他投資事業
その他投資事業部門におきましては、霊園事業において販売代理店網の拡充等、積極的な営業活動を展開したことにより売上高は710百万円(前年同期比11.3%増)となりましたが、2015年下半期に発生した中国経済の先行き不安による現地通貨安および香港株式市場の株安の影響等を受け、当社が保有・運用する外貨建ての外国証券に係る為替差損および評価損が発生し、売上高は993百万円(前年同期比1.2%減)となり、営業利益は145百万円(前年同期比37.1%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ313百万円増加し、当連結会計年度末には1,871百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(イ)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は312百万円(前連結会計年度は獲得した資金が456百万円)となりました。
これは、主として税金等調整前当期純損失107百万円、減価償却費339百万円等によるものであります。
(ロ)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は66百万円(前連結会計年度は使用した資金が67百万円)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出99百万円によるものであります。
(ハ)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果獲得した資金は101百万円(前連結会計年度は使用した資金が232百万円)となりました。
これは、主に長期借入れによる収入2,000百万円、長期借入金の返済による支出1,927百万円によるものであり ます。